「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

藤井聡太四段にサニブラウン、サッカーの話題がな~~い、と思ったら・・・。

2017年06月27日 19時16分54秒 | サッカー選手応援
先日の土日、スポーツの主役はサッカーでもプロ野球でもありませんでした。陸上の日本選手権。その主役は18歳のサニブラウン選手でした。

そして月曜になったら、将棋の藤井聡太四段の話題に移り、今日火曜日もまだ、その話しで持ち切りです。

ですから、私は「あ~ぁ、サッカーの話題がな~~い」と嘆き節の書き込みをしようと思いましたら、ネットには、ずらりとサッカーの話題が並びました。いいも悪いもゴチャまぜの話題です。

①J1・J2昇降格 新プレーオフに
②セクハラ Jリーグ幹部が辞任
③岩渕真奈、かつてのライバル「INAC」に加入

いいも悪いもゴチャまぜでしょ。でも話題が多いことは大事です。それだけ注目度が高いということで、Jリーグ幹部・中西大介氏の「セクハラ・パワハラ辞任」なども、そういう立場をわきまえない結果としか言いようがありません。

中西氏の上司にあたる村井チェアマンの心中やいかばかりでしょう。怒り心頭などという程度のものではないと思います。各クラブに対して日頃から範を垂れているJリーグ機構の幹部がこれでは、これまでの信頼関係も水泡に帰してしまいます。

それから「J1・J2昇降格」のレギュレーション変更。これはまぁ、とりあえず「あ、そう」という程度ですよね。だって来シーズンからですもの。まだ先です。

そして、我らが「まな」。正直だよねぇ、加入会見で「INAC、あまり好きではなかった。この場にいるのが不思議」と話したそうです。早くケガを治してピッチで躍動して欲しいものです。

さて土日には、サッカー番組があり「やべっち」や「スーパーサッカー」を録画してありますが見ていません。先々週の「やべっち」では「解説するっち」に鹿島の中村充孝選手などが出演していて、とても見事な解説をしていた印象があります。

今週も楽しみにして見たいと思っています。
では、また。



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「たらればドリーム」C大阪の場合

2017年06月24日 18時21分47秒 | サッカー選手応援
当プログでは、あまり「たられば」式の言い方をしないことにしていますが、それは過去のこと、終ってしまったことについて「もしこうだったら」とか「あれがこうなっていれば」と言っても仕方がないからです。

ところが今後のこと、近い将来のこと、願望することなどについては、結構「もしこうだったら」とか「こうなれば」と楽しく書けます。

最近思うのは、海外組を輩出しているC大阪に、彼らが全員、同じ時期に戻ってきてくれるとどうなるのだろうという楽しい想像です。

そもそも、1つのJチームから同時に4人も海外組を輩出していること自体ドリーミィーですよね。C大阪というチームの魅力を感じます。

すでに清武弘嗣選手が戻ってきました。これに香川真司選手、乾貴士選手、南野拓実選手が全員帰ってきた時のチームを想像すると、なんだかワクワクします。

いまの前線はと言えば、杉本健勇、山村和也、柿谷曜一朗、水沼宏太の各選手、海外組に負けず劣らずの実力派ばかりです。戻ってきた海外組に出番あるのかしら。

ちなみにボランチが山口蛍選手とソウザ選手、DF陣もこれまで15試合で12失点と立派な成績です。攻撃陣は15試合で26得点という破壊力ですから、これに清武、香川、乾、南野の各選手が加わったら、ほとんど日本代表VSJリーグ各チームですよ。

でも、毎試合スタメン選考がたいへんです。しかも選手交代は3人までですから、前線の8人のうち誰かはベンチにも入れず溢れてしまいます。まさに「たらればドリーム」です。

アジアチャンピオンズリーグとJリーグの二冠を制するぐらいの常勝チームになっていくためには、これぐらいの層の厚さで勝負していかないとダメかも知れません。ドリームチームのレアル・マドリーも、ハメス・ロドリゲスやモラタがベンチを温める中で欧州CLを連覇したのですから。

