Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

夏休み読書月間 (23) データ構造とアルゴリズム

2005-08-26 | Software
 ソフトウェアの設計は,データ構造の設計とアルゴリズムの設計から成り立っているが,私の個人的なイメージでは,データ構造の設計の方がより重要である.
 どのような処理をするシステムか?ということからすると,アルゴリズムが重要であるように思われるかもしれないが,処理の対象について充分に吟味してデータ構造のイメージをはっきりすば,アルゴリズムはおのずと決まるが,その逆は難しい.

 オプジェクト指向の設計やプログラミングでも,オブジェクトやクラスの設計の本質はデータ構造の設計である.

 しかし,どうも最近,情報工学を専門とする学科でも,データ構造の重要性についてはあまり徹底できていないようだ.

 
 データ構造とアルゴリズムの教科書は,沢山があるが,以下は,私が新人のころによく参照していた,古典的名著である.(原書は1982年刊,訳書は1987年刊)

 筆者の Alfred V. Aho 先生 はコロンビア大学の教授, John E. Hopcroft 先生 はコーネル大学教授(元工学部長), Jeffrey D. Ullman 先生 はスタンフォード大学の名誉教授(現在)という,2度と実現しないかもしれない凄い顔ぶれ.

 本書では,サンプルのプログラムが pascal で記述されているので,pascal を知らないと判りにくい面もあるが,データ構造とアルゴリズムの教科書として,広くオススメできる一冊である.

データ構造とアルゴリズム
A.V.エイホ・J.E.ホップクロフト・J.D.ウルマン(著),大野義夫(訳)
培風館

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コメント
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