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「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

2022カタールW杯日本代表の「新語・流行語3選」

2022年12月08日 20時12分12秒 | サッカー日本代表
2022カタールW杯が始まってまもなく、日本ではこの時期恒例の「新語・流行語大賞」が発表されました。
いろいろなノミネート語の中から「村神様」が大賞に選ばれたそうです。

その後、スポーツ紙などが2022カタールW杯日本代表の「新語・流行語」を10語ノミネートしてくれて「新語・流行語大賞」の時期とずれてしまったのが残念とコメントしてくれました。

その中から、後世まで語り継がれるであろう日本代表の「新語・流行語」を3つあげて、記録しておきたいと思います。順不同です。

1.三笘の1ミリ
2.新しい景色
3.ドーハの歓喜

いずれも説明の必要がないフレーズです。とりわけ「ドーハの歓喜」は、あの「ドーハの悲劇」を完全に拭い去ったという意味で、今大会を象徴していると思います。

逆に「新しい景色」は、今大会見ることができず、次回以降に持ち越しとなったという意味で、今大会を総括する言葉かも知れません。

また「三笘の1ミリ」は昨日の書き込みでも話題にしたように、世界のサッカー史に残る画像を生み出したという意味で、日本代表の「新語・流行語」の枠を超えて、2022カタールW杯全体の「新語・流行語」になると思われます。

すでに大会は、ベスト8が出揃いました。カードは、
・オランダvsアルゼンチン
・イングランドvsフランス
・クロアチアvsブラジル
・モロッコvsポルトガル
とのことです。

どうやら決勝はブラジル、もう一つはフランスなのかアルゼンチンなのか、という感じがしますが、あまり「これで決まり」感はありません。
やはり、日本代表の挑戦が終わったことによる喪失感は大きいものがあります。

【上記、決勝カード予想の訂正】
ベスト8からの勝ち上がりの山をよく確認しないで書いてしまいました。ブラジルとアルゼンチンは勝ち上がれば準決勝でつぶし合いますので、以下のように訂正します。
どうやら決勝はフランス、もう一つはブラジルなのかアルゼンチンなのか、という感じがしますが、あまり「これで決まり」感はありません。

ところで、この3チームにはPSG(パリサンジェルマン)の三銃士がいますね。フランス・エムバペ、アルゼンチン・メッシ、ブラジル・ネイマール。PSGはカタール資本とのことですから、決勝のピッチに三銃士のうち二人が立てば、まさに絵にかいたような話になりそうです。
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森保監督とその選手たちと共に「新しい景色を見に行く」長い旅路が終わりました。

2022年12月06日 18時47分54秒 | サッカー日本代表
本日12月6日未明、2022年カタールW杯決勝トーナメント1回戦・クロアチアとの試合は1-1のまま延長PK戦までもつれ込み、森保ジャパンは力尽きる形で大会を去ることになりました。

4年以上もの長い間、森保監督とその選手たちとともに「決勝トーナメント1回戦の壁を突破して、日本中のみんなで、新しい景色を見に行こう」という合言葉を掛け合いながら続けた長い旅路は、未完のまま終わりました。

それにしても何という壁の厚さでしょう。今回もまた何かが足りなかったということになりますが、少なくとも、あと4年をかけないと次の挑戦の場に立てません。

しかもアジアの壁を突破して、グループリーグの壁を突破するという大変な挑戦を、一から出直さなければならないのです。

サッカー日本代表は、もはやワールドカップに出るのは当たり前、グループリーグ突破も折り込み済みといったところまで実力をあげては来ましたが、イタリアが本大会に来れず、ドイツやベルギーがグループリーグで敗退といった具合に、どんな強豪国にも約束された地位などなく、ひたすら勝ち取って積み上げていかなければならないことを考えると、本当に大変なエネルギーが必要なんだということがわかります。

これまで4年以上もの間で、森保監督が成し遂げたこと、結構、日本サッカー史に刻まれることが多かったと思います。

代表的なことをあげれば、一つは既に11月20日の書き込みで触れた「代表監督が新チームを結成してからW杯本大会に臨むまで交代なし」で来た史上初の監督であること。これは、この先もどれだけの監督が成し遂げられるかわからない、かなり希少な偉業だと思います。

もう一つは、ベスト8進出こそ逃したものの、2大会連続となるグループリーグ突破を果たしたわけで、これは、1998年の初出場以来、グループリーグ敗退と突破が交互にやってきた歴史を塗り替えた点です。これは偶然ではなく2018年ロシア大会の成果と反省を無駄にすることなく、継続性のもとチーム作りを進めてきた結果です。

今後、この継続性をどれだけ保てるのか、JFA協会の問題でもありますが、対応を誤ると、せっかく築き上げてきたものが瓦解するリスクもある部分です。

それにしても、今大会、ドイツ戦、スペイン戦、クロアチア戦それぞれ出場したメンバー、特に守りのメンツはレベルの高い選手が揃ったなぁ、という感慨を持ちました。各試合とも一人か二人はベストメンバーが欠けましたが、代わりに出た選手の質を見ると、つくづく感じます。

また、あたかも前半と後半のターンオーバーのような選手の入れ替え策も、大会レギュレーションの変更やタイトな日程をにらみながら、うまく機能しました。

惜しむらくは、クロアチア戦、後半10分、同点に追いつかれたあとの交代投入が間髪を入れずというタイミングではなく、さらに10分ほど引っ張ってしまい、相手に行った試合の流れを取り戻すことに失敗したように思いました。
あそこで、すぐ前線の選手を投入していたら、チームとしての攻めの意識共有がすばやくなされ、攻撃が活性化したと思います。残念でなりません。

やはり、これぐらいの大一番になると、ほんのちょっとの躊躇が命取りになることを、まざまざと見た気がします。

さて、日本の選手たち、冬の移籍市場でどれぐらいキャリアアップするか楽しみです。冨安選手のアーセナルはそのままでしょうが、遠藤航選手、板倉滉選手、三笘薫選手といったところは、あらたなオファーを受けるように思います。

そして4年後、これからの選手たちの成長、例えば松木玖生選手やレアルマドリーのカスティージャにいる中井卓大選手などの逸材が、どんな姿で新たなメンバーに加わるか、楽しみでなりません。

最後に、私事ですが、この年末をもって、試合や番組等映像の新規録画保存、スポーツ紙・サッカー雑誌等の収集保存は区切りにします。

これは今年年末が、Jリーグ丸30年経過、来年は31年目に入るということで、録画保存や収集保存も丸30年で一区切りということからです。

このあとの録画保存や収集保存は、あとに続く方に託します。
私は、これまで蓄積した資料をひたすらデジタル化すること、そして「サッカーの世界にようこそ」のサイトに反映して、日本のサッカー文化の萌芽と成長・進化の歴史を、余すところなく記録して100年先まで伝え残す作業に、残された人生のすべてを捧げることとします。