悩ましいですね。応援している選手がベンチばかりのチームが優勝して、心の底から嬉しいかと言えば、なかなか難しいです。6月17日の書き込み「欧州CL連覇のレアル・マドリーとC・ロナウド、そしてジダン監督」のところでも触れましたが、何よりも選手自身が「ベンチばかり」の立場に甘んじ続けられるかと言えば、そうはならないと思います。

結局、「たらればドリームチーム」というのは一時的に出来上がることはあっても、長続きできない宿命を負っているかも知れません。うたかたの夢・・・・でした。



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欧州CL連覇のレアル・マドリーとC・ロナウド、そしてジダン監督

2017年06月17日 15時23分37秒 | サッカー選手応援
もう2週間以上前の出来事ですが、やはり書き留めておきたいのは欧州チャンピオンズリーグ決勝です。

今年はユベントスに勝機があるのではと思っていましたがフタを開けて見ればレアル・マドリーが4-1で粉砕した形になりました。

やはりレアル・マドリーの圧倒的な戦力の層がこの結果をもたらしたと、6月10日にネット上のSportNAVIに掲載されたセルヒオ・レビンスキー氏(翻訳・工藤拓氏)がレポートしています。

ピッチに送り込まれている各ポジションの選手が一人残らず世界のトップクラスであるほか、スタメンで出られない選手の中にもトップクラスの選手が複数いるチームなど他に存在せず、その選手たちが普段どおりの力を出せば自ずと結果がついてくるというわけです。

ユベントスの鉄壁な守備陣をしても守り切れないC・ロナウドを核としたレアルの攻撃陣。1992~1993シーズンに「チャンピオンズカップ」から「チャンピオンズリーグ」に変更されて25シーズン、どのチームも成しえなかった連覇。

終ってみれば、いとも簡単に達成されたように思います。それだけレアルの戦力が抜きん出ていたというのが、おおかたの評価のようです。

そういうチームにあってC・ロナウド。チームとしての和を乱すこともなく長いシーズンにわたって不動のエースとして結果を出し続けてきました。そのあたりを、CL決勝を放送したフジTVの解説・清水秀彦さんは「進化しているというか、簡単に味方を使って、またもらって、預けて、その間にDFから消えてというように、成熟しましたねぇ」と評価していました。

チャンピオンズリーグが終わったタイミングを見計らったかのようにスペインの司法当局から脱税の嫌疑がかけられているとのニュースが駆け巡っていますが、これまでは、あれほどのスター性に溢れたプレーヤーでありながらスキャンダルに無縁だったC・ロナウド。

チームとしてのレアル・マドリーとC・ロナウドの幸福な時代は、今シーズンをもって終わるのでしょうか? C・ロナウドは脱税の嫌疑を受けてチームを去るようだとのニュースも駆け巡っています。

どんな栄光も長く続けることは困難ですが、レアルの栄光も、いまがピークなのかも知れません。そのことについて、さきに紹介したセルヒオ・レビンスキー氏が、今日6月17日付けの寄稿で「選択を迫られるトップレベルの選手たち“ネズミの頭”か“ライオンの尻尾”か――」(翻訳・工藤拓氏)という一文を寄せています。

すなわち、レアルのような栄光を勝ち得るチームには、他のチームでならエース級の活躍ができる選手たちが何人もベンチを温めてて、僅かな出場機会に望みをかけている。

しかし、彼らもいつまでもそういった「ライオンの尻尾」に甘んじてはいないので、これからは莫大な資金力にものを言わせてエース級の選手たちを集められないと思う、というわけです。

確かに自国のリーグ戦とCLを戦い抜き連覇を果たせたのは、2チーム分の豪華メンバーを集め、半分はベンチに置いたまま戦えるチームだからとも言えます。

レポートに使われた写真には、ベンチを温めているコロンビア代表のハメス・ロドリゲスとスペイン代表のアルバロ・モラタの所在なげな表情が映っていました。

レビンスキー氏のレポートは、昨シーズンのバルセロナが同じ状況に陥って戦力補強に失敗したと指摘して「再びバルセロナがレアル・マドリーと競いながら長いシーズンを戦い抜くためには、ベンチメンバーの質を高める必要がある。しかし、有能なバックアッパーの補強は年々難しくなっている。多くの出番が得られる見込みがなく、ベンチに座り続けることも厭(いと)わない選手など、そう簡単に見つかるものではない。両クラブの強化担当は、この重大な問題が致命傷となる前に解決策を見いださなければならない。昨季のバルセロナの二の舞になりたくなければ。」と締めくくっています。

