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■ 派遣業界、気になる最新ニュース
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「派遣社員は電話出るな!お茶出すな!」の通達で大騒動
(2011年6月15日 NEWSポストセブンより)
法や規制には、「世の中にこういう秩序をもたらしたい」
という理念がある。
だが、目的と方策が合致していないタイプの“おバカ規制”
が実はたくさんある。
「ハケンの規制」にはそんな問題が満載だ。
元通産官僚で行政改革担当大臣補佐官も務めた原英史・
政策工房社長が解説する。
* * *
2010年2月、厚生労働省から出された文書が全国のオフィス
に大騒動を引き起こした。
会社側が特定の派遣社員たちに、「どんなに電話が鳴って
いても、出てはいけない」「人が出払っている時にお客様
がいらしても、絶対にお茶を出すな」などと、不思議な指示
を出したのである。
原因となった文書は、「専門26業務派遣適正化プラン」と
いう職業安定局長通達だった。
オフィスで事務をこなす派遣社員には、法令上、2種類ある。
1つは、労働者派遣法施行令で定められた26業務のうち
「5号業務」と言われるもので、〈電子計算機、タイプ
ライター、テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の
操作の業務〉の専門職種で契約している人。
もう一つは、「一般事務」だ。
この2つは契約期間などで法令上の厳然たる区別がある。
「5号業務」は派遣期間の制限なしだが、「一般事務」は
原則1年まで(手続きを踏めば最長3年)となっている。
とはいえ、仕事の現場はそう単純に切り分けられない。
契約上は「パソコン操作」などに限定されている「5号業務」
の派遣社員も、鳴り続けている電話くらい取る。
従来は、そういう「付随的な業務」も常識の範囲内で認める
趣旨の通達が出されていた。
ところが、厚労省は局長通達(適正化プラン)で規制を強化
し、さらに細則を定めた「疑義応答集」で、〈5号業務の実施
に伴い、お茶くみが必要になるとは考えられない〉、〈業務
の実施に電話応対を要しないときの電話の応対〉を少しでも
行なっている場合は、5号業務を含む専門26業務とは認められ
ないなどとした。
違反すれば、たちまち「違法な派遣契約」として取り締まり
対象になる事態に。
規制強化の目的は恐らく、「企業がお茶汲みなどの『一般事務』
のために長期で人員確保したいなら、本来『正社員』として雇
うべき。
でも、そこで専門職種(5号業務)として期限なしの派遣契約を
結び、正社員になれない『かわいそうな派遣社員』が生まれて
いる。
彼らに安定した雇用機会を提供しなければ!」ということ
だったのだろう。
しかし、もたらされた結果は、職場の大混乱通達を機に
「これでは派遣なんてもう雇えない」と派遣切りや採用縮小
する企業が続出した。
泣きを見たのは長期にわたって職を得ていた派遣の人たちだ。
小嶌典明・大阪大学大学院教授によれば、「5号業務の
実稼働者数は、この3年間で約25万人から、半分以下の
約12万人に減少した。
一部には派遣先に直接雇用された者もいるが、失職した
者も少なくないと思われる」という。
「職業安定局長」の通達が派遣の雇用を不安定にしたのだ。
はっきり言って、厚生労働省やハローワークの
いわゆる、お役人たちは、民間企業で働く派遣社員の
実態などほとんど知りません。
すべて自分たちを基準に物事考えている、お気楽な
人たちで、自分たちの間違いは絶対に認めない人たちです。
こういう人たちは、法律通りに物事が進むことが大好き
です。ですから、この習性を利用して彼らに相談を持ち
掛ければたいへん役に立ってくれる存在でもあります。
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■ 本日の派遣の悩み相談事例
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派遣で働いていると、派遣会社や派遣先企業との間で
いろんなトラブルや悩みがでてくることがあります。
ぜひ参考にしてください。
相談内容は個人情報保護法に基づき個人を特定できないよう
配慮していますので、一部伏せ字を使うことがあります。
【本日の相談内容】
こんにちは。以前に相談させていただいたことのある
AKと申します。
つい最近、6月6日より○○○○○生命に派遣されて
働き始めました。(ちなみに3月末まで派遣で働いて
いましたが、派遣会社は別です)
派遣先との面談前に派遣会社から説明を受けた時は、
1.まず県内のA拠点にて事務担当社員さんのもとで
仕事を覚える。
2.3か月ぐらいしたら県内のB営業所へ移動して、そちら
で営業所事務を担当してほしい。
B営業所の事務担当社員さんが退職されたための補充と
いうことです。現在はA拠点から事務担当社員さんが1名
臨時の形で行っています。
派遣会社から、この話を聞いたときに○○○グループと
いうことで正直大丈夫なのか?と心配になりましたが、