自分の余生があと何年かわかりません。けれども90歳台半ばにしてなおお元気に活動をされていらっしゃる神戸の賀川浩先生のように、ひたすら伝え残す作業を続けたいと思っています。

その間に、どなたかに「伝え残す作業」に加わっていただき、並走しながらバトンを渡せることを、ひたすら願っています。
このブログを始めてから10年になりました。まだまだ呼びかけ続けなければならないと思っています。
よろしくお願いいたします。



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1ミリでも可能性があれば・・・。報われた三笘選手のチャレンジ

2022年12月02日 11時17分52秒 | サッカー日本代表
これまで日本代表は、惜しい試合をしても勝てない経験を長い間何度も重ねてきました。その違いを「その1㎝の違いが世界との差」といった表現で知らしめてくれた解説者もいました。

そして今「この1ミリの可能性をモノにできるかどうかが世界との差」と表現できるようなプレーが実際に起こりました。

田中碧選手が飛び込んで決めた逆転ゴールのおぜん立てをした、三笘薫選手のタッチラインぎりぎりからの折り返しです。

テレビ観戦していた多くのファんは「どうやらラインを割っていただろうからVAR判定でゴールは取り消されるだろう」と結果を待っていましたが、その判定結果が「ゴール」だったのです。

むしろVAR判定だったからこそ、まさにタッチラインの白線に1ミリぐらい残っていたことが確認されたのです。朝のワイドショーの解説に来ていた松井大輔さんも「もしVAR判定が取り入れられていなかった、副審の旗があがってレフェリーもゴールを認めなかった可能性が高いです」と話していたとおりです。

そして私たちが痛感したのは三笘薫選手が試合後に答えていた「1ミリでも可能性があればと思って蹴りました」という、そのあきらめない戦いぶりです。三笘選手のチャレンジが報われたのです。

長い間「その1㎝の違いが世界との差」に泣いてきた日本代表が、今度は「1ミリの可能性をモノにした」瞬間でした。

このタッチライン上の画像は日本サッカー史に残るプレーとして長く語り継がれることでしょう。私たちは、また、そういう歴史的瞬間を共有できました。

つくづく思います。いろいろな意味で日本が強くなった、と。
合言葉は「新しい景色をみんなで見よう」です。
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今度はスペイン撃破です。見たことのない景色を見に行く旅が続きます。

2022年12月02日 06時25分14秒 | サッカー日本代表
早朝の日本列島が歓喜に沸き返りました。初戦のドイツ戦に続いて、今度はスペインを撃破して、堂々の首位通過での決勝トーナメント進出。

コスタリカ戦に敗れてしまい、どうしても懐疑的な思いが拭えない中、監督・選手たちは違っていたのですね。

スペインだって、戦い方を間違えなければ勝てる相手なんだという確たる分析に裏付けられた自信が監督・選手たちにはあったんですね。

どうしても私たちは、ドイツやスペインを相手にすると「勝つのはかなり難しい」と見てしまいますが、それは10年前の感覚であって、すでに五輪などで互角の戦いをしている選手たちの肌感覚は、相当進化していたということです。

次はクロアチア戦とのことです。ドイツ戦のあとの、なんとなく浮かれたような感覚、これを拭い去って、またスペイン戦前のような強い気持ちで臨めるかどうかです。

監督・選手とも、このクロアチア戦を乗り越えるために、ここまで頑張ってきたののだから、ここで負けたら何の意味もないという強い気持ちになってくれることでしょう。

日本列島のW杯ウィークは、まだ、さらに1週間続くことになりました。私たちを、まだ見たことのない景色を見に連れていってくれる森保監督の旅は続きます。
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コスタリカ戦同時進行書き込みです。

2022年11月27日 18時29分24秒 | サッカー日本代表
18;30 コスタリカ戦スタメン。
ドイツ戦で出番のなかった選手が上田綺世選手、相馬勇紀選手、守田英正選手、山根視来選手の4人、このうち、守田英正選手、山根視来選手の二人は、必然的な起用なので、特徴はあとの二人です。久保建英選手にかわり相馬勇紀選手、前田大燃選手もしくは浅野琢磨選手にかわり上田綺世選手、そして伊東純也選手にかわり堂安律選手を入れてきました。

ドイツ戦では右の伊東純也選手がドリブルで仕掛けてクロスを入れるという形でしたが、今度は左の相馬勇紀選手がその役割を担いそうです。
ドイツ戦ほど最前線でのプレスは必要でなく、むしろポストプレーやシュート力を重視しての上田綺世選手ということになりそうです。

伊東純也選手も、久保建英選手も心中穏やかではないでしょうから、後半での起用が考えられますし三笘薫選手として同じです。

まぁ守りの安定感は増しましたが、伊藤洋輝選手の起用があるかもと見た向きには、やはり森保監督の従来からの序列主義が変わらなかったと感じていることでしょう。

19;00キックオフ。
ドイツ戦もそうでしたが、音声なしで観戦です。

19;30
前半30分経過、凡戦模様です。前線でボールが収まらない。

19;46
前半終了、0-0。アディショナルタイム1分は今大会、最短時間では? コスタリカは自重した前半とみるべきでしょう。日本は、後半頭から何人入れ替えるでしょうか? 交代ゼロってことはないでしょう。

20;02
後半キックオフ。
二人変えてきました。上田選手に代わり浅野選手、長友選手に代わり伊藤洋輝選手、まずは理にかなった交代。とたんに活性化してきました。こうやって相手を振り回して三笘、伊東といった飛び道具を投入して仕留める感じでしょうけれど。

20;16
ただ、今日はかなりの視聴率になると思いますが、ここまでは、かなり失望させているなぁ。果たして帳消しにできるでしょうか?

20;18
後半16分、遠藤選手が仕掛けてゴール正面で倒されFK。そこで山根選手に代えて三笘選手投入。3バックということでしょう。相馬選手が右に回ったようです。

20;23
後半21分、堂安選手に代えて伊東純也選手投入。その伊東選手が仕掛けてゴール正面でFK。鎌田選手蹴るもはじかれる。

20;32
後半30分、何か起こる予感せず。あとは三笘選手の乾坤一擲の仕掛けか。南野選手を出す手は残っているが、森保監督が鎌田選手を下げられるでしょうか。

20;38
後半36分、ポッカリと空いたゴール前から相手選手の冷静なループシュートで失点。恐ろしいです。何の心配もなかったかに見えたDFのちょっとした隙きをつかれての失点です。
ここで、やっと南野選手投入です。鎌田選手は残して相馬選手を下げました。
これで勝ち点3どころか引き分けにできるかどうかという戦況に変わってしまいました。

20;47
後半アディショナルタイム6分。何か起こせるか?