CL連覇を果たした今シーズンのレアル・マドリーのようなチーム作りは、もはや出来ないのかも知れませんし、またしばらくの年月、連覇を果たすチームは現れないのかも知れません。そういう意味で、私たちは奇跡のようなチーム、伝説的なチームに今年出会ったのかも知れません。

この伝説的かも知れないチームを語る上でもう一人欠かせない人物、誰あろう、ジダン監督です。監督経験ゼロから内部昇格の形でレアルを率いて、そのままCL連覇の偉業です。これはもうカリスマにしかできない技です。

ジダン監督がチームをまとめきれた要因について、セルヒオ・レビンスキー氏は最初の寄稿で「ジダンが手にしたレベルの成功は、近年ではビセンテ・デルボスケ、カルロ・アンチェロッティの指揮下でしか実現し得なかったものだ。3人はいずれも謙虚な人柄を特徴とし、選手たちのエゴをうまくコントロールしながら、メディアともうまく付き合うことができる柔軟性を持ち合わせている。不必要に激しい身振りを交え、選手達を怒鳴りつけるようなこともしない。ただ、視聴者にとって不可欠なエンターテインメントを提供しているだけだ。」と述べています。

強烈な個性を持つハイレベルな選手たちを使いこなすには、謙虚な人柄であることがポイントのようです。

私は、やはり采配が理にかなっていることが大きいと思います。采配におかしいところがあれば勝てる試合を落としたりします。それが主力選手の不満につながりチーム崩壊の引き金になります。

したがってジダン監督は、おそらく派手さはないのでしょうけれど、やることが一つひとつ理にかなっていて、いわば常識的な采配ができていたのだと思います。なんといっても、このチームは采配さえ常識的であれば、あとは選手がなんとかしてくれるチームだということです。

監督の謙虚な人柄というのは、単に温厚というような意味ではなく、選手の力を冷静に見極めて、監督自身の私情を挟まず、いわば虚心坦懐に采配できる精神的な安定感ということのようです。

スーパーなチームを勝利に導くことができる一つの監督像を見た思いがします。

もし、来シーズン、絶対的エースのC・ロナウドがチームを去り、総合戦力という意味でも国内リーグとCLを同時並行で戦うのに苦慮する状態になった時のジダン監督。真価が問われるのは来シーズンかも知れません。

欧州CL連覇を果たしたレアル・マドリー、そして、その中心にいたC・ロナウド、さらには指揮官ジダン。実は、この先に向けて、いろいろな様相を見せ始めていることもわかってきました。

今シーズンのこの出来事が、5年後、10年後どのように語り継がれていくか、楽しみになります。では、また。



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「心許ないハリルホジッチ采配・・・」杉山茂樹氏のコラムが指摘

2017年06月15日 19時09分04秒 | サッカー選手応援
先日のイラク戦、やはりハリル監督の采配が単調に過ぎたのではないかと思います。

戦略・戦術面について、Webスポルティーバに掲載された杉山茂樹氏の2017.06.14付けコラム「心許ないハリルホジッチ采配。イラク戦で「悪い予感」がさらに膨らんだ」が詳しく指摘しています。

ぜひお読みください。

前半8分で得た1点のリード、残る時間の戦い方に対する明確なチームとしての意思、それを選手交代によってメッセージ化するのは、サッカーの試合におけるイロハとも言われています。

また選手のダメージ状態をチームスタッフとともに的確につかんで交代カードを間違えないことも重要なマネジメントです。

それらを含めて、今回のハリル采配は「心許ない」と言わざるを得ません。ハリル監督の胸中を推し量れば、おそらく「このピッチ条件の中で乾の良さは出ない。乾の出番はない」「この暑さとピッチじゃ、コンちゃんもスタメンでは使えない」といった確信めいた思いだったのでしょう。