とりあえず話をきいてみようと思い、面談に行きました。
実際面談に行ったら、派遣会社も知らなかったという
話をされました。
それが、
1.○○○側としては、事務員1名体制の拠点の場合、
その事務員には生命保険販売員資格を取ってもらい、
直接雇用(契約社員)になる。
2.○○○は売却と統合を控えており、それが年末年始
ぐらいになるのではないかと見込まれているため、B拠点
への移動が3か月先だとちょうどその時期に重なるので、
落ち着いてから移動になるかもしれないから、半年ぐらい
はA拠点にいてもらうかもしれない。
という話でした。
何かと経済面をにぎわせている会社の状態については、
こちらから聞くよりも先に向こうから説明をされて、
もちろん大丈夫だ、と言われました。
正直、仕事を受ける受けないは会社の状態を聞いて考え
ようと思っていたので、予想外の直接雇用の話はとても
驚きましたし、混乱しました。
それでも、結果的には一応話をお受けしたのですが、
この1ヶ月はトライアルということで7月5日までの契約
となっています。
その後、双方の合意のもと3か月契約となりB拠点に行く
タイミングあたりで直接雇用になるのか、それとも、
7月からすぐに直接雇用に切り替えるのかはよくわかりま
せん。
経験者(過去、国内生保にて事務の経験があります)
ということで、派遣会社から声をかけてもらい、採用
になったのですが、生保の仕事から離れて4年以上経過
しておりますし、会社も違うこともあって、やっていけ
るか不安を感じています。
正直なところ、このトライアルの期間が終了したら辞め
てしまおうかとも考えているのですが、やはり、ここで
辞めてしまうのは無責任ですよね・・・?
社内のいろいろな人に紹介されるたびに『B営業所へ
行ってもらうAKさんです』と言われて、辞めにくい
なぁとも思っています。
それに、もともとA拠点はベテランの事務担当社員さん
2名で回していたところを、B営業所の社員さんが急に
退職されたため、その代理で一人がBに行っているので、
(応援で本社から新人さんがA拠点には来ていますが)
ただでさえ忙しいのに、このところの報道などでA拠点
の社員さんは大変忙しそうです。
その姿を見ていると辞めにくい・・と思ってくるの
ですが、どうも○○○側をいまいち信用できないと
いうか・・・会社の状態がやっぱり心配なのもあり
ますが、面談時に派遣会社も聞いてなかった話を出し
てきたのが、今回の場合、良いことなのか悪いことな
のか分からなくて、相談メールを送りました。
私の年齢(34)で契約社員とはいえ、直接雇用の話な
んて、正直なかなかありませんし、いいお話ですよと
派遣会社の人からも言われます。
地域的にも仕事が多いところではありませんから、良い
お話なのかもしれない、とも思います。
それでもやっぱり気乗りしません。
単に私が生保業界のことを、自分が思っているよりも
嫌いだったから、○○○側に何か裏があるのか、と疑心
暗鬼になってしまっているだけなのか、実際に○○○側
には裏があるのか、海馬さんのご意見をお伺いしたくて
メールしました。
なお、紹介予定派遣にしなかったのは、法律上の問題
とか、いろいろあるからだ、とも言ってました。
(すみません、あまり細かなことは覚えていません)
長々と申し訳ありません。
トライアル期間が来月5日までなので、仕事を継続するか
どうかの判断を今月下旬ごろには聞かれると思います。
ぜひアドバイスをお願いいたします。
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【回答】
まず、現在は7月5日までのトライアルということですが
ここで辞めるか続けるかを判断すればよいのです。
1ヶ月の契約でたとえ辞めたとしても、それは仕方のない
ことで、無責任ではないです。
そのためのトライアル1ヶ月契約なのです。
面談時に、派遣会社の知らなかったことを切り出された
ことは、入ってから言われるよりは、AKさんにとって
は良いことだったと思います。
派遣会社と派遣先のコミュニケーション不足はあると
思いますが。
現状、○○○の新聞報道や、合併のことなどで流動的
なので、AKさんは疑心暗鬼になっているようですが、
現在の契約はあくまでも1ヶ月なのですから、法的には
7月5日で退職したとしても問題ありません。
それまでの間によく見極めることが重要です。
働いている人たちの様子(顔色、笑顔が自然か、生き生き
しているか、オフィス内はきれいか等)などをよく観察し
ながら仕事をしてみてはいかがですか?
紹介予定派遣にしなかったのは、法律上の問題とかいろいろ
あるからだとのことですが、紹介予定派遣にすると紹介手数料
が発生するからなのではないでしょうか?
派遣会社にとっては、1ヶ月の契約後に、AKさんを派遣先が
直接雇用してしまうと、まったく利益が出ないと思うのですが、
派遣会社はそれで良いのでしょうか?
このことは派遣会社にちらっと聞いてみてはいかがですか?
何か新しい情報が得られると思います。
以上を参考にしてください。
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