20.54
何も起こらず終了ホイッスル。選手たちが口を揃えていたとおり、ドイツ戦の勝利が水泡に帰する結果になりました。
いい試合を期待した日本全国のテレビ前サポーターは相当ガッカリしたことでしょう。
主たる敗因が何だったのか、にわかには指摘できませんが、かなり悔いの残る試合だったことは間違いありません。

冨安選手、酒井宏樹選手の離脱は「ベストメンバーがベストコンディションで臨めれば初めて可能性が拓ける」という今大会に関する当方の見立てに照らせば、かなり可能性を下げた離脱になりました。






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ドイツに逆転勝利、日本サッカー史に燦然と刻まれる「ドーハの歓喜」

2022年11月24日 17時49分24秒 | サッカー日本代表
2022年カタールW杯、日本の初戦ドイツ戦、11月23日(木)深夜0時頃、2-1の逆転で見事な勝利、日本サッカー史に燦然と輝く快挙でした。

それにしても森保監督の采配は劇的でした。これまでの手遅れ気味の采配からは考えられない素早さと大胆さでした。

前半0-1でリードされても監督・イレブンとも冷静沈着なようでした。後半開始から久保選手をさげて冨安選手を投入、吉田麻也選手、板倉滉選手と組む3バックにして、長友選手、酒井宏樹選手は少し上げ気味にして、時には5バックで対応できる体制にしましたが、イレブンも「これで修正が効いた、いける」という気持ちになったといいます。

そして、前線の入れ替えも比較的早いタイミングで、しかも理にかなっていました。後半12分には、長友選手、前田選手をさげて、三笘選手、浅野選手を、後半26分には田中碧選手をさげて堂安選手、最後のカードは酒井宏樹選手をさげて南野選手といった具合です。

結果、交代選手が出そろった後半30分に、三笘選手、南野選手が絡んで堂安選手が同点ゴール、そして後半38分には板倉選手のロングバスに反応した浅野選手がドイツGK・ノイアー選手の左肩上をぶち抜く逆転ゴールをあげました。

ブンデスリーガでプレーする選手たちが多いとは言え、選手たちが口にしていた「強い相手ではあるけれど、勝てない相手ではない」という言葉や、森保監督が毅然として掲げた「目標はベスト8、まだ目にしたことのない景色を見たい」という言葉は、しっかりとした準備に裏打ちされた自信から来ているもので、決して身の丈に合わない話ではなかったということが、この勝利によって証明されました。

ゴールを決めた堂安選手や浅野選手。森保監督が11月1日の代表発表会見で語っていた「経験のある選手たちの力に頼るという選択肢もありますが『この大会で何かをやってのけたい』という若い選手たちの野心に期待します」という言葉。まさに、この二人はギラギラした野心を胸に交代のピッチに入り「何かをやってのけたい」という思いを結果に結び付けた二人です。
森保監督は、そういう選手が必ずこのチームから出てくるという確信にも似たものを感じていたのでしょう。

冒頭にも書きましたが、森保監督の戦略家としての能力が現れた、この采配には驚きました。
監督・選手たちが口々に話していたように「まだ一つ勝っただけ、何も成し遂げていない」わけですから、私たちも浮足立たないで応援していかなければなりません。

2010年南アW杯や、2018年ロシアW杯では初戦の勝利を「よくまぁ勝てた」と驚きの思いが強い勝利でしたが、今回は、ある意味、理にかなった勝利、十分日本は強くなったことを実感させる勝利です。

やはり、だてに7大会連続出場を果たしているわけではなく、過去の経験を積み上げて、よりグレードアップ、バージョンアップされたチームで臨んでいることを実感しました。

私の今大会に対する見立ては「「日本代表がベストメンバーのコンディションがMAXであれば、ドイツ戦、勝てないまでも引き分けに持ち込めることは十分可能」というものです。
けれども「ベストメンバーのコンディションがMAX」という条件が整わないとすれば、かなり神頼みになってしまうと考えなければならないと思います。」」というものです。

ドイツ戦後半、吉田選手、板倉選手、冨安選手のDFが揃い踏みしたのを見て、まさにベストメンバーだと感じましたし、あとは守田英正選手と遠藤航選手が組むボランチが実現して、鎌田大地選手、伊東純也選手、久保建英選手、三笘薫選手といった前線が躍動できれば、「ベストメンバーのコンディションがMAX」と考えていいと思います。

次の1戦を楽しみにしたいと思います。

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史上初「日本人代表監督が新チームを結成してからW杯本大会に臨むまで交代なし」

2022年11月20日 18時09分09秒 | サッカー日本代表
タイトルが全てを物語っています。
今回カタールW杯には、1998年フランスW杯に日本が初出場を果たしてから7大会連続出場となるわけですが、このうち2002年日韓W杯では、トルシエ監督が新チームを結成してから途中交代せずにW杯本大会に臨んで、グループリーグを突破しました。

また2006年W杯のジーコ監督、2014年W杯のザッケローニ監督も、新チームを結成してから途中交代せずにW杯本大会に臨んだ監督ですが、グループリーグ突破は果たせませんでした。

これまで、日本人監督が本大会を指揮した大会は、すべて途中登板の形でした。
したがって、森保監督は「新チームを結成してからW杯本大会まで交代せずに臨んだ初の日本人監督」となりました。

これ自体が歴史的なことです。日本が初めてW杯出場を果たした1998年大会への挑戦が始まったのは、その前のオフト監督が退任した翌年、1994年にファルカン監督が就任してから、ということになりますので、実に28年かけて、やっと実現したことになります。

日本が、1996年アトランタ五輪サッカーの出場権を獲得したのも1968年メキシコ五輪以来、28年ぶりでしたから、妙に28年という数字が符合します。

それを考えると日本サッカーの歴史における一つの転換点とも言えますので、今回の森保ジャパンの挑戦は、十分価値のあるものと感じました。

別に本大会における難しい戦いを前に予防線を張るつもりはないのですが、仮に武運つたなく志半ばで敗れたとしても、十分価値のある挑戦だったことをキチンと示しておきたいだけです。

あと3日と迫ったドイツ戦に、果たしてベストメンバーを組めるのかどうか当日にフタをあけてみないとわからない感じです。

当方の見立ては「日本代表がベストメンバーのコンディションがMAXであれば、ドイツ戦、勝てないまでも引き分けに持ち込めることは十分可能」というものです。
けれども「ベストメンバーのコンディションがMAX」という条件が整わないとすれば、かなり神頼みになってしまうと考えなければならないと思います。