しかし、スポーツの世界は結果がすべてです。もし、ハリル監督がもっと変幻自在に思考ができれば、乾の投入で攻撃も守備も活性化できる術(すべ)があったと思います。

世界の有能な監督はよく使います。前線にフレッシュな選手を入れて、その分、ポジションを一つづつ下げて守備陣の力も落とさない。

今回の場合でしたら酒井宏樹を交代させるのに、前線に乾をいれながら、その分、ポジションを一つづつ下げるといったことです。

酒井宏樹のところに遠藤航をスライドさせて、遠藤航がいたところには倉田なり本田なり、あるいは原口を残して原口をスライドさせるといった手が打てたでしょう。

ふと私は思いました。アジアレベルで何とか勝ち抜く戦略眼は持ち合わせていても、世界レベルを前にすると限界が露呈するのかなぁ・・・と。今回のような、いわゆる胸突き八丁の試合になると、監督としてのギリギリの「器」が試されます。

すでに10ケ月に及ぶロシアW杯アジア最終予選。出だしに躓き、いろいろと議論の的になったハリル監督、なんとか世代交代を図り、出場権獲得が視野に入ってきたこの段階にきて、最後の試練に晒されることになりました。

ジャーナリストなら誰でも言います「次の豪州戦に勝てば出場権獲得だなんて、根拠のない楽観論が横行していて・・・・。困ったもんです」と。

本来であればイクク戦に勝利して「豪州戦は引き分けでも出場権」という状況にすべきところをできなかったのですから、大きな機会損失でした。

あと2ケ月ちょっと。悩ましい時期を過ごすことになりましたね。「天よ、我が日本代表に武運を」そう祈って筆をおきます。

では、また。

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今日も大一番、リアルタイムで書き込みたいと思います。

2017年06月13日 21時34分26秒 | サッカー選手応援
アウェーゲーム(会場はイランですが)イラク戦、いよいよ「ロシアへの道」を左右する大一番。ハリル監督はまたもや大胆な選手起用を打ってきました。

中盤の底の組み合わせを井手口陽介選手と遠藤航選手にしたのです。あまり想定できない組み合わせですよね。

井手口陽介選手は、私が前回テーマにした押しメンですが、この大一番に起用してくるとは思いませんでした。

けれども、この試合におけるハリル監督のコンセプトは、厳しい気象条件の中で「とにかく動けること」「求めるタスクをこなせること」という点に絞り切った結果の起用のようです。

すでに昨年11月のサウジ戦で、ハリル監督の理にかなった采配に舌を巻いたものですが、その後も終始一貫、あくまで、その試合に臨む戦略・戦術に応じた起用を徹底しています。

ゲームは前半26分まで進行していますが、前半分、大迫、原口選手が絡んで得たCKで本田圭佑からのボールを大迫勇也選手が見事に合わせてゴール。すでに先制しています。

さぁ、ここからは布陣について感想を書きたいと思います。

まず何と言っても井手口陽介選手でしょう。山口蛍選手のケガが治りきっていないという理由もあるにせよ、間違いなくスタメンと思われていた今野泰幸選手を使わずに、本チャン未経験の井手口選手を使うというのは、凄いことだと思います。

井手口選手がこの試合を期待どおりにこなせば、私の楽しみである和製シメオネに向かって成長することでしょう。

次に本田圭佑選手です。メディアは本田選手が久しぶりのスタメンということで、しきりに「何かやってくれるのでは」とあおっていますが、私はどちらかというと黒子に徹して欲しいという気持ちです。

というのは、ここ何試合か途中出場でのプレーを見ていて、以前の彼のように「ズドン」と試合を決めるようなことはできないと感じています。何度もシュートは放っていますが、力ないシュートだったり、キーパー正面であったり、とにかくパワーが落ちたという印象です。

であれば彼には大迫、久保、原口といった選手にチャンスをお膳立てする役回りに徹して欲しいのです。そうであれば彼の持ち味も出せると思います。本田選手の黒子に徹したプレーの理想的なシーンといえば、2010年南アW杯の舞台で魅せたプレーです。

クループリーグ第3戦のデンマーク戦、87分のプレーです。彼はシュートを打てる位置にいたのですが、何とフリーの岡崎選手にチョんと横パスを出して彼のゴールをお膳立てしたのです。

