日本代表は、すでに「アギーレジャパン」として次のロシアワールドカップ出場権を至上命題として始動している。
そんな中、いまさらザッケローニ監督でもないかも知れない。私自身もブラジルワールドカップ出場権を得ただけでなく、本大会でどのような試合をするのかを含めてザッケローニ監督の業績と考えていたクチなので、グループリーグ3試合の戦い方には当然不満が多い。
もともとザッケローニ監督の、日本代表監督としての資質に2年以上前から疑問を呈していたので、ブラジルワールドカップの戦いぶりに「やっぱり」という実感が強い。
しかし、そんなザッケローニ監督にも、日本に残した遺産があるのだなぁと、最近感じている。
それは何か、選手たちとの間に築いた信頼関係と、何人かの選手たちに植え付けた、世界と戦う上での自信ということになるだろうか、
3戦して2敗1分けのチームから、多少なりとも監督批判が出ても不思議ではないのだが、選手たちは一様に「チームとしての一体感、監督との信頼感にはいささかの不信がない」とも言えるコメントを出している。23人全員が全員なのかと疑えばキリがないが、ワールドカップが終わってから3ケ月になろうとしている今にして、そう大きな軋みが出ないことを思えば、これは一つのチームのカタチと言えるだろう。
もう一つ、欧州各国リーグは新シーズンに突入して、我らが日本人選手たちも再び苛烈なリーグ戦に身を投じている。そして、本田圭祐選手、岡崎慎二選手、香川真司選手いずれも目を瞠る活躍ぶりである。凄いと思うばかりの活躍である。
どこかのコラムが「本田は、ザッケローニからイタリアで成功する秘訣は点を取ること、との教えを受け、そのことに集中している結果だ」と書いていた。本田も長友もザッケローニからの薫陶を活かしていると言える。