Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

戦闘機や潜水艦やミサイルを買うためのお金は援助しない!

2005-08-03 | Weblog
 あちこちで 中国の軍事費 の伸びと金額について話題になっている.

 日本の防衛予算は約5兆円程度だが,これは,国のGNPを基準に考えれば多い金額ではない.
 中国のGNPは,まだ日本の1/3程度,国民一人当たりでは日本の1/30以下であるが,それでも,中国は防衛費として,公式の発表で3兆円以上,米国の推定では10兆円近い金額を使っている可能性があるらしい.

 最近は小さな会社や個人でも警備会社のサービスをうけているところが増えたが,その手の予算は,その収入や守りたい財産の大きさにある程度比例するというのは,比較的普通の感覚だと思う.このような考えは国にも当てはめることができる.
 国における収入や財産をGNPに例えるとすると,日本の1/3程度のGNPの国の防衛費が,日本の倍かもしれないというのは,非常にアンバランスな「防衛費」ではないだろうか? むしろ,すでに「防衛費」というよりは,より広い意味での対外活動を含む「軍事費」と考えるべきだろう.実際,中国がロシアから購入している新しい戦闘機や原子力潜水艦は「防衛」のための装備とはとても言えないものである.

 少なくとも,そのような国に,政府開発援助(ODA)として,何兆円も出す理由はない!

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夏休み読書月間 (6) 「話が通じない」お話し

2005-08-03 | Weblog
 最近,生業としての仕事の上でも,その他の団体での活動等でも,「話が通じない」と思うことが多い.

 もちろん,私の説明不足によるもの等も少なからずあるだろうが,明らかに先方が「相手の話しを聞いて理解しようとしていない」と思われることが多い.
 議論の論点の相違の前提について「説明は聞きたくない」と明言された人がいて驚いた話しについては, 7/10 の blog に書いた.

 そんなところに,産経新聞の書評欄で,『なぜ「話」は通じないのか』という本が紹介されていた.タイトルに惹かれたので,すぐに Amazon に注文してしまった.8/2に届いたが,夜帰宅して,一気に読んでしまった.
 筆者の 仲正昌樹氏 は,金沢大学法学部の教授だが,法学者というよりは社会思想史の研究者のようだ.何が専門かなと思って,学位論文について調べると「<隠れたる神>の痕跡 -ドイツ近代の成立とヘルダリン」という題目であった.ヘルダリンは小説家,詩人のようだが,教養のない私には,この論文題目からはどんな研究か見当がつかない.

 肝心の本の内容は,ややくどい感じはあるが,私には面白い内容だった.
 だれにでもオススメという本ではないが,最近「話が通じない」と思うことがある人は,楽しめると思う.

 それにしても,最近,「話が通じない」ことが多い.


なぜ「話」は通じないのか―コミュニケーションの不自由論
仲正昌樹
晶文社

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