タトゥーを入れていないクリスティアーノ・ロナウド。
「そう言えば、そうかな」「言われてみれば、そうだったかな」といった感じでしたが、C・ロナとタトゥーのことを、最近たまたまネット上の記事を読んで知りました。
それほどまでに、現代のワールドサッカープレーヤーの中で、タトゥーを入れていない選手を探すのが難しい時代になりました。
日本ではあれを「刺青(いれずみ)」といいます。「タトゥー」といえば聞こえはいいし、おそらく若い世代では、さほど忌避感もなくなっているのだろうと思います。
しかし、日本においては、刺青=タトゥーを入れることに対して、社会全体として、まだまだ罪悪感、嫌悪感、忌避感のいずれかが共有されていると思います。
私自身もメッシ選手のスーパープレーには感動しますが、ガッツポーズのため振り上げた腕が刺青色に染まっているのを見るたびに苦々しい思いになります。
日本人選手の中にもタトゥーを入れている選手は増えているのでしょう。Jリーグでプレーする外国人選手の中にはメッシ選手並み、あるいはそれ以上に刺青色をした選手も見られます。
私は、かねがね、こうした風潮を「もう何ともならない時代の流れだろうか」と気にかかっていました。
現在世界への挑戦を続けているユース世代の選手たちも、やがて、何がしかのタトゥーを入れるようになるのかと思うと暗澹たる気持ちになります。
W杯サッカーも海外リーグもJリーグも、大人から子供まで、わだかまりなく楽しみたいものですが、メッシ選手の刺青色の腕をテレビで見た家族の親子は、それについてどんな会話をするのだろうかと思うといたたまれません。
断っておきますが、これは、一般のサポーターの方をはじめ、サッカー観戦が好きな皆さんの中におられるであろう、タトゥーを入れた方に向けたものではありません。成人の方がタトゥーを入れるも入れないも、それぞれの自由で、成人になれば自由に喫煙できるのと同じです。
この話は、あくまで、多くの子供たちの前で、そのプレーを魅せることで夢や感動を与える仕事をしているプロサッカー選手に向けたものです。つまり、彼らは私たち一般人とはおのずと違うと思います。
Jリーグに「選手規範」のようなものがあるかどうかわかりません。もし、それらしいものがあるとして、それにはどう謳われているのかも確認できないのですが、何らかの節度があってしかるべきです。
そうした中で読んだ「タトゥーを入れていないクリスティアーノ・ロナウド」の記事でした。
C・ロナがタトゥーを入れていない理由は、多くの国で感染症を防ぐためタトゥーを入れた人は一定期間献血できないという決まりがある中、年2回、慈善活動のため献血しているC・ロナ選手は、献血を続けるためタトゥーを入れないということのようです。
その志の高さたるや、プレーボーイ然とした風貌からは不似合いなぐらいです。逆に、見た目で人を判断していた自分が恥ずかしいほどです。これからは、彼がキメポーズにするユニフォームを脱いでのボディビルスタイルに、なんのわだかまりもなく拍手を送れるようになります。
そういうことを知ると、刺青=タトゥーは、単に罪悪感、嫌悪感、忌避感といった日本人的感情面からだけではなく、感染症のリスク、献血の不可、老齢化に伴う皮膚の変化による醜悪化など、医学的、合理的観点から、アスリートとして決して奨められるものではないということを、もっと前面に出していくべきではないかと感じます。
例えば、わがJリーグは「リーグ規範」あるいは「選手規範」といった文書の中でそれらを明文化するなどのことです。
違法薬物の使用や賭博行為など、違法行為の禁止などは当然明文化されるでしょうけれど、選手個人の裁量に任される部分まで規範化することは、なかなか難しいことです。せいぜい「選手が心身ともに健康な状態を保持し続けることに努める」といった程度のものかも知れません。
けれども、日本には日本独自の風土があり、サッカー文化もその国の風土・文化を反映するものですから、たたでさえ医学的、合理的に見て奨められるものではない刺青=タトゥーについては、キチンと「日本では奨められるものではない」と発信すべきだと思います。
プロ野球に「巨人軍は紳士たれ」という不文律があります。その不文律を伝統としてきたチームから野球賭博に絡んだ選手が出たのは何とも皮肉なことですが、その不文律が死に絶えてしまったわけではありません。
そうした不文律によって長らく選手は自らの行動を律し、その姿勢が社会の敬意を集めてきたのだと思います。
Jリーガーも「プロサッカー選手は心身ともに健康な身体を保つべし」という合言葉のもとに自らの行動を律して欲しいと思います。
もうすでにタトゥーを入れてしまっている日本人選手。入れてしまったものは仕方ありません。でも、もし、今からでも消そうと思う選手にはそれをサポートする仕組みを設けてはどうでしょう。
外国人選手。今後の外国人選手獲得にあたっては「努力義務」でもいいから「なるべくタトゥーを入れていない、あるいは目立たない選手」とするようにできないものでしょうか。
そして、これからプロ契約する日本人選手。タトゥーはアスリートとして決して褒められたものではないということを明確にして欲しいものです。
新人選手研修でも「刺青=タトゥーは医学的、合理的観点から決してよくない」ということをはっきり伝える、日本人選手がタトゥーを入れることは許容されるものではないが、もし入れるとしても、ユニフォームに隠れて人目につかない程度の小さなものに留めるなど指導する、といった取り組みを期待したいところです。
日本のサッカー選手は、「サッカー選手としてタトゥーは入れない」というクリスティアーノ・ロナウド選手の信念に共感し、日本の風土に根ざした毅然とした考えのもとで、選手全員の共通の信念に広がっていくことを期待したいと思います。