すべてにおいて余裕を感じさせるプレーでした。すでに後半に入り5分経過しましたが、そういう場面が来ることを楽しみにしています。

最後に原口選手です。先日のテストマッチ・シリア戦を見て彼はホントに疲れているなと思いました。長いシーズンを終えて一種の虚脱感に陥った時期のプレーだったのか、疲れ切った状態になってしまったのか、今日のプレーではっきりするなという思いで見たいのです。

さて、試合は後半17分まで来ましたが、井手口選手が脳震盪のような症状になり、なんと交代、コンちゃんこと今野泰幸選手が入りました。

そして19分、右サイドを崩して酒井宏樹、大迫と絡んで惜しいシーン。
24分、原口選手に変えて倉田秋選手。やはり原口選手の疲労度が大きいという判断。

後半27分、相手にボールを持たれ続けてジワジワと攻められ、耐え切れなくなったように失点。その直後、酒井宏樹選手がタンカで運び出され交代、酒井高徳選手が入りました。

相手がボールを持つ時間が長く、持たせているというよりは回されている状態?
アディショナルタイム5分も膠着して試合終了。
勝てなかったということか負けなかったことを成果とすべきか、評価は先送りになりました。
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ディエゴ・シメオネ選手を目指して欲しい「井手口陽介選手」

2017年06月11日 17時57分25秒 | サッカー選手応援
いよいよ明後日はイラク戦です。一応正確に記録しておくと、ロシアW杯アジア最終予選第8戦のアウェーゲームということになります。

ネット上でも「どう戦うべきか」「誰をスタメンで使うべきか」いろいろ意見が賑やかです。そういったことは、あくまでご専門の方にお任せします。

昨年9月10月のように「世代交代」というカードを切って欲しい時期は過ぎ、あとは現有戦力のチョイスの問題なので、当フォーラムの役割を離れた感じです。

先日、その前哨戦としてのシリア戦がありましたが、その試合で途中出場ながら、溌剌としたプレーで目をひいた選手がいます。

先発の山口蛍選手に代わって同じポジションに入った井手口陽介選手です。昨年のルヴァンカップ(旧ナビスコカップ)ではニューヒーロー賞を、Jリーグ終了後の年間表彰式「Jリーグアウォーズ」ではJリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞している期待の20歳。

山口蛍選手も中盤の底で、相手攻撃の芽をつむボール奪取能力の高さが光る選手ですが、井手口陽介選手も山口蛍選手に勝るとも劣らぬボール奪取能力を発揮してくれました。

とても代表デビュー戦とは思えない溌剌としたプレーぶりを見ながら、私はある選手を思い浮かべました。そう、今はスペインリーグの強豪アトレチコ・マドリーの指揮官、ディエゴ・シメオネです。

彼は、アルゼンチン代表の中盤の底で、抜群のボール奪取能力を誇り、長らくレギュラーを確保してきた選手です。

では、なぜディエゴ・シメオネ選手かと言えば、代表選手としては小柄な中盤の底の選手であり、なによりも、その風貌です。なかなか威圧感のある顔つきは、一つ間違えばヒール役にされるタイプです。

ディエゴ・シメオネ選手といえば1998年フランスW杯の決勝トーナメント1回戦、イングランドの貴公子デビット・ベッカム選手を退場に追い込んだヒール役としてW杯史上にその名をとどめています。

その後の監督としての名声で、ヒール役選手としてのイメージは完全に払拭されたといえますが、当時は全世界のサッカーファンをとりこにしていたベッカム選手が退場になったのは、シメオネ選手に執拗にマークされ続けたためだと、悪役シメオネとして次の日韓W杯で和解するまで言われ続けました。

それも、その風貌で損をした面があります。ベッカム選手のイケメン顔と比べれば、どうしたって「いじめっ子」顔です。

でも中盤の底という相手のエースを潰すポジションであれぱ、そのほうが効き目があります。それにしてもアルゼンチン代表の当時の中盤の底のパートナーはフェルナンド・レドンドという選手です。

こちらはまた、いかにもインテリ選手といったイケメンです。泥臭い雰囲気のシメオネ選手とスマートそのもののレドンド選手、余談ですが面白い組み合わせでした。いまの日本代表の組み合わせで言えば、井手口選手と長谷部誠選手が組んだような取り合わせだと考えてください。

