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調査捕鯨の鯨肉横領問題

2008-06-21 23:23:56 | 事件・事故
 環境団体にもイカガワシイ団体が多いことは最近良く知られるようになってきたが、「捕鯨」反対の急先鋒である「シー・シェパード」が日本の『調査捕鯨』を暴力で阻止したことは一時期マスコミの話題になった。

 そのニュースも下火になった今日この頃、突然噴出したのが、この事件である。

 事件の概要はすでにあちこちのメディアが喧伝しているので、御存知のことと思うが、

 調査捕鯨に従事した乗組員が「鯨肉」を詐取し、転売して利益を上げているのではないかという「業務上横領事件」を『立証』するために、グリーン・ピース幹部が運送会社の倉庫に忍び込んで、乗組員宛に輸送中の鯨肉入りのダンボール箱一箱を盗んだ 

 と、言うものである。

 青森県警はグリーン・ピースが告発した鯨肉の『業務上横領事件』は、お咎め無し(不起訴)とする反面、『業務上横領を立証するための証拠を保全するために』に盗みを行った「グリーン・ピース」の二人を逮捕した。

 「グリーン・ピース」の行動は「目的のためなら手段を選ばず」の典型で犯罪であることは確かであり、「証拠保全」云々の見解は支持できないが、一方で青森県警や警視庁の捜査の手法も極めて一面的である。

 乗組員の不起訴の理由として、「おみやげとして分け与えられたもの」との趣旨であったようだが、『調査捕鯨』と称して捕獲したクジラの肉を「おみやげに」分け与えて良いのかどうか?
 分け与えるということは、あり余っていることの証左であり、調査と称して獲り過ぎていることの現われではないか? 

 一方で「グリーン・ピースは犯罪者集団である」との『社会的認知』を喚起するために、実際は「業務上横領」であったものを、警察側から「分け与えたもの」と後知恵」を付けて、ことを穏便に収束させた可能性もある。

 乗組員の犯罪を不問に付すなら、グリーン・ピースの方も不問にするべきだが、警察の発想は逆だ。
 グリーン・ピースを犯罪者集団とするために、「業務上横領」事件を隠蔽したものと考える。

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【関連リンク】

* 当ブログの関連記事
調査捕鯨とか 2007-11-20
調査捕鯨、資金繰りに危機 2008-02-03
シー・シェパードの暴力行為 2008-03-09

 
* 当事者団体
 グリーンピース・ジャパン
 日本捕鯨協会


* マスメディアの報道記事
クジラ肉窃盗「不当逮捕、釈放を」…グリーンピース会見(読売新聞) - goo ニュース
          2008年6月21日(土)12:21

不起訴「理解に苦しむ」=鯨肉横領容疑告発のグリーンピース(時事通信) - goo ニュース
          6月21日 18:30

グリーンピース、改めて「犯罪にあたらず」 鯨肉事件で(朝日新聞) - goo ニュース
          6月21日 12:45

持ち出した鯨肉撮影、HPに=身柄移送、組織的関与も追及-グリーンピース事件(時事通信) - goo ニュース
          6月21日 00:04

伝票で鯨肉所在突き止める 逮捕の団体幹部ら(共同通信) - goo ニュース
          6月20日 18:42
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鯨肉窃盗容疑、グリーンピース2人逮捕
   「横領の証拠品確保」
 (産経新聞) - goo ニュース

          6月21日 08:15

 環境保護団体「グリーンピース・ジャパン(GP)」メンバーが調査捕鯨船「日新丸」乗組員の鯨肉を無断で配送所から持ち出した問題で、青森県警と警視庁は20日、窃盗と建造物侵入容疑で、GPの海洋生態系問題担当部長、佐藤潤一(31)=東京都八王子市=と、海洋担当スタッフ、鈴木徹(41)=横浜市金沢区=の両容疑者を逮捕した。県警などは新宿区のGP事務所など6カ所を家宅捜索。ほかに数人が関与したとみて追及する。

 GPは持ち出しについて、「盗んだわけでなく、乗組員の鯨肉横領疑惑の証拠品として確保した」と主張。2人も調べに同様の供述をしているという。

 GPは5月、盗んだ鯨肉を証拠として乗組員12人を業務上横領罪で東京地検に告発したが、地検は同日、嫌疑なしで不起訴処分とした。乗組員が所属する船会社「共同船舶」が鯨肉を買い取り、土産として乗組員に配っていたことから横領には当たらないと判断した。 

 調べでは、佐藤容疑者らは4月16日、青森市の西濃運輸青森支店に無断で侵入。乗組員が北海道の自宅に送った鯨肉23・5キロが入った荷物1箱を盗んだ疑い。

 GPによると、佐藤容疑者ら「調査チーム」は4月15日、東京・大井埠(ふ)頭(とう)に帰港した日新丸の乗組員が西濃運輸配送所で、トラックに荷物を積むのを確認。トラックを追跡し、無許可で荷物の伝票を見て23人の乗組員らの名簿と照合した。伝票番号を西濃運輸のホームページ(HP)に打ち込んで、一部の荷物が同社青森支店にあることを確認し、持ち出した。

 佐藤容疑者らは持ち出した段ボール箱を直後にホテルで開封し、鯨肉を取り出す様子などを撮影、HP上に掲載していた。

 GPの星川淳事務局長は20日、東京都新宿区の事務所前で取材に応じ、「逃げもしないし、証拠隠滅の恐れもない。不必要かつ不当な逮捕だ」と捜査手法を批判。国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会がチリで23日から開かれることから、「(逮捕によって反捕鯨を掲げる)GPが注目されることは、日本政府にとってプラスではない」と述べた。