「そう言えば、そうかな」「言われてみれば、そうだったかな」といった感じでしたが、C・ロナとタトゥーのことを、最近たまたまネット上の記事を読んで知りました。
それほどまでに、現代のワールドサッカープレーヤーの中で、タトゥーを入れていない選手を探すのが難しい時代になりました。
日本ではあれを「刺青(いれずみ)」といいます。「タトゥー」といえば聞こえはいいし、おそらく若い世代では、さほど忌避感もなくなっているのだろうと思います。
しかし、日本においては、刺青=タトゥーを入れることに対して、社会全体として、まだまだ罪悪感、嫌悪感、忌避感のいずれかが共有されていると思います。
私自身もメッシ選手のスーパープレーには感動しますが、ガッツポーズのため振り上げた腕が刺青色に染まっているのを見るたびに苦々しい思いになります。
日本人選手の中にもタトゥーを入れている選手は増えているのでしょう。Jリーグでプレーする外国人選手の中にはメッシ選手並み、あるいはそれ以上に刺青色をした選手も見られます。
私は、かねがね、こうした風潮を「もう何ともならない時代の流れだろうか」と気にかかっていました。
現在世界への挑戦を続けているユース世代の選手たちも、やがて、何がしかのタトゥーを入れるようになるのかと思うと暗澹たる気持ちになります。
W杯サッカーも海外リーグもJリーグも、大人から子供まで、わだかまりなく楽しみたいものですが、メッシ選手の刺青色の腕をテレビで見た家族の親子は、それについてどんな会話をするのだろうかと思うといたたまれません。
断っておきますが、これは、一般のサポーターの方をはじめ、サッカー観戦が好きな皆さんの中におられるであろう、タトゥーを入れた方に向けたものではありません。成人の方がタトゥーを入れるも入れないも、それぞれの自由で、成人になれば自由に喫煙できるのと同じです。
この話は、あくまで、多くの子供たちの前で、そのプレーを魅せることで夢や感動を与える仕事をしているプロサッカー選手に向けたものです。つまり、彼らは私たち一般人とはおのずと違うと思います。
Jリーグに「選手規範」のようなものがあるかどうかわかりません。もし、それらしいものがあるとして、それにはどう謳われているのかも確認できないのですが、何らかの節度があってしかるべきです。
そうした中で読んだ「タトゥーを入れていないクリスティアーノ・ロナウド」の記事でした。
C・ロナがタトゥーを入れていない理由は、多くの国で感染症を防ぐためタトゥーを入れた人は一定期間献血できないという決まりがある中、年2回、慈善活動のため献血しているC・ロナ選手は、献血を続けるためタトゥーを入れないということのようです。
その志の高さたるや、プレーボーイ然とした風貌からは不似合いなぐらいです。逆に、見た目で人を判断していた自分が恥ずかしいほどです。これからは、彼がキメポーズにするユニフォームを脱いでのボディビルスタイルに、なんのわだかまりもなく拍手を送れるようになります。
そういうことを知ると、刺青=タトゥーは、単に罪悪感、嫌悪感、忌避感といった日本人的感情面からだけではなく、感染症のリスク、献血の不可、老齢化に伴う皮膚の変化による醜悪化など、医学的、合理的観点から、アスリートとして決して奨められるものではないということを、もっと前面に出していくべきではないかと感じます。
例えば、わがJリーグは「リーグ規範」あるいは「選手規範」といった文書の中でそれらを明文化するなどのことです。
違法薬物の使用や賭博行為など、違法行為の禁止などは当然明文化されるでしょうけれど、選手個人の裁量に任される部分まで規範化することは、なかなか難しいことです。せいぜい「選手が心身ともに健康な状態を保持し続けることに努める」といった程度のものかも知れません。
けれども、日本には日本独自の風土があり、サッカー文化もその国の風土・文化を反映するものですから、たたでさえ医学的、合理的に見て奨められるものではない刺青=タトゥーについては、キチンと「日本では奨められるものではない」と発信すべきだと思います。
プロ野球に「巨人軍は紳士たれ」という不文律があります。その不文律を伝統としてきたチームから野球賭博に絡んだ選手が出たのは何とも皮肉なことですが、その不文律が死に絶えてしまったわけではありません。
そうした不文律によって長らく選手は自らの行動を律し、その姿勢が社会の敬意を集めてきたのだと思います。
Jリーガーも「プロサッカー選手は心身ともに健康な身体を保つべし」という合言葉のもとに自らの行動を律して欲しいと思います。
もうすでにタトゥーを入れてしまっている日本人選手。入れてしまったものは仕方ありません。でも、もし、今からでも消そうと思う選手にはそれをサポートする仕組みを設けてはどうでしょう。
外国人選手。今後の外国人選手獲得にあたっては「努力義務」でもいいから「なるべくタトゥーを入れていない、あるいは目立たない選手」とするようにできないものでしょうか。
そして、これからプロ契約する日本人選手。タトゥーはアスリートとして決して褒められたものではないということを明確にして欲しいものです。
新人選手研修でも「刺青=タトゥーは医学的、合理的観点から決してよくない」ということをはっきり伝える、日本人選手がタトゥーを入れることは許容されるものではないが、もし入れるとしても、ユニフォームに隠れて人目につかない程度の小さなものに留めるなど指導する、といった取り組みを期待したいところです。
日本のサッカー選手は、「サッカー選手としてタトゥーは入れない」というクリスティアーノ・ロナウド選手の信念に共感し、日本の風土に根ざした毅然とした考えのもとで、選手全員の共通の信念に広がっていくことを期待したいと思います。