昨年末、陸奥の山の花屋から届けてもらったチチブシロカネソウ(秩父白銀草)の鉢から、ナニモノかが二本萌してきた。これは、よい兆しなのだろうか?
キンポウゲ科チチブシロカネソウ属の多年草で、山地の落葉広葉樹林の林内や林縁に生育するという。
改めてネットで検索してみると、シロカネソウ属によく似た花が埼玉県の秩父で発見されたことによる命名だとか。
そう、昨年、大阪の師匠からトウゴクサバノオ(東国鯖の尾:キンポウゲ科シロカネソウ属の多年草)をお送りいただいたのだが、花後に地植えにしたらいつの間にか消滅していた。
それではと、このチチブシロカネソウを取り寄せた訳だ。
チチブカネシロソウ、トウゴクサバボウ、いずれも、その葉に特徴がある。天狗の団扇のような形状、いや言い過ぎか、もちろん、それほど鋸歯は激しくはない。鈍鋸歯といえようか。三出複葉だが、一枚一枚は猫の掌といっていいほどの愛らしさを秘めている。
そこで、昨年のトウゴクサバノオの花後のことを思い出す。確か、この辺に植えたはずだ。そして、消えてはしまったが、種でも孕んでいたのだろう。そうだ、これは、きっとトウゴクサバノオの子葉に違いない、なんて思ったりしている。大事に行く末を見守ろう。
ユキザサが二年目の春を楽しんでいる。
ミノシライトソウだって、今年は花穂を何本も上げている。
いまはまだ目に留まらぬほどの小さな花芽だが、もうしばらくすると・・・。
不老川、小さな川だがよく氾濫を繰り返していた。ここ数年、護岸工事が進んでいる。かさ上げしたり、底を浚ったり、土手はコンクリートで固められていく。
無機的、かつ、味わいのない護岸が出現したが、かつて、そこで見ることができた野の花は消えてしまった。
その中の一つが猫の額で生き永らえている。ヤワゲフウロだ。フウロソウ科の越年草で、1㎝あるかなしかの桃色の花を付ける。
鉢から萌した新芽、目が覚めたばかりの子葉、人の目につかぬほどの小さな五弁花
なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし