「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

C・ロナの信念「サッカー選手としてタトゥーは入れない」を日本サッカーに。

2016年09月28日 11時01分52秒 | サッカー選手応援
タトゥーを入れていないクリスティアーノ・ロナウド。

「そう言えば、そうかな」「言われてみれば、そうだったかな」といった感じでしたが、C・ロナとタトゥーのことを、最近たまたまネット上の記事を読んで知りました。

それほどまでに、現代のワールドサッカープレーヤーの中で、タトゥーを入れていない選手を探すのが難しい時代になりました。

日本ではあれを「刺青(いれずみ)」といいます。「タトゥー」といえば聞こえはいいし、おそらく若い世代では、さほど忌避感もなくなっているのだろうと思います。

しかし、日本においては、刺青=タトゥーを入れることに対して、社会全体として、まだまだ罪悪感、嫌悪感、忌避感のいずれかが共有されていると思います。

私自身もメッシ選手のスーパープレーには感動しますが、ガッツポーズのため振り上げた腕が刺青色に染まっているのを見るたびに苦々しい思いになります。

日本人選手の中にもタトゥーを入れている選手は増えているのでしょう。Jリーグでプレーする外国人選手の中にはメッシ選手並み、あるいはそれ以上に刺青色をした選手も見られます。

私は、かねがね、こうした風潮を「もう何ともならない時代の流れだろうか」と気にかかっていました。

現在世界への挑戦を続けているユース世代の選手たちも、やがて、何がしかのタトゥーを入れるようになるのかと思うと暗澹たる気持ちになります。

W杯サッカーも海外リーグもJリーグも、大人から子供まで、わだかまりなく楽しみたいものですが、メッシ選手の刺青色の腕をテレビで見た家族の親子は、それについてどんな会話をするのだろうかと思うといたたまれません。

断っておきますが、これは、一般のサポーターの方をはじめ、サッカー観戦が好きな皆さんの中におられるであろう、タトゥーを入れた方に向けたものではありません。成人の方がタトゥーを入れるも入れないも、それぞれの自由で、成人になれば自由に喫煙できるのと同じです。

この話は、あくまで、多くの子供たちの前で、そのプレーを魅せることで夢や感動を与える仕事をしているプロサッカー選手に向けたものです。つまり、彼らは私たち一般人とはおのずと違うと思います。

Jリーグに「選手規範」のようなものがあるかどうかわかりません。もし、それらしいものがあるとして、それにはどう謳われているのかも確認できないのですが、何らかの節度があってしかるべきです。

そうした中で読んだ「タトゥーを入れていないクリスティアーノ・ロナウド」の記事でした。

C・ロナがタトゥーを入れていない理由は、多くの国で感染症を防ぐためタトゥーを入れた人は一定期間献血できないという決まりがある中、年2回、慈善活動のため献血しているC・ロナ選手は、献血を続けるためタトゥーを入れないということのようです。

その志の高さたるや、プレーボーイ然とした風貌からは不似合いなぐらいです。逆に、見た目で人を判断していた自分が恥ずかしいほどです。これからは、彼がキメポーズにするユニフォームを脱いでのボディビルスタイルに、なんのわだかまりもなく拍手を送れるようになります。

そういうことを知ると、刺青=タトゥーは、単に罪悪感、嫌悪感、忌避感といった日本人的感情面からだけではなく、感染症のリスク、献血の不可、老齢化に伴う皮膚の変化による醜悪化など、医学的、合理的観点から、アスリートとして決して奨められるものではないということを、もっと前面に出していくべきではないかと感じます。

例えば、わがJリーグは「リーグ規範」あるいは「選手規範」といった文書の中でそれらを明文化するなどのことです。

違法薬物の使用や賭博行為など、違法行為の禁止などは当然明文化されるでしょうけれど、選手個人の裁量に任される部分まで規範化することは、なかなか難しいことです。せいぜい「選手が心身ともに健康な状態を保持し続けることに努める」といった程度のものかも知れません。

けれども、日本には日本独自の風土があり、サッカー文化もその国の風土・文化を反映するものですから、たたでさえ医学的、合理的に見て奨められるものではない刺青=タトゥーについては、キチンと「日本では奨められるものではない」と発信すべきだと思います。

プロ野球に「巨人軍は紳士たれ」という不文律があります。その不文律を伝統としてきたチームから野球賭博に絡んだ選手が出たのは何とも皮肉なことですが、その不文律が死に絶えてしまったわけではありません。

そうした不文律によって長らく選手は自らの行動を律し、その姿勢が社会の敬意を集めてきたのだと思います。

Jリーガーも「プロサッカー選手は心身ともに健康な身体を保つべし」という合言葉のもとに自らの行動を律して欲しいと思います。

もうすでにタトゥーを入れてしまっている日本人選手。入れてしまったものは仕方ありません。でも、もし、今からでも消そうと思う選手にはそれをサポートする仕組みを設けてはどうでしょう。

外国人選手。今後の外国人選手獲得にあたっては「努力義務」でもいいから「なるべくタトゥーを入れていない、あるいは目立たない選手」とするようにできないものでしょうか。

そして、これからプロ契約する日本人選手。タトゥーはアスリートとして決して褒められたものではないということを明確にして欲しいものです。

新人選手研修でも「刺青=タトゥーは医学的、合理的観点から決してよくない」ということをはっきり伝える、日本人選手がタトゥーを入れることは許容されるものではないが、もし入れるとしても、ユニフォームに隠れて人目につかない程度の小さなものに留めるなど指導する、といった取り組みを期待したいところです。

日本のサッカー選手は、「サッカー選手としてタトゥーは入れない」というクリスティアーノ・ロナウド選手の信念に共感し、日本の風土に根ざした毅然とした考えのもとで、選手全員の共通の信念に広がっていくことを期待したいと思います。

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7-0の大勝、バルサとU-16日本代表、メッシと久保クン

2016年09月17日 16時20分08秒 | サッカー選手応援
たまたま7-0という同じスコアの試合を2つテレビ観戦しました。数日前始まった16-17欧州チャンピオンズリーグと、U-16アジア選手権の試合です。どちらも初戦でした。

勝ったバルセロナとU-16日本代表、2つの試合に共通していたのは終盤まで攻撃の手をゆるめず、まんべんなく点を取り続けたことです。こういう試合は、応援している側にとって、点差もさることながら、試合全体を通しての満足度が非常に高くなります。

しかも、両チームともスター選手が期待通りに活躍してくれましたから、こたえられません。

どういう試合だったか、試合経過の詳細はネット上の記事に譲りますが、バルセロナvsセルティック戦は、いわゆるMSNと呼ばれているメッシ、スアレス、ネイマールの3人、ほとんどのゴールに誰か2人が絡むコンビぶりでした。

試合の実況を担当した倉敷保雄アナウンサーと、解説の福田正博さんが「今日のベストゴール」選びをやっていましたが、それぞれ形の違う、どれも見ごたえのあるゴールでした。

グループリーグとはいえ、チャンピオンズリーグの試合でこれだけの大差がつくことは、そんなにないと思います。

とかく力の差があるチーム同士の試合では、弱いと目されるチームがアウェーで戦えば、いわゆるドン引き、ゴール前をガチガチに固めて、うまく行けば0-0、悪くても最少失点に収めようとするチームが多い中、セルティックが、そういう戦術をとらずに正攻法で戦いを挑んできたことも結果として、こういう大差がついた要因ではあります。

そういうセルティックを、放送の中でお二人は「勇気ある戦いをしました」と評しました。ある意味、相手にも恵まれないと、こういう試合にはお目にかかれないということでしょうか。

もう一つの7-0、インドで開催されているU-16アジア選手権のグループリーグ初戦、日本代表の相手はベトナム。

前回のアジア選手権ではベスト8で敗退したため、U-17世界選手権への出場権を逃しているとかで、今大会はベスト4まで進み世界選手権への出場権を獲得することが目標とのことです。

今大会の日本代表には、何といってもチーム最年少でありながら注目度ナンバーワンの久保建英クンがいます。カテゴリー別の公式大会に初見参で、いわば、そのベールを脱ぐ大会になります。

そもそも私は名前の読み方を、いままで調べもせず、そのまま「くぼ けんえいクン」と呼んでいましたが、今回おかげさまで「たけふさクン」であることを知りました。

その久保クン、いきなりの見事なデビューでした。右サイドハーフでスタメン出場を果たした久保クン、前半16分、ペナルティエリアの近くで得たフリーキックを、得意の左足でゴール右サイドネット奥に突き刺したのです。

大切な初戦の先制点を叩き出したのが、注目のチーム最年少、しかもフリーキックによるゴールでしたから、この一撃でチームのエース的立場をも手中にしたといえます。

久保くんは、試合後の取材で「試合前に『相手の壁が飛ばないから、あんまりコースを狙いすぎずにしっかり強くボール蹴れば入るよ』っていうのをアドバイスもらっていた」と答えたそうです。(フットボールチャンネル掲載、元川悦子氏レポートより)

NHK-BSの放送を解説された戸田和幸さんは「蹴る前のたたずまいからにして(決まりそうな)雰囲気を感じさせましたね」「自分の技術に対する自信からくる余裕を持っています」とコメントしていました。

後半にはペナルティエリアの中、やや左側でボールを受けると軽いフェイクで目の前のDFをかわしエンドラインぎりぎりまでボールを持ち出すと、角度のないところからシュートを放ち、これも右サイドネットに決めています。

これについても試合後に「最初はクロスを上げてみようかと思ったけど、GKが前に出ているのが見えて、『じゃあ、逆を狙ってみようか』と考えた」と答えたそうです。(フットボールチャンネル掲載、元川悦子氏レポートより)

