2013年8月22日(木)
自民党の選挙公約は、一般有権者から見れば見事に裏切られた。
しかし、公約違反ではない。
何故なら、自民党は、
『税と社会保障の一体改革』
と言ったのであり、
『税と社会保障の一体改善』
とは、言っていないからである。
私は、当然のことながら、この『改革』が、社会保障を受ける国民にとって、
益々「負担」が増えて「給付」は下がると考えていた。
そして、結果として、消費税率が上がれば上がるほど社会保障水準は下がる
と云う予想通りの結果となっている。
一方では、法人税の減税で、巨大企業ほど減税の大きな恩恵を受ける訳である。
また、投資減税と称して、実体経済ではない為替取引や株売買に対しても
減税して、「金持ち」を益々「大金持ち」にしてゆくのである。
富の偏在が一層大きくなるのである。
雇用においても、非正規・派遣労働を永久に続けられる制度に改悪しようと
しているのである。
恐ろしい事態が、原発や復古主義だけではなく、経済面でも進行中である。
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70~74歳医療費、2割負担に
社保改革プログラム法案骨子
閣議決定も与党内反発、曲折も
(産経新聞) - 2013年8月22日(木)08:05
政府は社会保障改革の実施時期を定めたプログラム法案骨子を閣議決定し高齢・高所得者に負担増を求める政策にかじを切ったが、有権者の離反を恐れた与党議員から反発の声が強まっている。しかも、来年4月には新たに国民負担となる消費税率アップも控えており、改革が紆余曲折する可能性もある。
与党内で反対論が根強いのは、1割に据え置く70~74歳の医療費窓口負担を本則の2割に移行する改革だ。政府は平成26年4月から順次移行する構えだが、自民党の反対派議員らは「同時期に消費税増税があり、受け入れられない」と本音を漏らす。骨子は法案そのものではないが、同党では総務会などの正式な了承を取り付けておらず、厚労族議員の怒りを誘った。
実際、自公政権は18年、医療制度改革関連法を成立させ20年4月から負担を1割から2割に引き上げることを決めて、19年の参院選で大敗。その後、両党は高齢者の反発を危惧し1割のまま凍結した。この年代は国政選挙での投票率が高く、続く民主党政権と現在の自公政権も毎年度2千億円の国費を投じ1割負担を維持してきた。
プログラム法案成立後、厚生労働省の審議会が年金や介護など分野別に議論を行い、半年以上もかけて個別の法案を丁寧に作り上げる。ただ、改革実現の時期に幅を持たせているため、どの分野の負担増を優先するかは政治状況などに左右される。このため、高齢者の医療費負担増に否定的な族議員が反発し改革が後回しにされる可能性もある。
自民党は先の参院選で社会保障改革に伴う負担増の争点化を避け、だんまりを決め込んだ。今後は高齢者に対する負担をどこまで求めることができるのか、安倍政権の実行力が問われることになる。(比護義則)
消費増税は不可避=社会保障改革で―自民税調会長
(時事通信) - 2013年8月19日(月)22:53
自民党の野田毅税制調査会長は19日夜、BS11の番組で、社会保障制度改革の手順を定めるプログラム法案の骨子案を与党が了承したことに関連して、「社会保障改革をするにはどう考えても今まで以上にお金は掛かる。もし消費税を引き上げなければ、その財源がない」と述べ、予定通りの消費増税は不可避との認識を示した。
また、野田氏は、4~6月の国内総生産(GDP)速報値が前期比2.6%増(年率換算)となったことについて、「経済のデータを客観的に見れば、(消費税引き上げに向けた)まれに見る条件が整っている」と指摘した。
社会保障改革のプログラム法案骨子決定
(NHKニュース&スポーツ) - 2013年8月21日(水) 18時36分
政府は、社会保障制度改革について、現在、暫定的に1割となっている70歳から74歳の医療費の自己負担を2割にするなどの制度の見直しを来年度から順次、行っていくなどとした「プログラム法案」の骨子を21日の閣議で決定しました。
法案の骨子は、政府の社会保障制度改革国民会議の報告書を踏まえて、医療制度と介護保険制度を中心に制度の見直しのめどなどのいわゆる工程表を示したものです。
それによりますと、医療制度では、現在、暫定的に1割となっている70歳から74歳の医療費の自己負担を2割にし、医療費の自己負担に上限額を設けている高額療養費の制度をより負担能力に応じたものに改める、さらに所得が高い人の保険料の上限額を引き上げるなどの見直しを来年度から平成29年度までをめどに、順次、行うとしています。
介護保険制度では、所得が低い高齢者の保険料を引き下げる一方で、一定以上の所得がある人は、現在1割となっている利用者負担を見直し、来年の法案提出を目指し平成27年度をめどに実施するとしています。
