気の利いた花に乏しい。草木で色が乗っているモノは数が少なく、このニワウメをはじめ数種しかない。
キャリアの浅い愛好家の限界がここに露呈している。
ニワウメに関して言うと、つい先日、花が終わり、伸びてきた枝葉を剪定した。
その折、この一枝だけを残し、実の付いた枝もろともばさばさとぶった切った。
利休の朝顔の逸話、ご存知の方も多いと思う。
かいつまんで言うと、利休邸に朝顔が見事に咲いているという話を聞きつけた秀吉、早速茶の湯を所望して出かけてみると・・・。
庭には朝顔一輪だになく、呆気にとられていると、利休、平然とした顔で秀吉を茶室に招じ入れる。
その床にはたった一輪、選び抜かれた見事な朝顔が活けられていた、なんて話。
侘び寂びのあり得べき姿として語られることの多い逸話の一つだが、こんな小さな齟齬の積み重ねが後の悲劇へと繋がっていったのではなんて思うのは穿ち過ぎか。
あっ、もちろん、そんな意図があってニワウメを刈ったわけではない。今年は、予想外に伸びてしまったための剪定だ。
7月中旬ほどになれば、猫の額でも変化朝顔の種から芽生えた花がいくつか咲くことだろう。下記が、その候補者の面々だ。
大丈夫、猫の額では朝顔は咲けば咲いたまま、無暗に理屈をこねて刈り取ることなく、あるがままの姿をご覧頂こうと思っている。
変化朝顔だからと言って、必ず出物が咲くとは限らない。ごくごくフツーの筒白丸咲きなんてやつが、あっちでもポっ、こっちでもポっと咲き始めるのがおちなのだよ。
いまはまだ葉だけで、なんの面白さも感じない、仰る通りである。でもね、葉が縮れていたり、くるっと丸まっていたり、斑が入っていたり、丸かったり、細長かったりと、通常の並葉と言われるモノとちょっと異なるのがわかるだろう。
そう、フツーじゃないってのがある意味変化の証ってことで、俄然花が気になってくる。早く花が見てみたいなぁ~。
📷2022年7月2日:タマノカンザシの八重咲きの住処は坪庭。昨年はこんな風に咲いていた。
📷2022年6月28日:鉢植えのタマノカンザシが一重咲き、昨年仲間に加わった。
猫の額には、三種のギボウシ(ホスタ)の仲間が住み着いている。
三種? いや、二種かな? タマノカンザシの一重、八重、そして、かつてはヒメギボウシと呼ばれた矮小種のギボウシだ。
育ての親の方に言わせると、あまりにも見事に咲いたので、八重の方の開花は今年望めないのではという話だ。そこで、一重を送ってくださった。
📷2022年7月2日:ヒメギボウシ、あまりに蔓延ったので処方を転々、いまは犬走りが仮の住まいとなっている。
ヒメギボウシ、あまりに蔓延ったので処方を転々、いまは犬走りが仮の住まいとなっている。
鉢植えの頃は20㎝に満たない程で、なんとまぁ可愛いものよと思っていた。ところが、地に下したところずんずんと伸び、いまや30㎝越えなのだ。もう、姫とは呼べない。
📷2022年6月26日:ラバンディン・グロッソが、いまを盛りと咲いているのを忘れていた 汗
確か、2014年ころのことだと思う。埼玉県飯能にある「生活の木 薬香草園」から連れてきたラバンディン・グロッソである。イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーとの自然交配や人工交配によって生まれた品種といわれる。
美味いパンがあると言われたので訪れた。ハーブのことなど、なにも勝手がわからなかった。それでも行ったついでとばかりにパンとともに勢いで求めたモノがこれだった。いまでは、変に徒長してしまいとても格好が悪い。それでも、時期ともなれば、このようにしっかりと咲いてくれる。