確かに画像でも、GKが少し前に出ていたため、久保クンから見てGKの左側が空いており、久保クンは、角度がないながらもそれを見切って余裕を持ってシュートしたのがわかります。

引用させていただいたフットボールチャンネルサイトの元川さんのレポートは「最年少・久保建英が見せた老獪さ。本人は不満足も卓越したセンスで攻撃陣けん引」という見出しを打っていました。

それぞれのシュチュエーションで、キチンとした判断でプレーをしていることを「老獪さ」と表現したわけです。試合全体としては、決して上出来ではなかったようで本人も「今回は初戦だったんですけど、次はもう言い訳できないんで、もっと余裕を持ってしっかりプレーしたいと思います」と話したそうです。(フットボールチャンネル掲載、元川悦子氏レポートより)

わたしがテレビ観戦して、さらにネット上のレポート記事を読んで、痛切に感じたことは「これほどのサッカーセンス」を持った子を、わずか10歳の段階で発掘してバルセロナに連れ帰る、この「目利き力」とはどういうことなのだろう、ということです。

ボール扱いがいいとか、視野が広そうだとかは10歳前後になれば一つの才能として表に出てきますから、峻別できそうですが、状況をよく把握できる選手かどうか、状況に応じて余裕を持って判断を下せる選手かどうかなど、いわゆるサッカーセンスに優れているかどうかを、わずか10歳前後の子供のプレーを見ただけで見分けられるというのは、一体どういうスカウト力なのだろう、ということです。

しかもスペイン国内ならまだしも、遠く東洋の国の一少年を見極めて、バルセロナのカンテラに連れていく、これまでの私の感覚では、ダメ元でいいから連れていって「ハズレ」ならさっさと帰す式の選抜方法なのだろうぐらいに思っていたのですが、久保クンのこのプレーぶりを見ると、メッシを発掘しているバルセロナの「目利き力」というのはハンパない力量なのだと思い知ります。

メッシ選手も、かつて少年時代にアルゼンチンを離れ、バルセロナのカンテラで成長して現在のスーパーな選手に育ったことはよく知られている話ですし、我が日本の久保クンも「めざせメッシ」と応援したくなる道を歩んでいます。

これまで、欧州などのビッグクラブの日本でのセレクションの模様がテレビのドキュメンタリー番組で紹介されたことがあったり、サッカー専門誌の特集記事で紹介されたことがあって、見たり読んだりしてきました。

その中で、クラブ側のセレクションの基準に「たとえゴール前のスクランブルの場面でも動じないで一瞬の判断ができる子」だとか「相手チームの特徴を頭に入れて対応できるような子」であるかどうかを見極めるといった要素があるのかどうかについて、あまり意識したことがありません。

メッシ選手も久保選手も決して上背は大きくありませんが、状況判断の確かさ、あわてないでプレーできるメンタル面での落ち着きといった点では共通するものを感じます。そういう選手が優れたテクニックと当たり負けしない体の強さを身に着けた時、ホレボレするようなプレーを見せてくれるのかも知れません。

ひるがえって国内でのセレクションはどうでしょう。セレクションの時、視野の広さや、基本技術の確かさを重視している話はよく聞きますが、メンタル面、特にプレッシャーがかかった時の落ち着き、すばやい判断が必要な時の的確な判断力といった資質を、どの程度重視しているのか、気になるところです。
(以上23行は、一旦投稿したあとに加筆しました)

さて、ベトナム戦ですが、試合終了間際、久保クンは相手選手との接触プレーでどこかを痛めたらしくタンカでピッチの外に運ばれたまま試合を終えました。この大切な宝がケガで欠場を余儀なくされたらと、心配でネットを確認しましたら本人は「よくある接触プレーなので全然大丈夫です」と語ったそうです。(フットボールチャンネル掲載、元川悦子氏レポートより)

これから先、心配の一番がケガです。過去に、1994年のカズ選手(ジェノア移籍のセリエA開幕戦、ACミラン・バレージ選手との激突による離脱)、1996年の小倉隆史選手(アトランタ五輪代表合宿練習中のケガによる離脱)、1999年の小野伸二選手(シドニーオリンピックアジア一次予選、対フィリピン戦で後方からのタックルを受け離脱)など、これからという時にケガをしてしまい、その後のサッカー人生の軌道をスローダウンしてしまった才能豊かな選手のケガが思い起こされます。

これらの選手のケガは、日本代表ひいては日本サッカー全体の成果にも影響が出てしまったと残念でなりません。

とりあえずは、この大会、久保選手がケガなく活躍してくれて、ベスト4まで勝ち上がり世界大会への楽しみを私たちにもおすそ分けしてくれればと思います。

初戦の結果、久保クンばかりが注目を浴びる形になりましたが、7-0の大勝をもたらしたチームメイトには、なかなかの好選手が揃っているようです。中田英寿選手の世代、小野伸二選手の世代、宇佐美貴史の世代のように、チームに存在する「飛び抜けた才能」久保クンの効果で周りも成長していって欲しいものです。

久保クンと同じFC東京のユースチームに所属する今回のU-16メンバー平川怜クンという選手も、久保クンと一緒にFC東京のトップチームに引き上げられたとのことです。もしや、身近にスーパーな選手がいると周りも成長が加速する好例なのかも知れません。

バルセロナのメッシとU-16日本代表の久保クン、奇しくも7-0の大勝劇を演じたことで見えた共通点、サッカーの世界において、日本と世界の距離は少しづつ縮まっているのかも知れません。

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ハリルジャパンの世代交代、果たして図られるのか・・・。(3)

2016年09月11日 11時42分42秒 | サッカー日本代表
ロシアW杯アジア最終予選、2試合を終えて1勝1敗、ここにきてナンバー誌が臨時増刊の形で「日本代表に世代交代を!」と訴える提言を出しました。

果たしてハリルホジッチ監督は世代交代を図るのか、残念なことに、もはや残された時間がありません。打つ手が当たれば出場権獲得、打つ手を間違えば出場権喪失、そういう二者択一の段階に来ています。

「ハリルジャパンの世代交代、果たして図られるのか・・・。」と題して、ハリルホジッチ監督の選択を読み解くシリーズの3回目です。今回のテーマは現在のレギュラー陣にとってかわるべきと期待される「プラチナ世代」についてです。

私は8月14日の書き込み「昨夜のフジテレビ『栄光なき天才たち』はいい番組でしたね。」の中で、1976年生まれの中田英寿氏を筆頭に、宮本恒靖氏、故・松田直樹氏、戸田和幸氏の世代のこと、そして、1979年組の小野伸二選手、稲本潤一選手、高原直泰選手、遠藤保仁選手、中田浩二氏、小笠原満男選手、本山雅志氏の世代のことを書きました。

この2つの世代、実は中田英寿選手の世代には財前宣之選手、小野伸二選手の世代には、まさに小野選手という「飛びぬけた天才」がいたことによって、周りが引っ張られるようにレベルをあげていき、その後の日本代表の中核をなす人材が揃ったという特別な世代のことです。

今回のナンバー誌もそうですが、財前選手や小野伸二選手のような「ある世代やあるチームの中心的選手」のことをイタリア語の「バンディエラ」(旗頭)と呼ぶようです。

「プラチナ世代」のバンディエラが宇佐美貴史選手だということです。彼らが今後、フル代表の中核に何人も名を連ねれば、日本サッカー史には、前の2つの世代に加え、傑出した選手のもと花開いた3つの世代として記録され記憶されることでしょう。

「プラチナ世代」のバンディエラ、宇佐美貴史選手、8月14日の書き込みでの私の表現は「飛びぬけた天才」ですが、宇佐美選手についてもそう思います。

彼のゴール前左45度あたりからのシュートは決してパワフルには見えないのですが、極めて誤差の少ない、それでいてムチをしならせるようなシュートで、彼の天才性を垣間見ることができます。

そこに磨きをかければ、まさに釜本邦茂の再来、狙ったら必ず仕留める決定力を持った選手になれそうな気がします。私はぜひそうなって欲しいと痛切に願っています。宇佐美選手については、2015年1月24日の書き込みで「宇佐美貴史選手が本田圭祐選手のように心の強いスーパーな選手に」というタイトルで願望と期待を寄せています。

しかし、宇佐美選手をはじめ、彼らのほとんどは指揮官に「ぜひ使ってみたい」と思わせる強烈なインパクトを残せておらず、スタメンに定着している選手がいない現状です。

そういう彼らに対して南アW杯組は「ギラギラしたものが表に出ないタイプが多い」と、もどかしくしているようです。

このまま彼らは、単なる「早熟世代」で終ってしまうのか、私は決してそうは思っていません。いずれ彼らが代表の中核に何人も名を連ねる時が来ると思っています。ただ、問題はその時期です。この1年、いやこの半年の中でインパクトを指揮官に与えて欲しいのです。

特に欧州サッカーシーンがウィンターブレークに入るまでの3ケ月半、宇佐美、宮市、武藤、小林祐希、彼らには何としても目にみえる成長を遂げて欲しいものです。

国内組の柴崎岳、昌司源両選手も同様です。少なくとも彼らの中から3人は、年明けからの最終予選再開時に現在のスタメン組にとってかわって欲しいのです。

私は1979年組のいわゆる「ゴールデンエイジ」世代(小野伸二、稲本潤一、高原直泰各選手ら)も、あまりギラギラ感のない育ちのよさを思わせる世代だったと思っています。ところが彼らは1999年ワールドユースで準優勝に輝いた成果をひっさげて、時の監督だったトルシエに一斉に五輪代表にひきあげられたのです。

いわぱ文句のつけようのないインパクトを残して次のステージに進んだわけです。前年のフランスW杯で、すでに小野伸二選手がW杯のピッチに立っていますから、もはや未知数でも何でもない計算できる戦力です。

それに比べて宇佐美貴史選手をはじめとした「プラチナ世代」は、2012年ロンドン五輪メンバーには若すぎて、リオ五輪メンバーにはオーバーエイジとなってしまう巡り合わせの悪さがあります。

それでも、中田英寿選手の世代がアトランタ五輪メンバーで最年少だった中、中田選手と故・松田直樹選手の二人がレギュラークラスだったことを思えば、「プラチナ世代」の選手たちが、五輪の巡り合わせの犠牲者などと言えた義理ではなく、ただ単に伸び悩んでいることは否めません。

もう一つ、小野伸二選手の世代も中田英寿選手の世代も「注目の世代」と言われ始めたのがU-17世界選手権出場あたりからで「プラチナ世代」のようにU-13やU-15世代からもてはやされたのではないということも考えなければなりません。

もしかすると評価があまりにも早すぎたのではないかということです。もし彼らのうち多くが埋没してしまうとすれば、それは早すぎた評価、いいかえれば「買いかぶりすぎた」ということになります。

あるいは、彼らは来年には間に合わないかも知れないけれど、2019年アジアカップあたりがキャリアのピークになることから、そのあたりで一斉に花開くのかも知れません。

だからといって、南アW杯レギュラー組の下の世代である清武弘嗣選手、山口蛍選手、酒井宏樹選手、酒井高徳選手、原口元気選手、さらには今回呼ばれていない齊藤学選手、大迫勇也選手を加えても足りません。「プラチナ世代」をすっ飛ばして遠藤航選手、大島僚太選手、植田直道選手、浅野琢磨選手に頼るようではあまりにも寂しいとしかいいようがありません。

「プラチナ世代」には、ハリル監督にアピールして、ごく自然にスタメンで使いたいと思わせて欲しいと願うばかりです。ロシアW杯出場権の帰趨は、ひとえに彼らの今後3ケ月半にかかっていると言っても過言ではありません。繰り返しますが、もはや残された時間がありません。

ところで、最後に補足ですが、さきほど、1998年フランスW杯に「ゴールデンエイジ」のバンディエラ(旗頭)である小野伸二選手が出場したことを書きました。

それについて私は、さる8月20日の「通訳・ダバディ氏のトルシエジャパンにまつわる発言から」の書き込みで、「小野伸二選手がメンバー入りしたのは、岡田監督が日本人だからで、将来を見据えて選考しています。トルシエ監督のような外国人監督には『将来を見据えて』などということは期待できません」と書きました。

ところが今回ナンバー誌で、「岡田武史・私は何故、本田を抜擢したのか」という二宮寿朗氏のレポートを読みましたら「小野伸二選手をメンバーに入れたのは、次世代の中心になるであろう小野に大舞台を経験させたいという思いはあったのですか?」との質問に対して、

「経験も実績もない41歳の監督に、そんな余裕なんてないよ。(中略)もしヒデ(中田英寿)がケガをしてしまったらこのチームは攻撃ができなくなる。その場合、伸二の天才性に賭けるしかなかった。将来がどうとかじゃなくて・・・・」と答えています。

まさか岡田監督の小野伸二選出が「一発賭けるなら伸二しかいない」という結論によるものだったとは思いませんでした。私はもちろんですが、多くのサッカージャーナリストもこれを読んで「将来を見据えて」論の修正を迫られたことと思います。









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ハリルジャパンの世代交代、果たして図られるのか・・・。(2)

2016年09月11日 09時15分22秒 | サッカー日本代表
昨日の続きを書きます。タイトルも昨日と同じにして(1)(2)とさせていただきました。

昨日は、ナンバー誌の本田選手「特別ロングインタビュー」から一部をご紹介したところまで書きました。この本田選手の話から、彼のサッカーに対するメンタリティの変化が読み取れます。そして、それは中田英寿選手との比較で、興味深い違いを浮き彫りにしてくれます。

ことサッカー観に関しては、本田選手も中田英寿選手と同じだということがわかります。中田選手は若い頃、テレビでのインタビューで「ボクは別にサッカーだけが人生のすべてだと思っているわけじゃないから・・・」と話していました。

このフレーズは、結構インパクトのあった部分なので中田選手の「人となり」を語る時に、たびたび使われたように思います。

そして本田選手「人間・本田圭佑がたまたまサッカーをしていたに過ぎない」と言っています。さらに「これまで何度も言っている」と、最近になってそう思うようになったのではないことも話しています。

同じサッカー観を持つ本田選手と中田選手、では二人のサッカー人生で違うのは何か、それは中田選手がドイツW杯を最後に、スパッと引退してしまったこと、本田選手は「引退は確実に見えてきているけど、ロシアW杯まで。それが最後」と現役を続けていることです。

