切咲牡丹と呼んでもいいかい?
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📷2022年7月25日:やはり、昨年と同様の白牡丹なのだろう。
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📷2022年7月24日:葉の感じもご覧いただきたい。
『変化朝顔図鑑』(化学同人 刊)には、「打込(うちこみ)とは、葉の表面が凹凸になり縁(へり)を表向きに巻き込む変異です。」とある。「抱える(抱)」ともいう。どちらも同じことなのか、どこかが異なるのか、まだ不勉強で要領を得ない 汗
よく見ることができる緑の濃い葉色は、一般的に「青」などと表現する。この鉢の変化朝顔は、いわゆる野生に存在する葉色とは異なり黄みを帯びている。すると、この世界では「黄」などと称するようだ。
変化朝顔は、ある意味、江戸のころから連綿と続く古典園芸植物の一つなので、言葉一つをとっても七面倒臭い。って言うか、何にでも決まり事はあるわけだから、そのルールを頭に叩き込めないのは脳細胞の劣化のせいなのか 苦笑
葉は、抱笹にも見えるし、立田葉の系統にも似ている。その立田の系統にしてからが、立田だけでなく、蜻蛉立田とか、林風立田とか、いろいろあるようだが、明らかに見た目が違うというのならいざ知らず、細かな変化を見極めることはなかなかできないでいる。
そう、そう、だいたい同じ株から出ている葉にしても、これ、明らかに形が違うでしょっていうのが結構ある。ほとほと難しい世界なのだなぁと実感している。
図鑑と首っ引きで自分なりに名前を付けてみると、「黄(葉色)抱(葉質)笹葉(葉形)白(花色)切咲牡丹(花型)」--こんな風になった。さて、合ってるのか、間違っているのか、まだまだ仮免程度の僕には判断がつきかねる 笑
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📷2022年7月25日:これが、牡丹の全体像である。
これが出物だったら欣喜雀躍なのだが、世の中そう簡単ではないのかな。それでも、変化朝顔に手を染めて、大阪・八尾の師匠のご尽力も得て、面白い景色を見ることができている。やはり、花友さんって大切なもんだなぁ~と、最近つくづく思うよ。
最初の一歩は、2019年に日本遺伝学会から取り寄せた3つの種子 から始まった。いまでも、この系統の種は猫の額や八尾、そして、千葉でも息づいていると思うのだが。
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📷2022年7月25日:吹雪かと思ったが、縞なのだろうか。
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📷2022年7月25日:筒の一部がスキっと切れてしまっている。
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📷2021年7月24日:こちらが、昨年の吹雪と思われる開花種。
昨年、吹雪の系統が出た。その種なのだろうか? 今年は、吹雪ではなく、縞となっている。
おまけに、いわば巻きスカートのようにスリットが入っている。
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📷2021年8月31日:これが、白花G1031・青多福葉極淡黄丸咲の奔放な姿だ。
ほら、こんな風にスキっとスリットが入っている。これは、上述した白花G1031・青多福葉極淡黄丸咲の得意芸であった。
こんな小さな例の一つひとつが、変化朝顔の尋常一様ではいかない変異の様を物語っていないだろうか。とにかく、続けていくことで得も言われぬ花姿を間近にすることができる。継続は力なりという言葉が、これほどぴったりと符合するゲームはないのかななんてほくそ笑んで、細々とこの朝顔と遊んでいる。