Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

戦争犯罪人と自衛のための戦い

2005-08-14 | Weblog
  小室直紀先生 による 月刊 WILL の 2005年9月号 pp.102-112 の記事「勝てば原爆も許されるのか」も勉強になった.
 
  ロバート・マクナマラ氏 (Robert Strange McNamara) が,第二次世界大戦中,当時最新の経営工学や統計管理的手法で戦術立案をしていたことや,その後,ケネディ政権で国防長官を務め,現在の米国の国防省の数理工学的管理の導入や,核ミサイルシステムの基礎を構築したことはよく知られている.
 しかし,第二次大戦当時,マクナマラ氏らのチームでは,自分たちの立案した,東京大空襲などの作戦の内容が,「負ければ戦争犯罪人だ!」と自覚していたことを,後にドキュメンタリーフィルム上で告白していたことは初めて知った.


 また,おなじ,WILL pp.70-77 の 渡部昇一先生 による記事「東條秀樹宣誓供述書は近現代史の超一級資料」は勉強になった.
 
 米軍のダクラス・マッカーサ元帥 (Douglas MacArthur)
が,晩年,1951年5/3-5/5 の米上院軍事外交委員会で,「日本には固有の資源がない. ...だから彼らが戦争に突入した主たる動機は,自営の為だった.」と証言していたことを初めて知った.

 上記の記事の詳細は,WILL9月号をご覧ください.


 このような歴史的な近代から,現代にかけての歴史的事実は,是非,小学校や中学校でも教えるべきであると思う.
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周恩来と靖国神社

2005-08-14 | Weblog
  正論 の 2005年 9月号 pp.84-92 に発表された, 水間政憲 氏による「あの周恩来が靖国を参拝していた頃の神田と中国共産党の関係」という記事は勉強になった.

 日清戦争後,中国から日本への留学生が増えていたことは以前から聞いていた.1905年には8千600人,1906年に2万人という数字は,当時の交通事情や日本へ渡航する外国人の数を考えれば相当な人数である.
  中国共産党 の創立者12名中,初代総書記陳独秀氏を含む6名が,日本に留学している.結果的に,現代の中国政府の基礎を築いた人たちは,当時の日本で,社会主義を含む「近代」を学んでいたことになる.

例えば「中華人民共和国憲法」のうち,「中華」以外の,人民,共和国,憲法は,すべて日本からの外来語であることが,中国の辞書や言語に関する論文からも明らかであるらしい.

 現在の中国政府の基礎を築いた一人である, 周恩来 氏が,日清戦争の後に日本に留学し,日清戦争や日露戦争での戦死者を祀る,靖国神社の「大祭」を拝観していたという事実も,公に知られている周恩来氏の日記から明らかだという.

 上記の記事の詳細は,正論9月号をご覧ください.


 戦後派の現在の中国共産党幹部は,「建国の母」といわれる周氏の日記や創設者たちの経歴,外来語の由来や意味を勉強していないのだろうか?

コメント (2)
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夏休み読書月間 (14) 数学者の半生

2005-08-14 | Education
  Newton 2005.09 号の 138.p に, 現在大妻女子大学 社会情報学部 教授の 野崎昭弘先生 による,『数学に関係する分野の「良書」』として,本書が推薦されていた.
 野崎先生は,数学と計算機科学の分野の研究者として高名な先生である.直接は存知あげないが,学生時代からその著作などでは沢山勉強させていただいている.

 私は,工学部出であり,元々数学の出来はよくないので, 類体論 のような「本当の代数学」は理解できない.
 しかし,著者の東大名誉教授 彌永昌吉(いやながしょうきち)先生 が,数えで100歳であり, 高木貞治先生 の弟子で,また,数学界最高の栄誉であるフィールズ賞の受賞者である 小平邦彦先生 の指導教授であると聞けば,それだけで,その半生はどんなものだったのだろうかと,興味をもったので,すぐに Amazon に注文した.
 
 教育において,家庭の雰囲気,良い恩師や良い教科書との出会い,仲間との出会い,異文化,異分野との交流等がどれほど重要か考えさせられる内容であった.

 数学あるいは数学者に興味のある方だけでなく,学問や教育に興味のある方にオススメする.



若き日の思い出 数学者への道
彌永 昌吉
岩波書店

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