我が井手口陽介選手が、このあと代表チームでざのような存在感を発揮していくか未知数ですが、私の願望はディエゴ・シメオネ選手のようなヒール役を厭わぬ存在感を発揮してくれることです。

ロシアW杯の本番までにはレギュラーを張るのは難しいことでしょうが、その次のW杯の舞台で、その活躍を見たい一人ではあります。

では、また。

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Number誌で見つけた「新旧『KOH』取扱説明書 」という記事

2017年06月09日 21時26分27秒 | サッカー選手応援
前回、Number誌928号の表紙とトップ記事を飾った吉田麻也選手のことを取り上げました。そのNumber誌に「新旧『KOH』取扱説明書」という記事を見つけました。北條聡氏によるレポートです。

このタイトルだけで新旧「KOH」が何のことかわかる方は、相当のサッカー好き人間だと思います。

要するにバルセロナなら「MSN」でありレアル・マドリーなら「BBR」なのですが、日本代表には従来も「KOH」がいて、新時代も「KOH」だというわけです。

新旧が「KOH」なんですね。この発見は、おそらく、長らくサッカーダイジェスト誌の編集長を務めておられた北條さんならではの発見だと思います。

もちろん従来の「KOH」というのは香川、岡崎、本田選手のことであり、新時代の「KOH」は、久保、大迫、原口選手のことです。

北條さんのレポートは、従来の「KOH」も、新時代の従来の「KOH」も、どう組み合わせれば最も効果的な化学反応を起こせるか、という視点での分析記事ですが、私にとっては、日本代表の攻撃陣が新旧ともに「KOH」であることを発見した、そのこと自体が関心事です。

それこそ今年の「サッカー界・新語流行語大賞」はこれで決まり、という感じです。

新旧「KOH」の組み合わせ方とかについては、ご専門の方にお任せして、我が「サッカー文化フォーラム」の役割は、日本代表の攻撃陣が従来も「KOH」で表され、新時代も「KOH」で表せるという、不思議な巡り合わせを、サッカーを愛する皆さん方に広くお知らせすることだと思っています。

しかし凄いですよね、新も旧も、両方とも「KOH」だなんて。

当然、これから、このブログでは、バルセロナの「MSN」、レアル・マドリーの「BBR」と同じ使い方で、日本代表の新旧「KOH」を使っていきたいと思いますので、皆さんもよろしくお願いします。

では、また。

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日本を代表することで成長し、さらに人間的な成長を重ねている吉田麻也選手

2017年06月08日 19時04分28秒 | サッカー選手応援
昨夜、仮想イラク戦ともいえるテストマッチ・シリア戦が行われ引き分けました。試合の勝った負けたより、13日に迫ったイラク戦(開催地はイラン・テヘラン)にどう臨むか、どこを修正して、どこをストロングポイントにしていくか、たった1試合ではありますが、見極めなくてはなりません。

指揮官も言います。選手たちも言います。そしてジャーナリストたちも口を揃えて言います。「イラク戦がロシアW杯への道を拓く天王山、まだ先があると考えたら絶対に道は拓けない、何が何でもイラク戦を勝ちに行く」と・・・。

それだけ重要なイラク戦に向けた実戦テストのシリア戦、今日の主人公はハリル監督でもなく、得点源の前線攻撃陣でもありません。

日本代表の精神的支柱と長らく言われてきた長谷部誠選手のあとを引き継いでキャプテンマークを巻いている吉田麻也選手です。

なぜなら、ハリル監督は、この重要な意味を持つイラク戦と、それに先立つシリア戦を前にして吉田麻也選手と組むセンターバックのパートナーを、長らく努めてきた森重真人選手から昌司源選手に変えるという決断を下したからです。

これは明らかに吉田選手に対する絶大な信頼に基づいているということです。この2試合のキーマンは吉田選手であることを内外に示したといえる選考です。

実は、シリア戦に先立つこと1週間前、Number誌928号が発売されました。「サッカー日本代表35人の物語」と銘打った連続インタビュー特集の表紙とトップ記事を飾ったのが吉田麻也選手だったのです。

