珈琲一杯分の話

2018年2月26日スタートのただのボヤキカフェです。
毒とユーモアを楽しんで頂ければ幸いでございます。

病まずへたれず

2019-05-08 | 日記
映画「少年H」を観た。(「ぽっぽや」を撮った降籏監督です)
劇場でも観たし、何度も観ている。

この映画のH少年は、激動の時代の中でいろんな価値観を見る。
「他宗を邪宗」というクリスチャンの母親と、それを「そんなふうに言っちゃいけない」とたしなめる父親。
思想によって「犯罪者」になって追われる人。
都合のいい新聞記事で惑わす人、惑わされる人。
出征を拒んで自死を選ぶ人。

ただ異国の絵葉書の一枚もっているだけで、レコードを聴くだけで、スパイと糾弾されて拷問や差別を受ける理不尽。
「正義」に駆られて、年端もいかない少年を何発も狂ったように殴りつける大人。
「君は天皇のために玉砕できるか!!」と、軍国精神に酔いしれるちょっとだけ年上の子どもが叫ぶ。

終戦後、「お国のために」と怒鳴っていた軍曹がコロッと共産主義に転じた。
それを見て、いつか海中で見た右左に揺れるワカメのようだと思う…

様々な正義や欺瞞や偽善をまざまざと見ながらも、H少年は何にも傾倒せず、病まずへたれず、自分本来の強く生きていく価値観だけは失わない。
その姿がどんな思想より、私には圧巻に思えるよ。
コメント (2)

ネット論争

2019-05-08 | S教団関係
ネットでいわゆる過激な独善を言っている人って、よく考えたらそれはネットの上での話である。
自分を正体不明にした途端、あくまで仮想空間で過激になる。
リアルでそんなこと言ったら、誰からも相手にされないからおとなしくて常識的。

それを威勢よく、迷惑行為だ!!と糾弾する人もあくまでネット上のこと。
リアルでそんな人はいないんだから、威勢よくなりたくても相手がいない。

実際は「そんな人いない」のに、仮想空間でどこの誰かもわからない人が独善的な演説をして、そんなバーチャルに一生懸命ムキになるやはりバーチャルな人。

リアルではとっくになくなっている過激思想を叫ぶ人と、それに塩を撒きたい人。
草創期にはあったかもしれない伝聞のあれこれを、仮想空間で体験してみたいんだろうか。

「撲滅させたい」なんて大嘘。
争うことが好きな人は平和になってはつまらないんだろうなあ。
コメント (5)