兎にも角にも23日を待ちましょう。

【訂正】
この書き込みでは、当初「史上初『代表監督が新チームを結成してからW杯本大会に臨むまで交代なし』」というタイトルで、日本人監督、外国人監督を問わず、すべての監督の中で初めて、といった内容にしておりましたが、2002年トルシエ監督も、2006年W杯のジーコ監督、2014年W杯のザッケローニ監督も、新チーム結成以来、交代せずに本大会に臨んでいました。
事実誤認の書き込みでしたが、訂正して「日本人監督としては初めて」という内容に変更しました。ご了承願います。
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代表発表が終わり、本番が近づき理にかなった布陣が見えてきました。

2022年11月04日 13時14分06秒 | サッカー日本代表
カタールW杯日本代表の発表が終わり、初戦ドイツ戦まであと20日となったこの時期、なぜか不思議なことにスタメン組の布陣が見えてきました。

コンセプトが「前線からプレスをかけまくって、守りに守り抜き、攻撃陣のコンビネーションで点を狙う」ということで意思統一できると、自ずと布陣が固まってきます。

GKは権田選手なのかシュミット・ダニエル選手なのかわかりませんが、DF陣は、冨安選手、酒井弘樹選手、あとは板倉選手がムリであれば吉田麻也選手、右は中山雄太選手がケガをしてしまい、長友選手しか選択肢なし。

中盤の底は、遠藤航選手と守田英正選手、守田選手がムリだとかなり厳しいです。板倉選手が大丈夫であれば守田選手のかわりに入ってもらうということでもいいですね。

前線の組み合わせは、最前列に前田大然選手、二列目に右から伊東純也選手、鎌田大地選手、久保建英選手。

これしかないという布陣が見えてきます。前田大然選手は点をとれなくても問題ないから、とにかく追い掛け回す役、伊東純也選手も追い掛け回す役ですが、右からチャンスを作る役というのもあります。

伊東純也選手、鎌田大地選手、久保建英選手の3人で、何とか点をとってね、ということですね。
とにもかくにも守りで頑張って、点を入れるチャンスをうかがう。ドイツ戦はスコアレスドローでもオーケーですね。

なんとなく見る楽しみが出てきましたね。

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日本代表発表の日に韓国サッカーとの差を思う

2022年11月01日 15時44分14秒 | サッカー日本代表
本日11月1日、2022カタールW杯日本代表の発表会見が行われました。誰が入っても誰が落ちても議論になりますので細かいことは触れないことにします。

ただ、森保監督が記者団の質問に答えて「FW陣にはW杯経験者が一人もいないが、彼らが、このW杯で何かをやってのけたいという野心を持っており、それに期待したい」と述べました。

まさに、そのとおりだと思います。当ブログでは以前から、守備陣がベストコンディションで臨めば、持ちこたえる可能性はあるので、あとは前線の誰かが、あっと驚くようなことをしてくれることを期待するしかありませんと、考えています。

まさに、未知数の選手でも構わない訳で、当プログでは、その可能性を持った選手の一人として鹿島の鈴木優磨選手をあげていました。この選手が森保監督の選択基準に入っていないようだということは分かっていましたので、選出可能性はないと思っていましたけれど・・・。

まぁ、あとは初戦、23日(水)のドイツ戦を待つことにしましょう。

一方の韓国、当プログは、ソン・フンミン選手がプレミアリーグの得点王に輝いたことに大変な衝撃を受けています。

世界のFWのトップクラスになったということです。
このニュースに接して、つくづく思うのは「韓国サッカーはどこまで行っても日本サッカーの先を行ってるなぁ」ということです。

かつてパク・チソン選手がマンチェスターUで欧州CL制覇メンバーになった時も同じ思いでした。
それから約10年、欧州でプレーする日本選手が増えて、ずいぶん心強く感じていたところに、韓国選手は欧州トップリーグの得点王です。日本が肩を並べる道のりや、まだまだ遠しといった感があります。

Jリーグでプレーしている韓国選手のうちGKの選手が多いことにも注目しています。韓国サッカーではFWとGKがよく育っているということでしょうか?
それは日本サッカーの弱い部分と一致しています。

日本サッカーでは中盤の選手がよく育っていると思われますから、その部分では韓国サッカーの上を行っているのでしょうか。よくわかりません。

今回のカタールW杯、日本は大変厳しいグループに入りました。韓国はポルトガル、ウルグアイ、ガーナと同組のようです。日本の組ほどのビッグネームはないにしても、そう簡単ではなさそうですが、ソン・フンミン選手たちが活躍すればグループリーグ突破は十分可能性を感じます。

2002年日韓大会以降の3大会は、なぜか韓国の成績も日本と歩調を合わせてくれたかのような成績でした。前回2018年ロシアW杯では、日本がグループリーグ第3戦を、うまく戦い切り決勝トーナメント進出を果たしましたが韓国はグループリーグで敗退しています。

W杯で韓国の上を行く成績を残したのは、このロシアW杯が初めてでしたが、今回はまた韓国が日本の上を行き、しかも決勝トーナメントでも勝ち上がるかも知れません。

けれども今回はそうなっても、妙に納得が行くかもしれません。それほどにソン・フンミン選手の得点王と日本で活躍するGKの多さ、すなわちGK王国といってもいい状況はインパクトが大きいことです。

そんなことを思いながらカタールW杯を迎えたいと思います。
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スタメン総入れ替えのエクアドル戦、また一つ進化した日本代表

2022年09月28日 20時14分06秒 | サッカー日本代表
ドイツ・デュッセルドルフでの日本代表の2試合、いろいろな意味で画期的だった。
少なくとも二つ、一つは欧州でのマッチメイクにおいて、準ホームタウンとしてデュッセルドルフでの開催に自信を深めたこと。
もう一つは、1戦目のアメリカ戦から、2戦目エクアドル戦でスタメンを総入れ替えしたこと、だと思う。

一つ目は、JFAが設置した欧州事務所の効果が表れた、ということ。二つ目は日本代表で、それが可能になる状況になったということ。

エクアドル戦では日本人をはるかに上回るエクアドルサポーターが詰めかけたようで、欧州らしいことだったが、欧州でプレーする選手が大多数の日本代表としては移動による、さまざまな負担が軽くなるメリットには代えられない。

エクアドル戦では攻撃陣が機能しなかったが、それを指摘するのは「ないものねだり」というものだろう。このメンバーが2つ目の日本代表として、日頃から一緒にプレーでもしていれば別だが、サブメンバーという位置づけの選手たちが突然本チャンのピッチに送り出されても、困るというものだ。