かねがね「サッカーがすべてではなく、いつ、他のことに関心が向いてもおかしくない」と考えている人間の心の中で、相対的に他のことへの関心が高まってしまう、あるいは急速にサッカーに対する情熱を失っていまうという、メンタリティの変化が生じた時、

中田英寿選手は自分の中でメンタリティに変化が生じた時、サッカーを続けるという選択肢がなかったのでしょう。それは一時的に日本サッカー界にとって大きな損失だったのですが、巧まずして世代交代につながりました。

注目すべきは「ビジネスマン・本田圭佑」の肩書を持ちながらサッカーを続けている本田選手の、明らかなメンタリティの変化が、アジア最終予選の中でどう作用するかです。現在の本田選手の中では、もはやサッカーが全てではありません。彼自身が言うように「サッカー以外の部分の熱量が上昇しているから・・・・」

本田選手は、自らの心の中でサッカー以外の部分に関心が高まっていて、以前と比べ明らかにサッカーに対する熱量が低くなっていることを、プレーの中でどうカバーしていくのでしょうか。

実は本田選手に関しては2015年01月23日に「本田圭祐選手のキャリアがピークから下降局面に入った日として記憶されるでしょう」と書き込みました。

今回第1戦で日本を破ったUAEに、PK戦の末敗れたアジアカップ準々決勝の試合があった日について書いたものです。まさにその後の彼は、キャリアの下降曲面をゆっくりと下っていると思ったほうがいいようです。

なのに、私たちがまだ、2010年の南アフリカW杯から2013年のブラジルW杯アジア最終予選・豪州戦、修羅場のPKの場面までの本田選手の幻影をいまだに追い続けているのかも知れません。彼はもはやプレー面でも意識面でも、その頃の彼ではないとみるべきでしょう。

では、もう一人のキーマン、香川真司選手についてはどうでしょう。

今回のナンバー誌臨時増刊号の中で「知将が語る世代交代の真実」というサブタイトルで「岡田武史・私は何故、本田を抜擢したのか」という4ページ建ての記事があります。二宮寿朗氏のレポートです。

その中に香川選手の持っているメンタリティを理解するくだりがあります。南アW杯の指揮をとった岡田監督は、最終メンバーから香川選手を外しています。その理由として「あのときの代表チームのレベルでは、チームへの犠牲心を全員が持って、チームのために尽くして一つにならなければならなかった。真司については最後の最後まで悩んだ上で外した。

もちろんアイツだってチームに尽くしてくれているのは分かっていた。正直、監督に言われたとおりのことをやるだけの選手じゃ面白くないし、真司はそこが魅力でもある。ただ、自分の力をW杯で試したいという気持ちが強すぎると感じた。・・・・」

これは、もう6年以上も前の香川選手について語っていることなのですが、現在の香川選手の、代表での好不調の激しいプレーぶりと決して無縁ではないように思います。

特に彼はいま背番号「10」を背負ってプレーしています。それが一層、好不調の落差を生んでいるように思います。

現在の香川選手は、自分が背負っている役割について、果たして、試合の中で自分がうまく機能しない時に「黒子に徹する」「他の調子のいい選手の力を引き出してやる」という意識になっているでしょうか?

私たちも良くないことに、背番号「10」の彼がチャンスに絡んでいなければ「香川選手が画面に出てこない」と見てしまいます。

しかし、それは観戦者の判断であって香川選手の判断である必要はないのですが、もしかしたら彼自身も「自分は思うようにチャンスに絡めていない」という気持に陥ってしまって、「黒子に徹する」「他の調子のいい選手の力を引き出してやる」という切り替えができないまま試合を終えているのではないかと思うわけです。

ここ2試合について特に言われているのは、香川選手が中央にいて本田選手が右にいる布陣、本田選手がしだいに中、中と寄りすぎて、香川選手が窮屈になっているという指摘です。

サッカーにすべてを集中しきれていない本田選手と、他の選手の力を引き出してやるという気持ちになりきれていない香川選手が、バイタルエリア中央で右往左往しているのかも知れません。

問題はハリルホジッチ監督がどう判断するかです。ハリル監督が、こうした二人のメンタリティに、きちんとアプローチした上で結論を出すのかどうかです。少なくともこれまでのところ監督は、二人の能力、経験値に信頼をおいてきたわけです。

それを今後も続けるのかどうか、続けるも選択、続けないも選択なのですが、前回も書きましたように、残念なことに、もはや残された時間がありません。打つ手が当たれば出場権獲得、打つ手を間違えば出場権喪失、そういう二者択一の段階に来ています。

ではハリル監督なら、その選択を誤らないと信じられるかどうかです。私は就任当初はW杯本大会の修羅場を知り、数多くの選手を見てきたハリル監督に大きな期待をしてきました。けれども最近心配になのは、その年齢からくる判断の迷い、判断の狂いです。

