珈琲一杯分の話

2018年2月26日スタートのただのボヤキカフェです。
毒とユーモアを楽しんで頂ければ幸いでございます。

無題

2018-07-19 | 日記
不登校やリストカットは大きな声では言えないデリケートな問題であり、そんな思春期の少女には腫れ物に触るように扱わなければならない。

裸の王様のように、そんな暗黙のルールがあるような気がする。
常識のようなもの、なのかもしれない。
だが世の中には、私のようにデリケートさが欠落している人間もおり、そういう残念な人間が「デリケートな子」と向き合った話を書こうと思う。
※あくまで特定のケースの、個人的な体験と感想である。

五体満足で健康に産んでもらって、雨風しのげる家があって、フカフカのベッドがあって、親に三度のご飯を食べさせてもらって、何万もする制服やカバン一式を買いそろえてもらいながら『学校に行きたくない』と入学式から一日も登校しない女子中学生の言い分を私は訊きたかった。

頸動脈をはるかにずらした、浅い傷跡が無数に入った腕でスマホをいじる少女を、私は遠慮なく見つめながら、あっけらかんと質問をぶつけた。
いろいろな、なぜを。

なんだかいつかも、こんなことしたことあったような。
たいていの人が居留守をつかって関わりたくないとする「ゾンビ」に、私は片端から電話をかけて自宅に呼んだ日だったかな。

話が「ある部分」に触れた時、無表情だった女の子の目からみるみる涙があふれた。
私は肯定も否定もせず、黙って見つめて話を聞いた。

思春期の、不登校の、自傷行為をするデリケートな女の子が、絞り出すように語った告白と涙が、真実なのか嘘だったのかは敢えて書きません。

女の子はうちに帰ってから、母親に私と話した会話を頑なに打ち明けなかった。
ただ一言
「海さんは厳しい…」
とだけ言ったそうである。
私はカウンセラーにはなれないことだけはつくづくわかった(笑)

この先は、優しい先生に巡りあえることを祈りたい。ガンバレ!!
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