派遣の需要は相変わらず多いですが、やはり正社員とパート・派遣社員との格差はいろんな面でありますね。
特に賃金格差は、まだまだひどい状態が続いていると思います。
適当に働いて高給をもらっている仕事のできない正社員がいる中で、スキルも高く一生懸命働いている派遣社員の賃金が低いのは納得いきませんよね。
今回は非正社員の働き方を考える新聞記事を紹介します。
【NEWS】ワーキングウーマン――変わる非正社員
「働きがい、どう確保」
欲しい雇用の保証
労働政策研究・研修機構統括研究員 今田幸子氏
――非正社員の約七割を女性が占める。なぜ彼女たちはパートや派遣社員などとして働くのか。
「現在、非正社員として働く女性は大きく2つのタイプに分けられる。一つは自分の都合に合わせて働けるので自ら選んでいる女性だ。その多くは子どももいる家庭の妻たち。以前からあるタイプで主にパートとして働き、職場への不満は強くない」
「もう一つが、仕方なく非正社員として働く女性たち。このところ増えてきたタイプだ。契約社員や派遣社員として働くケースが多く、年齢も若い。
この10年、企業は正社員の採用をそろって抑えた。そのあおりで正社員になれなかった人たちだ。現在の働き方への満足度は低く、機構の調査によれば契約と派遣のいずれも約4割は、正社員になる希望を持っている」
――仕方なく非正社員として働く女性たちが今後、正社員に転換する可能性をどう見るか。
「景気回復を受けて非正社員を正社員に登用する動きは活発だし、中途採用も増えている。ただ状況は甘くない。日本企業は元来、新卒で採用した若年者を社内で徹底的に教育し、一人前に育ててきた。新卒で非正社員に就いた人たちはそんな手厚い教育訓練を受けていない。企業が正社員として望むレベルに達していない人も少なくない」
「昨今の少子化の原因に若い世代の非正社員の増加がある。収入が低く、雇用も不安定なので結婚や出産を控えている。少子化対策としても、国や行政が責任を持って彼らに職業訓練を施すことが大切だ」
――今後、非正社員の働き方はどうなるのか。
「働く側も多様な就労スタイルを望んでいる。正社員で働くことが当たり前だった時代に戻ることはないだろう。ただ現在の非正社員の労働条件には二つの課題がある。一つは正社員との格差。賃金や処遇に対する不満は根強い」
「もう一つは雇用保証。派遣社員であっても派遣期間の満了を待たずに解雇されることがある。パートや契約社員なら短期の雇用契約を繰り返しながら、あるとき突然、契約更新を拒否され、仕事を失う『雇い止め』が後を絶たない。この二つの課題を解決する策を取らなければ、非正社員として安心して働き続けていくことは難しい」
<script type="text/javascript"></script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script>日本経済新聞 夕刊 より抜粋