ハリル監督は全盛期の冴えを徐々に失ってはいないか、それが気になって仕方がありません。それを見極めるのは協会関係者の責任です。残された時間が少ないが故に、もし就任を要請した頃と、最近の様子に変化を感じたら、対応を躊躇すれば命取りになります。

ハリル監督にとって悩ましいのは、本田、香川にとってかわるべき人材の明確な手ごたえがないことです。それはわかります。しかし、この2試合で、選手交代の見立てに自信を深めたのも事実です。

これについてナンバー誌では、アギーレ前監督の言葉を借りて「プランBを準備しておくことが大事になる。本田を中心としたやり方だけで進んでいくのはあまりにもリスクが大きい」と書いています。(元指揮官の提言・豊福晋氏レポート)

「プランB」準備の必要性については、打つ手の内容は違うものの、元サッカーマガジン編集長の北條聡氏も提言していました。

前線の布陣や攻撃オプションについて、私があれこれと並べるのは控えますが、ハリル監督が「プランB」といった柔軟な策を駆使して今後を乗り切ってくれることを願います。

このあと、「ハリルジャパンの世代交代、果たして図られるのか・・・。(3)」ということで、プラチナ世代について書きたいと思います。









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ハリルジャパンの世代交代、果たして図られるのか・・・。(1)

2016年09月10日 17時11分52秒 | サッカー日本代表
前回9月6日は、日本代表の合宿4日間、UAE2ケ月間、なぜこんなことになったかについて、関係者からの説明が必要だと書きました。

その夜、アウェーのタイ戦に勝ちましたので、その問題は放置されるかも、とも書きました。
その2試合を通じて、本田・香川両選手のデキの悪さが目立ち、特に海外のメディアから鋭い指摘があったようです。

国内メディアから選手起用について、いろいろな提案が出る中、「ナンバー」誌が『本田を超えろ。』と銘打って「日本代表に世代交代を!」と訴える臨時増刊号を出しました。

いわば選手起用に関する究極の提案ということになります。

「ナンバー」誌では、世代交代されるべき現在のレギュラー陣、長谷部キャプテンを筆頭に、本田、長友、岡崎選手など、

彼らにとってかわるべきと期待される選手として、プラチナ世代と呼ばれる宇佐美貴史選手を筆頭に、柴崎岳、宮市亮、武藤嘉紀、小林祐希の各選手たちと、今回のリオ五輪代表組の何人かをあげています。

プラチナ世代の彼ら、現在24歳が中心、いまだ常時スタメンに名を連ねる選手が一人もいないのは、今さらながら問題だと感じます。

誌面の中に「南アフリカW杯組がポジションを容易に譲らない理由。」というページがあります。飯尾篤史氏のレポートです。その中で指摘されている象徴的な言葉が「ポジションは待っていても与えられるものではない。指揮官に『使いたい』と思わせる強烈なインパクトが必要なのだ」というくだりです。

南ア組も、そうやって指揮官に認められて使われレギュラーポジションを不動のものにしてきたというわけです。

ではプラチナ世代が、いまだそうなっていないのはなぜか、長谷部キャプテンが「あの頃はギラギラしていたし、やる気と希望に満ちていた。今の若手はどちらかというと、そういうのを内に秘めてしまう」と述べています。

南ア組がやる気を表に出してアピールしてきた世代であるのは、ユースから五輪に至る過程で「谷間の世代」と呼ばれたことと無縁ではないと思います。

そういう彼らから見れば、プラチナ世代の育ちの良さは物足りないと映るでしょう。問題はプラチナ世代が指揮官に「使いたい」と思わせる強烈なインパクトを示せていないことだと思います。

では、プラチナ世代が伸び悩んでいるのだから、このまま南ア組中心でこのあとの最終予選を戦えばいいのかというと、サッカージャーナリズムの多くがNoと答えるに違いありません。

そこに現在のハリルジャパンが抱えるジレンマがあると思います。果たしてハリルホジッチ監督は、どうしていくのでしょう。

残念なことに、もはや残された時間がありません。打つ手が当たれば出場権獲得、打つ手を間違えば出場権喪失、そういう二者択一の段階に来ています。

だからこそナンバー誌は臨時増刊の形で提言したのだと思います。

ではハリルホジッチ監督の選択を読み解きたいと思います。

これまでの2戦を見て、ハリル監督は二つの思いを持った人だとわかります。一つは自分の選手交代の見立てに自信を深めたこと、もう一つは本田、香川といったキーマンを依然スタメンとして送り出したことです。

問題は本田・香川の両選手をどう見切るかです。今回のナンバー誌に、二人のメンタリティーを垣間見ることができるくだりがあります。

本田選手については「特別ロングインタビュー」が6ページ建てで組まれています。西川結城氏のレポートですが、その中にこういう話が載っています。少し長くなりますがお読みください。

「サッカーに対するコメントが変わったとか言われるのは、確かに世間の人は最近の本田はビジネスの話ばかりしているなと思っているだろうし、それが引退を示唆しているみたいに取られるかもしれない。

