ゴールデンウィーク後半から、また何かとバタバタして、新着情報の記録が滞ってしまいました。
言い訳無用ですが、このあとも日曜日まで手付かずになりそうです。
ところで、本日のスポーツ紙で一面トップもしくは終面にサッカー関連がきたのは「サンケイスポーツ」だけでした。終面で、本田圭祐が次の日本代表戦で復帰の可能性が高いことを報じたものです。
この「サンケイスポーツ」の中面に、作家・星野智幸さんという方の「考える脚」というタイトルの連載コラムが載っています。毎週水曜日の連載のようで今回で29回とあります。私は初めて気が付きました。
ご承知のように、我が「新着情報」で扱うスポーツ紙の基準は「一面トップもしくは終面にサッカー関連記事が載った主要4紙」ということで、この基準に外れていれば、これまで28回掲載されていた連載コラムが、今後も目にとまらないことになります。
今回はなぜか、たまたま目にとまったのですが、これまで何回かはスルーしていたでしょう。
今回、中面にあるサッカー記事を珍しく丹念に眺めた結果「考える脚」というタイトルにも誘われて読んだのです。
で、読んだ内容がまた、ぜひ、皆さんにも伝えたいものでした。
星野さんは作家の方ですから、月刊「文學界」という雑誌を毎月読まれているのでしょう。普通の方で読んでおられる方は少ないでしょうし、当方ももちろん読んだ記憶がありません。
その月刊「文學界」で、星野さんによれば「一瞬、目を疑うような連載評論が始まっている」のだそうです。タイトルは「文学へのロングパス」、書き手は文芸評論家の陣野俊史さんとのこと。
3月号が初回たったとのことで、テーマは「リバウドと寓話」だそうです。読まれた星野さんは「これは文学好きが読むよりも、サッカー好きがまず読んだほうが、ピンと来るのではないかとさえ思」ったそうです。
以下、星野さんのコラムの一部を、使わせていただく。
「舞台は、00-01シーズンのリーガエスパニョーラ最終節、バルセロナ対バレンシア。勝ったほうが4位、すなわちチャンピオンズリーグ出場権を獲得できる。試合は2対2の同点のままロスタイムに。」
一旦コラムを切って、お読みになった方におたずねしたい。当方は、このあと、どういう展開になったかわからなかったのですが、このあとの展開を覚えておられる方、ご存じの方がおられたら、それこそ正真正銘のパルセロニスタか、サッカー検定成績優秀者の方かも知れません。脱線しましたがコラムを続けます。
「そこでリバウドは奇跡のオーバーヘッドキックを決めるのだが、この描写がもう鳥肌もの。長いのでここでは引用しないが、サッカーの空気がみごとに捉えられている。(段落)」
ここでまたコラムを切るが、本職の作家の方が褒める描写ですから、よほど引き込まれる文なのでしょう。星野さんが伝えられなかった内容、こういう時、役割を果たすのが我がブログです。「文學界」3月号をAmazonから入手して、ぜひ皆さんとともに読みたいと思います。
しばらく時間をくださいね。冒頭お話ししましたとおり、このあと13日の日曜日まで手付かずになるので、注文そのものが14日以降になります。では、またコラムに戻ります。
「だが、その神懸かったバイシクルシュートの描写にいつまでも酔っていると、足をすくわれる。リバウドのゴールが『伝説』となったのは、試合後にチームメイトのルイス・エンリケが『あれはキャプテン翼でしか表現できないプレーだよ』とコメントしたせいもあるのではないか、と陣野さんは考えるのだ。この言葉は翌日のメディアを席巻した。だからこのゴールは歴史に刻まれた。・・・・」
星野さんは、この陣野さんの説に、膝を叩いたかウームとうなずいて、コラムに取り上げる気持ちになったに違いありません。サンケイスポーツでは、このコラムの見出しに「言葉の演出が加わってスーパーゴールは『伝説』に変わる」と付けています。
こういう楽しい話題を提供してくださる星野さんの連載を次も読めるかどうか、保証の限りではありませんが、おそらく、どの段階かでサンケイ出版あたりから、コラムの何本かを収録しした単行本が出るでしょう。それを楽しみにしますか。