Number誌を手にとった私は「確かにキャプテンマークを彼が巻いているので表紙か」という程度の認識でページを繰りましたが、トップ記事となった彼へのインタビュー記事を読んで、大変な感銘を受けたのです。

今回のインタビューはNumber誌編集部の松本宣昭さんという記者が行なったようですが、私は記者自身も「麻也ってスゴイなぁ」とリスペクトしながらペンを進めたのではないかと思うほど、よく書けていると思いました。

書き手というのは、ともすれば読者に「いい選手」だと思って欲しいと、大仰に書きたくなるものですが、そうせずに、ちょうど過不足のない表現で書き上げたことで、一層彼の素晴らしさを引き出せたように思います。

今回この記事を読んで痛感したのは、日本を代表する、しかもキャプテンマークを巻く立場にあることの価値がいかに大きなものであるか、単に選手として、あるいはアスリートとして体力的、技術的に優れているだけのことではなく、精神的に、あるいは人柄というか人格的なものが、一般人とは比べ物にならないほどのレベルにあるということです。

彼は30歳ですが、同年代の若い皆さんとの比較どころか我々人生の大半の時間を費やしてきた一般人の多くの人間と比べても、はるかに自己を直視し足らざるを戒め、鍛え、学び、努力している結果として、人間的に成長し、日本代表として長くプレーし続ける中で、更なる成長を重ねていることが感じられます。

彼は、決して10年前からそうした水準にあったわけではないと思います。この10年の間に、海外でのレベルの高い環境で戦い続けている中で、一つはコミュニケーション力、一つはモチベーターとしての能力、一つは逆境に陥った時の脱出力、そういった能力を身に着け、さらにその質を高めていったのです。

そのような彼の進化について、彼らしい表現の仕方で受け答えしている部分がありますので紹介します。

「数か月前、リーグ戦で安定したパフォーマンスを続ける彼に『現在の状態は、吉田史上最高なのでは?』と訊ねたら、怒られてしまった。『今年が吉田史上最高』なのではなく、『これまでも、常に吉田史上最高を更新してきたんだ』と。」

また英語力の上達については、なるほどと思わせる次のようなやりとりがあります。
「日本の義務教育って、やっぱりちゃんとしているんですよ。特に文法。僕は中学の頃から、英語だけは勉強していたから、文法はわりと頭に入っている。だから、とにかく単語を覚えて、その文法にあてはめればいい。・・・・」

リスニングに関しては「これが一番しんどいんですけど(中略)例えば日本語をうまく話せないイギリス人が、日本人が盛り上がっている会話にポツンと入ることを想像してみてください。その人つらいでしょ?でも、これが一番大事。自分から会話に入って、もしも話題の中心になれば、聞く力も、話す力も一気に鍛えられますから」

優れたアスリートに共通することですが、一つひとつの体験を決してゆるがせにせず、成長の糧にして次の局面に生かす姿勢。吉田麻也選手にもその姿勢が貫かれており、それが長い時間の中で確実に自分自身を成長させていることがわかります。

そして、その結果として、我々の比ではない、はるか高みのステージで人生を送っているのです。成長に成長を重ねた人間しか存在が許されない、高みの世界で仕事することを許されていると言ってもいいと思います。

リスペクトします。敬意の念を抱かずにはいられません。私は相当高齢ですが、まだまだ、その生き方に学びたいと思います。もちろん比べ物にはならないレベルですが、自己を直視し足らざるを戒め、鍛え、学び、努力する、そのことを見習うことはできます。

そう思いませんか? はなから「彼らとオレらは違う、そもそもムリ」と言ってしまわずに。
今日は、Number誌の中身からの引用はほとんどしませんでしたが、ぜひ読んでみてください。
さすがにトップ記事になっているだけの価値があります。