でも何度も言っているのは、自分は人間・本田圭佑がたまたまサッカーをしていたに過ぎないということ。ただ、一度そのレースに参加すると、そこで一番にならないと気が済まないという感情は、ブラジルW杯の前も今も全く変わっていない。

 きっと、サッカー以外の部分の熱量が上昇しているから、俺の選手としての熱量が下がっているように見られている。今ビジネスの話をたくさんしているのは、グランパスで駆け出しの頃にサッカーについていっぱい話していた時と同じ。・・・・」

(Jリーグ11節浦和vs鳥栖のテレビ観戦とNHK-BS「Jリーグタイム」を見るため、ここまでで一旦筆をおきます。明日また続きを書きます。)


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日本代表合宿4日間、UAE合宿2ケ月間、なぜこんな準備に?

2016年09月06日 13時31分41秒 | サッカー日本代表
ロシアW杯アジア最終予選、今夜アウェーのタイ戦が行なわれます。

第1戦UAE戦、日本の決定力不足、守備でのミス、そしてレフェリーの問題など、いろいろあったわけでしたが、私がもっとも衝撃を受けたのは、UAEがこの日のために2ケ月間の合宿を張っていたという話でした。

ハリルホジッチ監督も、前日「UAEは2カ月もの準備期間があったのに対し、われわれはわずか数日しかなかった。」と嘆いていたようです。そのあとすぐ「しかし、だからといって気合いが入っていないわけではない」と話したそうですが、今となっては強がりだったことになります。

日本代表の合宿は8月28日からの4日間、昨年のアジアカップ準々決勝で日本を破ったUAEが2ケ月間の合宿を張ったのに、負けた日本がたった4日間、日本の関係者はそれでも「大丈夫、日本代表ならやってくれる」と考えたのでしょうか?

この情報を知って私は、もし日本が出場権を逃してもそれは必然だと感じました。サッカーを応援してから日の浅いサポーターだって「初戦がもっとも大事」「初戦はただの10分の1の試合とは違う」ということをたびたびメディアから刷り込まれて知っています。

そのことを、最も真剣に考えて対策を講ずるべきなのが日本サッカー協会をはじめとした関係者です。にもかかわらずUAE2ケ月合宿、日本4日間合宿という準備のまま初戦を迎えてしまいました。

最終予選の、このあとの展開にかかわらず、関係者はこの第1戦を迎えるに至った経緯について情報開示すべきだと思います。

UAE2ケ月合宿について関係者がどの程度知っていたのか、いつ頃把握して、どの関係者のどのレベルまで情報共有がなされていたのか、

対する日本代表の準備について、どういう対策が講じられたのか、海外組の招集やケガ人の問題など、いろいろ支障がある中で、とれる方法についてどれだけ検討されたのか。要するに「なぜこんな準備にしかならなかったのか」その経緯について説明すべきだと思います。

メディアでは「タイ戦も落とせばハリルホジッチ監督解任論も」という論調が出始めましたが、これは監督の問題ではないと思います。

タイ戦をものにすれば、サポーターもメディアも関係者も、とりあえずホッとしてUAE2ケ月合宿、日本4日間合宿の問題は放置されることでしょう。

しかし最終予選はあと1年間続きます。欧州サッカーはこれからシーズンに入り日本代表の多くの選手がその戦いに参戦していきます。

その中で最終予選をどう乗り切っていくのか、日本サッカー協会をはじめ関係者の真剣な対応がなされなければ後悔するに違いありません。

もし、この5年間ぐらいの間にアジアサッカー界が急速に変化していることを、ナメてかかっていれば、対応はおざなりになるでしょう。

中東各国はオイルマネーを駆使して自国のサッカーレベル向上に拍車をかけているのが、この5年間ぐらいですし、タイなど南アジアでもプロリーグ創設などで力をつけてきています。

日本は過去5大会連続でW杯出場を続けており、サポーターの中には「出て当然」の雰囲気が蔓延していると思います。しかし「やべっちFC」の中で中山雅史コメンテーターが「アジアを勝ち抜くのは簡単ではありません」と絶叫しているように、何があってもおかしくない状況です。

タイ戦に勝ったとしても、UAE2ケ月合宿、日本4日間合宿という準備に、なぜなってしまったのか、つまびらかにしていきたいものです。

もう一つ、審判団の構成についても日本サッカー協会は、何らかの説明をすべきだと思います。UAE戦での浅野琢磨選手の幻のゴールもさることながら、なぜ中東のUAEの試合で、中東・カタール人が笛を吹くのか、今後もこういうことがありうるのか、についてです。

ただでさえ「中東の笛」と言われている中、タイ戦も過去に因縁のあるレフェリーが笛を吹くそうです。いいかげん、仕方がないでは済まされない状況になっています。

まぁ、いつも書くことですが、私たちはタイ戦勝利を祈って応援しましょう。



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