南野選手は「W杯本番では総入れ替えは難しいんじゃないか」とコメントしたそうだが、それはあり得ないことで、今回は、それができる場だったから出番のない選手たちを使ったというだけで、それがうまく機能するかどうかは、ある意味、二の次だったと思う。

森保監督は「2チームできるぐらいの戦力が必要」と言っているが2チームができる戦力が実際できれば、これはもうスペイン、ドイツ並みの戦力であり、いまは11人プラス2~3人、つまり交代カードを切れるぐらいの人数が辛うじてレギュラークラスという現状なのだ。

それでも、ここまで底上げしてきたというべきだろう。もっともっと欧州の強度、スピードにもまれて技術を発揮できるスキルを磨く必要がある。

先日書き込んだ久保建英選手の成長を見るにつけ、かくありたいと感じている。
あとはW杯代表メンバー発表になるそうだが、大きなサプライズもないだろうしW杯に関しては先が見えたというところだろう。
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ドイツでテストマッチ、もはや「欧州遠征」ではないシチュエーション

2022年09月24日 20時10分17秒 | サッカー日本代表
日本代表がドイツでテストマッチ。れっきとした「キリンチャレンジ」ということで、会場だけドイツにしたというだけで実質、国内でのテストマッチと同じ構図になっている。

ずいぶん前から日本代表は欧州遠征などで国際親善試合を組んできたが、以前と大きく異なるのはスタメンの大半が欧州組で、昨日行われたアメリカ戦で国内組スタメンはGK権田選手とDF酒井宏樹選手の二人だけだった。

つまり、いま欧州で国際親善試合を行っても、それは「日本代表の遠征」ではなく現地の日本人選手が集合した、そういうシチュエーショんに変わってしまった。

感慨深いことだ。10年以上前、いずれそうなればいいのに、と願ったことが現実になっている。

それはそれとして、アメリカ代表が、あまりにも戦力が劣っていて、仮想W杯対戦国などとは、とても呼べない相手だった。

まぁ、そういう相手でも、日本も久しぶりの実戦なので、いいテスト台になったという感じだろう。あとは27日のエクアドル戦、W杯開幕直前でのカナダ戦だけみたいなので、もう少し場数を踏みたいところだが、もう難しいのだろうか。

カナダ戦の前にもう1試合組めれば、まずまずの準備になると思うが。いずれにしてもドイツ、コスタリカ、スペイン相手に勝ち点を積み上げるのは大変だ。

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さぁ、もうすぐカタールW杯の話題が増えてきますね

2022年09月20日 18時33分35秒 | サッカー日本代表
カタールW杯の日本初戦が11月23日だそうですから、あと2ケ月というところまで来ましたね。
この話題が増えてくると思いますので、少し書き込みたいと思います。

私は、日本がスペイン、ドイツと同グループになったからといって、捨てたものではないという趣旨の書き込みをしました。

つまり、現在の日本代表メンバーで特にDF陣がベストコンディションで臨めれば、それほど大崩れの心配がないと感じていたからです。

それを書いた段階で、センターバックは富安選手と板倉選手が柱になるであろうし、遠藤航選手、中山雄太選手、山根選手、旗手選手らの組み合わせがはまれば、十分、機能すると感じていました。

それに、何か違いを出せる前線の選手を配置できれば、あの2010年南アフリカW杯の時のような歓喜をもたらすことは十分可能だと思ったからです。

けれども、まず板倉選手が間に合わなければ大きな誤算となります。吉田麻也選手に頼ざるを得ないわけですが、現在の相対的な力関係では、相当厳しいことになると思います。

もう一つ、前線に違いを出せる選手の配置ということで言えば、森保監督は鈴木優麿選手を招集しないようですから、結局は勝負を打てない監督ということで、ジーコもしくはザッケローニと同じタイプということになると思います。

トルシエが高原直泰選手の離脱を受けて鈴木隆行選手を使い、岡田武史監督が中村俊輔選手をあきらめて本田圭佑選手を使った、そういう起用は、勝負師の資質によるところが大きく、日本が決勝トーナメントに進めるかどうかは、まだまだ、そういうリスクをとる選択が必要なレベルの国だと感じているのです。

これまでの選手選定、起用方法から、森保監督には勝負師的な資質はあまり見られず、極めてオーソドックス、最大公約数的なチョイスをする方ですから、組み合わせに恵まれなければグループリーグ突破は難しいということになります。

ですから、あと2ケ月に迫った、この時期、日本代表がグループリーグを突破するという期待は持たずに、代表選手発表を待つことになります。こと、ここに及んで、森保監督に、ないものねだりをしても仕方ありませんし「ご自分の信ずるままに精一杯おやりになればいいと思います」と申しあげたいと思います。

そういう前提でも、やはり代表発表や、対戦国も含めたテストマッチの状況、いろいろと情報が増えてくるでしょうし、楽しみな2ケ月になりそうです。
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Jリーグ30年記念企画第四弾「将来W杯ファイナリストになる日本代表は現在のトップクラスの延長線上にあるか」について考えます。

2022年06月04日 21時30分13秒 | サッカー日本代表
Jリーグ30年記念企画第四弾は「W杯でベスト8の壁を破り、ベスト4さらにはファイナリストになる日本代表、それは今のトップクラスの選手たちの延長戦上にあるのでしょうか?」ということについて考えます。
これは、「岡崎慎司、欧州でプレーをして気づいた「組織のため」に働く落とし穴」というJBpress黒田俊氏のネット記事に触発されています。

岡崎慎司選手は栄光を掴むためには「自分のためにやるからこそ人のために走れる。『人のためにやっていたらできないこと』なんだなって、あれで理解できた」と吐露しています。
この岡崎選手の記事のサブタイトルは「岡崎慎司が12年かけて学んだこと、それを次世代に伝えるには」となっています。

この記事で「岡崎選手は海外でのプレーが12年目を迎え、ブンデス(ドイツ)、プレミア(イギリス)、リーガ(スペイン)とさまざま国、リーグで「フットボール」を感じてきた。そこにあったのは「まだまだ日本は世界から認められていない」という思いだ。
 確かにヨーロッパでプレーする選手は増えた。けれど、だからといって「日本」の価値がグッと上がったわけではない。」
「僕は日本に誇りを持っています。海外にいると、日本って本当にすごいな、と思うことが多いんです。もっとできることがあるはずなのに、それを証明できないってもどかしいじゃないですか」