では、また。



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世界基準で見たほうがいいのか、鹿島の監督交代

2017年06月07日 20時00分25秒 | サッカー選手応援
鹿島の石井監督が突然更迭されました。ACLでグループリーグ敗退の責任を問われたと言えます。

これまでのJリーグの感覚でしたら驚きのニュースですが、さっそく、どういうことなのか、解説コラムを探してみましたところ、簡潔に説明してくれているコラムを見つけました。

webGOALサイトの「なぜ今、大岩剛監督なのか?鹿島アントラーズ監督交代劇の真相text by田中滋」です。

コラムのリード文に「鹿島を継続的に取材している田中滋が、その理由に迫る。」とあります。
一部引用しますが、全文はぜひ皆さんもお読みください。

今回の交代について「チームの強化部門の責任者である鈴木満常務取締役強化部長は、大岩新監督を起用する理由を次のように述べた。」とあります。

そして鈴木部長は「石井監督が良いとか悪いとかではなく、チームというものは生き物で常に変化する。そのタイミングにあった監督を起用しなければいけない。変化に対応することが大事だった」と語っています。

これまで監督交代の理由として、このようなコメントにお目にかかったことがありません。つまり鹿島は何の不安も持たずに、いまのチーム状況に必要な人材として内部昇格で監督経験のないコーチを起用することにしたというわけです。

これは、内部の人材に対する、よほどの自信がなければできない起用です。なぜなら昨年Jリーグ二冠をとり、暮れの世界クラブW杯で決勝まで勝ち上がり、鹿島の名を世界に知らしめた石井監督を、そう簡単には変えないだろうというのが、これまでの日本的な感覚です。

ところが、逆に「変化に対応することが大事」といってナタを振るうわけです。このいきさつを知って、私は「あぁ、鹿島というクラブは、もはや世界基準でクラブマネジメントをするクラブだと考えたほうがいいのではないか」と感じました。

大岩新監督の力量は未知数ではないかと普通は思います。おそらく、それは杞憂に終わるのでしょう。それぐらい鹿島の今回の判断は自信に満ちたものでした。
いいかえれば、大岩監督には、その期待を絶対に裏切れない使命がのしかかったとも言えます。

世界基準のクラブらしい厳しい環境なのかも知れません。
では、また。
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U-20W杯終戦、致命的だったエース・小川航基選手の離脱

2017年06月05日 09時28分20秒 | サッカー選手応援
欧州サッカーシーンがレアルの連覇で幕を閉じようとしています。国際大会ではU-20日本代表の挑戦が終わり、国内では鹿島の監督交代など、どのジャンルでも材料が次から次と出てきます。

ところが、なかなか時間が作れず、書きたいテーマが溜まってきました。ちょくちょく訪れてくださる読者の方に申しあげます。「もう少しお待ちください」と。

今度の週末には、ある程度まとまった時間が作れそうですので、その時ぐらいまでお待ちください。

まずは、一番古いニュースになってしまったU-20W杯の日本代表について。

決勝トーナメント1回戦のベネズエラ戦。はやり致命的なハンディだと感じたのはエース・小川航基選手の離脱です。

フィジカル的にも決定力という点でも、彼がトップのセンターにいればこそ、堂安律選手も久保建英選手も活きるし活かせる関係だったと思います。

ベネズエラは日本チームを一回りも二回りも大きくしたチームでしたから、延長まで持ちこたえて大健闘といった戦評ではなかったかと思います。

ないものねだりをしても仕方がありませんが、選手層という点で、仮に小川選手が離脱しても、力量の点で遜色ない選手がもう一人いればという気がしますが、10年ぶりの出場です。グループリーグを勝ち上がったところまでで十分と、称えてあげていいと思います。

堂安選手や守りの要・中山雄太選手が、世界に堂々と通用すると自信をつけたことでしょうし、ほかにも右サイドバックで奮闘した藤谷壮選手、センターバックの富安健洋選手も手ごたえをつかんだことでしょう。

一方、この大会中に16歳になった久保建英選手、やはり相手には欧州ビッククラブのレギュラークラスがいるレベルでのマッチアップで、まだまだフィジカル的な強さ、判断のスピードなどを高めていかないと厳しいと痛感したことでしょう。

それでも実戦での体感は貴重です。
いろいろな意味で収穫満載の4試合だったと思います。

1990年代後半、毎年のようにヤングジェネレーションが「世界の8強だ」と盛り上がっていた時代の再来を願っているファンも多いと思います。今年の彼らが、その復活の狼煙をあげてくれたのかも知れません。

では、また。
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