家の掃除と整理整頓を見直そうと思い立って、ひと月くらい経った。
日々、台所の棚やクローゼットや小物の入った引き出しを眺めては、一体私は「何がつまらなくて、何が違和感で、どこがストレスなのか」を考える。
見た目だろうか?
取り出しにくさだろうか?
安っぽさだろうか?
好きでもないのに、体裁やしがらみで置いてあるものがあるからだろうか?
「本当はどうだったらいいのか?」という自分の本音を徹底的に訊いて、豆みたいなことから撤廃したり、改革していくような作業がこの上なく楽しい。
泣いても叫んでもピクリともしなかった理不尽な組織だの、ガチガチの空気だのに比べたら、いくらでも意見が言えて自由自在にできる「自分のこと」というものの嬉しさよ。
昨今、酷い無力感を感じたせいもあって、この感覚がたまらなく愛しい。
そんなわけで、まあ一言でいえば癒されるんですよね、整理整頓って。
本当に心が修復されていく。
納得のいく色形、使い心地の日用品が、納得の場所に合理的に収まっている説得力。
最高( ̄∇ ̄)
私は納得がしたかったのだ…と、もの思う秋に一息つく。