【このあと日を改めて書き込みます。お待ち願います】
【6月13日、続きを書き込みます】

岡崎選手が、そうもどかしく感じているのは、ピッチの上で「自分はチームが変わったりすると新しい環境が求めるプレースタイルに変えたりしてきて、得点パターンがどうしてもパスあきりで得点してきた選手であり、海外では単なる一人の選手でしかない、それが自分の力なんだ」という部分のようです。

たまたま、ここ2年間ぐらいの番組映像の整理をしていたところ、昨年12月フジTV系で放送された「激論 ! 2050年 世界一は夢のままか」というテーマの討論映像が見つかりました。スーパーサッカーで長年MCを務めた加藤浩次さんを司会役に4人の論客が意見を戦わせました。その中で、やはり「点をとれる選手」が出てくることが絶対条件という話題になり、その番組の中でも、岡崎選手が海外で経験した「点をとれる選手」の意味を語ってくれました。

それは、まさに日本人選手共通のもどかしさのようで、いわば国民性を背負ったFWなのかも知れませんが、岡崎選手が学んだのは「本当に点がとれる選手というのは、どのリーグに移っても、そのチームの要求に合わせなくても、すぐ結果を出せる選手であり、日本人選手も、そうならないと世界でいつまでも認められない」ということのようです。

その番組では、海外リーグ、特に4大リーグと言われるようなレベルの高いリーグを経験したきた内田篤人選手、大迫勇也選手、酒井高徳選手が「Jリーグと全く違うほどの差を感じている」と吐露していました。

番組では、Jリーグとレベルの高い4大リーグとでは何が違うのかをまとめていました。
(1)Jリーグは攻め急がないことを「良し」とするが、海外では、常に前を意識してプレーする。
(2)海外ではチャレンジすることが多いのに、Jリーグはミスを減らすことを意識しすぎる。
(3)Jリーグは常に組織で戦うことが求められるが、海外では個の突破を重視する。

おそらく、それぞれに注釈は必要だと思います。
(1)であれば、海外では常に前を意識しているものの、その中に緩急がつけられている。Jリーグでは緩急をつけることと、攻め急がないことが取り違えられている。
(2)であれば、海外ではゲームにおいて、例えばドリブルで仕掛けるとか、シュートを打つといったチャレンジと、周りのリカバーがセットになっているからチャレンジが活きるけれど、Jリーグには、今のところ、まだチャレンジを優先させるチームスピリットがない。つまりチャレンジを補償するだけのリカバーマインドがないということ。
(3)Jリーグの「組織で戦うスタイル」は誇れるスタイルだが、ここは突破で打開しなければならないというマインドとのバランスがまだ身についていない。海外で個の突破を重視するというのは、別に組織で戦うスタイルがないということではなく、必要なところでは個で突破するマインドが備わっていることからくる違いだ。このあたりは、各カテゴリーとも現場の指導レベルで積み上げていかないと難しい。

こうしたJリーグと海外リーグの違いは、やはり海外リーグで直接揉まれて体感しないと身につかないものですが、安易な海外挑戦は、かえって日本の評価を貶めると岡崎選手は語っています。
番組では、Jリーグからブンデスリーガに挑戦した鄭大世選手が苦しんだ海外挑戦の難しさを織り交ぜながら、岡崎選手が「食うか食われるかの世界に飛び込む覚悟と、そこで食ってやるという気概をもって続ける必要があるし自分もそういう気持ちで10年やっている。ダメだったら、またJリーグに戻ればいいやという気持ちでは、海外でのJリーグの評価を落としてしまう」

いまの日本選手たちが、海外の厳しい環境の中で戦っている、その心意気は多としますが、やはり欧州の中小リーグに甘んじていては、日本代表の未来が明るいとは言えないというのが正直なところで、海外に雄飛する日本人選手の分母が大きくなればなるほど、4大リーグのようなトップリーグで目立つ選手も増えていかなければならない。そういう状況が生まれるかどうかにかかっている、ということのようです。

さても番組では、「育成と指導」ということに関して、興味深い取り組みについて、いくつか紹介されていましたので箇条書き的にご紹介します。
まず、点のとれるFWを育てるために
(1)大阪・興国高校(ヴィッセル神戸からセルティックに移籍した古橋享梧選手の出身校)の監督さんが取り入れている「脳の働きを速くするトレーニング」
(2)ゴール前での力みを徹底的になくす「脱力トレーニング」
(3)ストライカーとして実績のある選手経験者が指導者になる「JFAストライカーキャンプ」

次に、育成について、現在、セレッソ大阪スポーツクラブで技術委員長をしている風間八宏さんの考え方を紹介しています。
(1)日本サッカーの育成は「学びから創造へ」の時期にしており、その育成の仕組みも変える必要がある一例は「年齢で選手を分けない、また最優秀な選手に合わせて指導していく。それについてこれる選手を増やす。また、セレッソだけの単位でなく、大阪全体といった広がりで指導していく」
(2)指導者を「資格をもった人」から「資質を持った人」に変えていく。必要な資質とは、①自分の目を映像化できる資質、②見えているものを言葉に変えて伝えることができる資質。③自分がデモンストレーションができる資質。

風間さんは、スペシャルな選手が出てきて欲しいが、そのためには指導者がスペシャルにならなければならない。指導者たちが、それぞれ分断された中でやって、それぞれ木を育てても、いま必要なことは「森いや、それ以上のジャングルのような森を作り、その森が育った結果、大きな喜びを味わおうよ」という言葉で締めくくっていました。

「日本からメッシが生まれる日もとう遠くないかも・・」というナレーションとともに。

ここで言う指導者とは、あくまで「育成」の指導者でありW杯を戦う監督・コーチ陣のことではありません。

2050年までにワールドカップで優勝できるチーム作りをイメージした時、たとえばDF陣を中心とした守り方、つまり点をとられない組織的な戦い方については、ある程度方向性が見えてきのではないでしょうか?

