種が混在してしまったセンブリとムラサキセンブリ、いずれの鉢も紫だった。白のセンブリは何処にいってしまったのだろう。 さて、今日のネタだけど、ウメバチソウにしてみようかな。 ご存知の通り、ニシキギ科ウメバチソウ属の多年草で、花茎2~3cmの梅を思わせる純白の花をつける。なかなか愛らしい山野草だ。 ほらっ、ビフォー&アフターじゃないけど、この2つ並べたウメバチソウ、何が言いたいかわかる? そう、子房にご注目いただければ一目瞭然なのだよ。 左側の花、花枝(雄しべ)がすべて反り返り、子房の先端に柱頭が現れてるでしょ。そう、四裂している。 この段階で、雄しべの葯の先端には、もう花粉があまりついていない。いよいよ受粉する気になったって証なのだ。 それに対し、右側の花、一本だけだけど、奥の雄しべがまだ子房に貼り付いているのがわかる。子房の先端はまだ割れてないでしょ。こんなことから、ウメバチソウは雄性先熟の花であることがわかるね。 |
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🌼 花の名前: | ウメバチソウ | 📸 撮 影 日: | 2021/11/01 9:22 | |
🌱 科 目 名: | ニシキギ科ウメバチソウ属の多年草 | 📅 投 稿 日: | 2021/11/10 | |
📝コメント: | "北海道から九州の日当たりのよい湿地に自生する。花期は8~10月、2~3cmの梅を思わせる純白の花をつける。 |
⛺️ 撮 影 地: | 自邸ベランダ |
ウメバチソウが受粉に成功すると、その子房は白から黄緑へ、さらには濃い緑へと変化し、やがては乾燥して茶褐色となっていく。 まぁ、茶褐色になったからといって、そこに種が詰まっているとは限らない。単に、枯れちゃったって言うこともあるからね 笑 しっかりと種ができていて、時が至り、神の啓示が降されると、子房の基部から上に向って裂け、1mmほどの種子を放出することになる。もっとも、放出させてしまったらガーデナー(注:プロの庭師じゃないよ、園芸愛好家の意味で使っている)の負けだけどね。 何故かって? ガーデナーは、己が掌中に種を収めなければならないからだよ。 |
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あっ、そう、そう、前述した雄性先熟のことだけど、一言でいうと「雄しべが雌しべより先に成熟して自家受粉を防ぐ仕組み」ってことになる。 花たちにとって、自家受粉ってやつは善し悪しなんだって。周囲に好いたお方がいなければ自家交配で子孫を残すことができるというメリットがあるものの、そればかりだと「遺伝的組合せの多様性の低下をもたらす」などというデメリットにつながるという専門的な解説がなされている。 なかなか難しい表現だが、適応度が低下し、種の存続の危機につながるのだ。うん、これは植物ばかりでなく、生物全般に言えることだね。 |
さざんか さん、こんにちは~。
私がよく訪れる「松江の花図鑑」からの引用です。
腺体ですが、どうも黄色だけにとどまらず、写真の通り、いろいろな色が見られるようです。
仰る通り、腺体とはいえここから蜜は出ず、一部根元から分泌されているようですね。蟻さんやら、何やらが結構頻繁に訪れているようです。
不思議ですね。そして、その不思議な態様が魅力となっているウメバチソウ、昨年贖い、二年目の株です。
昨年、たくさんの種を採取し、たくさんの萌芽を見ました。いま、その子たちは小庭の一隅で暮らしています。来年、花を見られるといいのですが。
さすがに今年はめっきり花数が少なくなりました。
種ですよね。たくさんと言うわけにはいかないようですが、採取したらアップしたいと思います。
コメント有難うございました<m(_ _)m>
雄性先熟のお話、自家受粉を避ける植物の仕組みには感心します。
先端に小さな玉を付けている部分は、仮雄蕊ですか?
付け根に蜜が出て、昆虫を呼ぶそうです。
花って本当にうまく出来ていますね。
Kiteさん、上手に種を掌中に収めて下さいね。