公的年金制度では、実施時期のめどは示していないものの、短時間労働者に対する厚生年金の適用範囲の拡大のほか、所得が高い人については、年金給付を減らすことや年金課税の在り方の見直しなどを検討し、必要な措置を講ずるとしています。
政府は、この骨子を基に「プログラム法案」を取りまとめ、秋の臨時国会に提出する方針です。
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「社会保障確立へ態勢構築を」
菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で、持続可能な社会保障制度を確立するため、骨子に盛り込まれた工程を着実に進める態勢の構築が必要だという考えを示しました。
この中で菅官房長官は「政府の社会保障制度改革国民会議の報告書で、定期的に改革の方向性や進捗(しんちょく)状況をフォローアップする態勢の確保の必要性は指摘されており、プログラム法案の骨子でも、改革を推進する態勢を整備すべきだとうたわれている」と述べました。
そのうえで菅官房長官は「いわゆる『団塊の世代』がすべて75歳以上となる2025年を展望しながら、中長期的に利益と負担の均衡が取れた、持続可能な社会保障制度を確立するための改革を、総合的、集中的に行っていくことが大事だ。そうした態勢の整備にあたっては、法案策定の過程で与党と相談しながら具体的に検討していきたい」と述べました。
厚労相「改革の必要性に理解を」
田村厚生労働大臣は、社会保障制度改革の工程を定めた「プログラム法案」の骨子について、「国民の負担増がクローズアップされるが、超高齢社会に対応できる医療が整備されてくる」と述べ、改革の必要性に理解を求めていく考えを強調しました。
田村厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で、「プログラム法案」の骨子について、「国民の負担増がクローズアップされるが、低所得者の健康保険料の軽減策なども入っている」と述べ、所得が低い人に配慮した内容も盛り込まれていると指摘しました。
そのうえで田村大臣は「医療提供体制を見直すことで、超高齢社会に対応できる医療が整備されてくる。そのような点もしっかりと見て、今回の改革を理解してもらいたい」と述べ、改革の必要性に理解を求めていく考えを強調しました。
一方、田村大臣は、社会保障と税の一体改革を共に進めてきた民主党が、自民・公明両党との実務者協議から離脱する方針を決めていることについて、「政局に社会保障を巻き込まないことを民主党にも十分に理解してもらえるよう、われわれも努力しないといけない」と述べ、今後の議論は民主党も含めた形で進むことが望ましいという考えを示しました。
プログラム法案骨子の内容
閣議決定された社会保障制度改革の「プログラム法案」の骨子は、今月6日に安倍総理大臣に提出された、政府の社会保障制度改革国民会議の報告書の内容を踏まえて、医療制度と介護保険制度を中心に、制度の見直しのめどなどいわゆる工程表を示したものです。
▽医療制度では、現在、暫定的に1割となっている70歳から74歳の医療費の自己負担を2割にし、医療費の自己負担に上限額を設けている高額療養費の制度は、より負担能力に応じたものに改めるとともに、所得が高い人の保険料の上限額を引き上げるなどの見直しを、来年度から平成29年度までをめどに順次、行うとしています。
また、国民健康保険の財政基盤を安定化させるため、今は市町村が行っている運営を都道府県が担うことを基本とするなどとして、再来年の法案提出を目指し、平成29年度までをめどに実施するとしています。
▽介護保険制度では、所得が低い高齢者の保険料を引き下げる一方で、一定以上の所得がある人は、現在1割となっている利用者負担を見直すとしています。
また、介護の必要度が比較的低い、介護保険の「要支援」のサービスについて、市町村の事業に段階的に移行させる見直しを行うとして、いずれも来年の法案提出を目指し平成27年度をめどに実施するとしています。
一方、高齢化の進展に対応し、住み慣れた地域で医療、介護などのサービスを在宅で受けられるようにする「地域包括ケアシステム」を構築するため、病院ごとの役割分担や連携を進めるとして、来年の通常国会への法案の提出を目指し、平成29年度までをめどに措置を講ずるとしています。
▽公的年金制度については、実施時期のめどは示していないものの、短時間労働者に対する厚生年金の適用範囲の拡大のほか、所得が高い人の年金給付を減らすことや、年金課税の在り方の見直しなどを検討し、必要な措置を講ずるとしています。
▽これらの改革に加えて、いわゆる「団塊の世代」がすべて75歳以上となる平成37年(2025年)を見据えて、中長期的に持続可能な社会保障制度を確立するために改革を進める体制を整備するとしています。
政府内では、新たな協議の場を設置することが検討されています。
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