となると、あとは、どうやって点をとっていける選手を揃えチーム作りをするのか、FWの育成、あるいはスペシャルな選手の育成と、その指導者のあり方についても課題の段階から解決策提示の段階にきているのかも知れません。

【ここからあとは、6月17日に部分的に書き直しています】

残る最後の部分が、誰に監督の座を委ねるのか、そこを間違っては台無しになります。歴史が教えているのは、2002年日韓W杯を戦った日本代表のピークが2006年であることが誰の目にも明らかだったのですが代表監督を委ねたジーコの場合、本大会でもグループリーグを突破できる力量を持った人なのかどうかといったという視点が抜けていたのではないでしょうか。

ジーコ監督は、アジア予選を突破するというミッションを見事に果たし、その意味では妥当な人選だったのですが、2006年本大会をそのまま任せていいのかどうか、といった視点での検討はどうだったのでしょうか。

その当時の日本はまだまだ守り方を徹底すべき段階であり、それゆえトルシエ監督は、何を言われようと、バカの一つ覚えのように「フラットスリーシステム」をオートマチックなレベルまで訓練したのです。
2006年本大会グループリーグの対戦で、最終的に守り切れず敗退した日本代表の戦い方には、世界レベルで勝ち抜く整備された強固な守りという部分が欠けていたと言わざるを得ません。

ジーコ監督は、就任直後に「私の使命はアジア予選を勝ち抜いて、日本代表をW杯に導くことだ」と語っています。その使命を見事に果たしましたし、就任時には、予選を勝ち抜いて、その先に本大会で指揮を執る自分というものを意識していたことと思います。
見事使命を果たした偉大なジーコ監督に「本大会は任せられません」などとは言えるはずもなかったと思います。そこが、ある意味、落とし穴だったかも知れません。

いまさら振り返っても詮無い話ですが、少なくとも歴史の教訓として、これからの日本は、本大会でも勝ち抜いていけるだけの力量を持った監督選びが求められます。
アジア予選を勝ち抜いた監督に、そのまま本大会を任せるのが常識といった考え方に囚われると、同じ過ちを繰り返しかねないということです。本大会でグループリーグだけを戦えばいいという前提なら、それもいいかも知れませんが、勝ち抜くというミッションを達成するにはアジア予選を戦ったやり方と同じではないという考え方に徹しなければ、W杯でベスト8の壁を破り、ベスト4さらにはファイナリストになるという展望は、とても描けません。

日本はトルシエ監督でグループリーグ突破を果たすことができましたが、韓国はヒディング監督で、その上を行きました。韓国がレフェリーの味方を得たことを抜きにしても、ヒディングを監督に招いた時点で、この勝負、韓国の勝ちです。

代表監督に情熱や人格といった基本的な資質は当然ですが、W杯優勝をめざす監督は、やはり一段高いレベルの戦略家でなければなりません。
決して外国人監督でなければ無理とは言いませんが、あと10年、20年の中で、日本人にそういう人物が出れば良し、出なければ外国人もあり、といったところでしょうか。

そのような監督選びをする際、いまの日本で、それを指南できる人といえば岡田武史さんでしょう?  岡田さんが目指している「岡田メソッド」の最終形は日本代表がW杯で勝てるようになることです。岡田さんを思う時、現在、世界最高の監督といえるレアル・マドリーのアンチェロッティ監督を思い出します。
岡田さんはアンチェロッテイ監督の人間性もさることながら、戦略家としての能力を早くから評価していました。

アンチェロッティ監督がクラブ監督として「位人身」を極めた後、代表監督として日本を選んでくれれば、8年契約でも提示して来て欲しいものです。岡田さんをコーチにしてくれれば言うことなしです。

さて、次回は、Jリーグ30年記念企画の最終回、第五弾として「結局のところ、向こう50年ぐらい先、日本の社会において「サッカー」というスポーツ文化はどのような地位を占めているのでしょうか? 」というテーマで書き込みたいと思います。
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Jリーグ30年記念企画第二弾「日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?」

2022年05月30日 21時42分36秒 | サッカー日本代表
Jリーグ30年記念企画として、5つのテーマでJリーグの未来、日本サッカーの未来を考えていくシリーズ。第二弾は「サッカー人気を占うバロメーターとも言える日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?」です。

これは、「日本サッカー協会が「500億円超」の巨額収入でも漏れるガラパゴス化懸念の声」というJBpress臼北信行氏のネット記事に触発されています。
記事では、2026年W杯から出場国が現行32ケ国から48ケ国に拡大されるに伴うアジアからの出場枠の大幅増により、アジア予選のスリル感がなくなり、それが日本代表人気低下、ひいてはサッカー人気低下につながるのではないかと懸念しています。
前項のテーマである「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まるには」とも大いに関係してくる懸念です。

これまで続いてきた日本代表人気、1993年に「ドーハの悲劇」を経験した日本代表は、その後、人気が衰えるどころか、すべてのW杯に出場を続け、サッカー人気のバロメーター役を果たすほどに定着してきました。

それが、アジア予選の出場枠が増えれば、これまで「絶対に負けられない戦い」という背水の陣で臨んできた環境が緩み「どうせ、アジア予選は楽勝っしょ」ということで、日本代表に対する関心が薄れサッカー人気が薄れるのではないかというわけです。

果たして10年後、20年後にも日本代表は、サッカー人気のシンボルとして存在し続けられるのでしょうか?

少なくとも、W杯に出たことのない国から、出場権を得て世界の舞台で戦う代表、というレベルの日本代表ではなくなると考えなければなりません。

10年後、20年後には、世界の舞台で、ベスト8の壁を破り、世界のベスト4に名を連ね、20年後には優勝が視野に入るレベルになっていくのが日本代表の存在意義です。

これまでのW杯の各大会、会期がほぼ1ケ月ぐらいの中で、半分を過ぎると日本の出番は終わり、あとは海外サッカー好き、W杯好きの人たちだけの期間になっていました。

10年後、20年後には、その期間にも日本の出番が続くという変化が出てきます。そのようにならなければならないわけで、もし、これまでのように大会の半分で出番が終わってしまえば「さっぱり強くならないな」と言われて人気は落ちるということになります。

それから、アジアの出場枠が増えたからといって楽勝と考えるのが、そもそも間違っています。欧州をご存じですか? あの地域は出場枠を12も持っているのです。

欧州全体で、イギリスのように国として1チームではなく3チーム出場できるところも含めて約50ぐらいのチームで12の枠を争うわけですが、強豪国、あるいは何度か出場しているような国が20ケ国ぐらいあります。

そういう中で毎回、12の枠をめぐってしのぎを削っていますから、常連国がいつも勝ち上がるとは限らず、今回カタールW杯への出場権を逃したイタリア、アメリカW杯への出場権を逃したフランス、日韓W杯とロシアW杯への出場権を逃したオランダといった悲劇に見舞われる強豪国が出ているのです。

翻ってアジアを見た場合、各国のレベルは、この10年で格段に高くなっており、今後、ますます高いレベルで予選を戦わなければならなくなります。しかも、おそらく組み合わせ方式も、これまでのように最終予選で2位までに入れば当確、3位でもプレーオフなどといった緩いものではなく、各組1位のみ当確、2位チームでプレーオフといった現在の欧州予選スタイルになる可能性があります。

そうなると、日本代表は相変わらず「1敗もできない胃の痛くなるような戦い」にさらされる可能性があります。これからのほうが、むしろW杯連続出場記録が途切れるリスクが高くなるかも知れません。

イタリアもフランスもオランダも、出場できない大会があっても、本大会で優勝したり決勝まで進むチームです。10年後、20年後には、日本もそのような国になっていればいいということです。

日本代表人気の維持に関しては、前回のテーマで提言した「年間シート」方式で販売するプランを日本代表にも導入していければと思います。

日本代表の試合はなるべく全国で見られるようにという配慮があることと、年間の試合数が少ないことが特殊要因ですが、そこを工夫するのが智恵というものです。

「日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?」というテーマで書き込んだ今回ですが、実は人気が続くかどうかは、ひとえに日本代表が強いかどうかにかかっています。

それについては、第四弾で、「W杯でベスト8の壁を破り、ベスト4さらにはファイナリストになる日本代表、それは今のトップクラスの選手たちの延長戦上にあるのでしょうか?」というテーマで考えることにしています。

次回、第三弾は「サッカー界にとどまらず日本のスポーツ界で「パワハラ」問題が後を絶たない原因は「暴力を振う指導者が寂しく、孤立している人だから」という驚くべき指摘と、サッカー指導者の未来像について」考えたいと思います。
お楽しみに。




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Number誌、久々の日本代表表紙です。

2022年05月08日 14時52分53秒 | サッカー日本代表
Number誌、久々の日本代表表紙で発売されました。間違いなく久々だと思い、いつ以来か調べてみました。なんと、その前は昨年9月24日発売以来7ケ月半ぶり、冊数にして15冊ぶりでした。

かくも長きサッカー不在のNumber誌、といったところです。
1990年代後半から2000年代前半の取り上げられ方からは隔世の感がありますが、仕方のないことと達観しています。

あとは秋から冬にかけて日本代表がどれほど日本中を沸かせるかによって、取り上げられる間隔も短くなるかも知れません。

その7ケ月半ぶりの日本代表テーマ。まず明確なのは2018年ロシアW杯メンバー中心ではなく、カタールW杯アジア最終予選突破に貢献した選手たちに世代交代した点です。

表紙に書き込まれている選手たちでロシアW杯組は、吉田麻也選手ただ一人。あとは表紙の顔・伊東純也選手を筆頭に、三笘薫選手、田中碧選手、南野拓実選手、遠藤航選手、守田英正選手です。

私としては富安健洋選手や板倉滉選手、中山雄太選手などDF陣も表紙に書き込んでもらいたかったですが、ここにあがった選手たちがカタールでの中核を作って欲しいという思いです。

まぁNumber誌も、カタールでの中核はこの人たちですよ、と誌上辞令を発表したようなものだと思います。ここにあがらなかった選手たちの数以上に、同じレベルでスタメンを競い合うメンバーが揃えばと心から願います。

唐突ですが、私はカタールW杯で日本を驚かせる存在として、2010年南アW杯で一気に日本中のヒーローとなった本田圭佑選手のような選手の出現なくして、グループリーグ突破は果たせないと思っています。

前にも書きましたが富安健洋選手や板倉滉選手、遠藤航選手、守田英正選手、中山雄太選手などのDF陣がベストコンディションであれば、ドイツにせよスペインにせよ互角にやれると思うのですが、如何せん攻撃のほうは、サプライズヒーローの出現なくしてグループリーグ突破は果たせないと思っています。

その選手は今回のNumber誌には載っていません。もっとも、今回の特集は欧州でいま活躍している選手というテーマなので当然かも知れませんが、私が密かにカタールにおける本田圭佑選手の可能性を感じるのは、鹿島の鈴木優麿選手です。

あまり細かなことを並べ立てて説明する気持ちはなく、かれこれ40年近くサッカーを愛してきた者の第六感とでもいう感じです。

そもそも森保監督が彼を呼ぶ気があるのかどうか、そもそも論になりますが、かつて岡田監督が中村俊輔選手中心から本田圭佑選手中心に思い切って変えた、あの勝負師としての感覚がなければ呼ばれないでしょうし、森保監督は、そういった思い切った方法をとらず、あくまでオーソドックスな戦いで勝ちに行きたいという人かも知れません。

そうなると鈴木優麿選手の芽はなくなりますが、果たしてどうでしょう。そういう思い切った起用なくして攻撃陣は結果を出してくれるでしょうか?

まだ結論を出すには早いですので9月ぐらいまでは様子を見たいと思います。

さて今回の書き込みから
「今日のYouTube」という企画を始めたいと思います。
いま、当「サッカー文化フォーラム」のwebサイト「サッカーの世界にようこそ」https://fc-forum.com/
では、各種試合データやテレビ番組データに、そのYouTube映像をリンクさせるため、YouTube映像の編集とアップロード作業を行なっています。

そのためYouTubeを見ている多くの方がアクセスしてくれているようで、3日間で何千回もの再生がありました、というメッセージも入ります。
そこで、当プログの読者にも何本か、これはと思う映像をお知らせしていこうと思います。
第1回目は、番組と試合を各1本づつです。
https://youtu.be/R8rQB9wGP4Y (笑っていいとも・テレフォンショッキング1992/1/20カズ選手出演)
https://youtu.be/eD-tKVRcHhk  (94アメリカW杯決勝ブラジルvsイタリア  ロマーリオとバッジョ)
では、お愉しみください。

【ここからは5月11日に加筆しました】
今回の書き込みのテーマが「Number誌、久々の日本代表表紙」ということで、冒頭「昨年9月24日発売以来7ケ月半ぶり」と書きましたが、その時の拍子は久保建英選手が飾っていました。

その久保選手、7ケ月半後の日本代表における現在地は、かなり序列を下げたと言えるでしょう。森保監督が「久保選手はもう一皮むける必要がある」とコメントしたそうですが、そうであれば「しばらくは使えない」という評価を下したことになります。

そして最近、入れ替わりで評価をあげているのが鎌田大地選手です。
鎌田大地選手については、所属のブンデスリーガ・フランクフルトにあって、ヨーロッパリーグ決勝進出に貢献する活躍で評価がうなぎ上り、海外メディアは「こんなに凄い選手が日本代表に召集されないなんて信じられない」と声をあげています。

森保監督が鎌田大地選手を招集しなかった頃は、おそらく好不調の振れが大きいように見えたのだと思いますが、いつ試合に出ても現在ヨーロッパリーグで活躍しているようなパフォーマンスを見せてくれるようでしたら、これほど心強い選手はいないと思います。

数少ないテストマッチの一つ、6月6日のブラジル戦での招集メンバーとスタメン発表に注目といったところです。
FW陣からDF陣まで、カタールW杯バージョンに切り替えるのか、相変わらず実績主義のような起用になるのか、です。




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