猫の額に秋の兆しを見た!
暦の上では、とうに秋なのである。
立秋、処暑と過ぎ、すでに白露。
まさに、白露の初候である草露白(くさのつゆしろし)という様を目の当たりにする。
早朝、ウォーキングに出かけると、路傍の草々に露が宿っている。
朝の露、
その小さな、小さな滴の一粒、一粒が、
一身に光を集め、
そして、弾く。
弾かれた光はさまざまに屈折し、人々の目を射る。
まぶしさに耐えきれず、目を細める。
すると、まるで感性が研ぎ澄まされたかのように、
見えないモノが見え、
聞こえないオトが聞こえてくる。
ウォーキングで見かける野の草が様変わりする。
もちろん、猫の額の坪庭や小庭でさえも例外ではない。
季節は、夏から秋へと、確実に変わりつつあるようだ。
📷2022年9月10日:キク科オケラ属の赤花オケラに随分と色が乗ってきた。
三年目になるのかな、いや、いや、四年だろうか。国内に自生する白花のオケラとは異なり、この赤花種は中国原産とされる。
残念ながら、その白花のオケラにはまだお目にかかっていない。渡来してきた赤花は自生するものより大きいのだろうか。別名大花オケラともいわれる。
📷2022年9月10日:チョウセンヨメナはキク科ミヤマヨメナ属、メンタル強めの多年草だ。
時期ともなると、ひょっこりと頭をもたげ、そこかしこで咲き始める。
こちらは、石燈籠と目隠しの簾の間から窮屈そうに顔を出し、負けるものかと三輪四輪と花を付けている。聞きしに勝る強靭なメンタルの持ち主なのだ。
📷2022年9月10日 ムラサキセンブリにつぼみが見える。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📷2022年9月9日 カリガネソウも、ご覧の通り、たくさんのつぼみが付いた。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
ムラサキセンブリは、二年目の地植え組3株だけが生き残った。鉢植え組はただ2株のみが顔を出していたのだが、いつの間にか消えてしまった。
周囲に見えているのは、春蒔きのアケボノソウの苗。二年草だというから、来年は花を見ることができるだろうか。
カリガネソウも、強靭な印象てんこ盛り。とにかく増えるのだよ。そろそろ、別名ホカケソウ(帆掛草)といわれる特徴のある花が見られそうだ。
📷2022年9月9日 天からの授かりものだ。何だろう? イボクサ? (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📷2022年9月9日 赤まんまか! これも外来種だ。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
猫の額に侵入してきた外来種、二種をご紹介しよう。いずれも天からの授かりもののようだ。
イヌタデは何度も見たことがあるが、左のツユクサ似の草はなんだろう。いろいろ検索してみると、候補として残ったのはイボクサだった。果たして、・・・。
路傍にも、秋色に染まった花々の姿が・・・
📷2022年9月10日:アキノノゲシ、秋の野辺の花の代表格かな。
その名に秋を冠したキク科アキノノゲシ属の一年草または二年草、それがアキノノゲシ(秋の野芥子)。
つぼみや花後の姿に、あのノゲシの影が付き纏う。だけど、花は似ても似つかない。キク科の王道を行く趣を留めている。
📷2022年9月6日 すっくッと立った姿、とても印象的だ。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📷2022年9月6日 ツリガネニンジンにも季節の移ろいが刻されている。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
いつものS台中央公園を歩く。前回より、数多くのツリガネニンジンが茎を伸ばしていた。
決して花数が多いわけではないが、それでもつかの間の秋を楽しんでいるかのようだった。
📷2022年9月6日 アキノキリンソウには、まだ暑すぎるのだろうか? (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📷2022年9月6日 高三郎? 誰だそいつは。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
キク科アキノキリンソウ属の多年草、アキノキリンソウ(秋の麒麟草)だね。まだ、盛りと言う訳ではないのだろう花数も少なく、精彩も感じられなかったよ。
高三郎? 誰だそいつは ―― なんて、軽いボケをかましておこう 笑 キク科タカサブロウ属の一年草、アメリカタカサブロウ(亜米利加高三郎)だが、誰がこのような名前を付けたのだろうか。
「三河の植物観察」さんのページには、「この草の茎を使って文字を書いたという説と、古名のタタラビソウが転訛したものという説があり、はっきりしない。」などという記述が見られる。はっきりしないということか。
📷2022年9月7日 昨年も撮っている。パパイヤの勇姿だ。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📷2022年9月7日 デカい! いい稔り具合、なのだろう。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
街中の空き地が畑として利用されている。贅沢なもんだ。
一昨年も、昨年も、この情景を撮ったのだが、パパイヤは南国、そう、熱帯や亜熱帯の国々で栽培されるものだと思っていた。ところが、この地で、数年に渡り冬越しし、平気な顔でたわわな実りを見せている。温暖化だ! それしか考えられないじゃないか。あ~っ、日本の四季が壊されていく。。。
📷2022年9月7日:禁を破り、越生の蕎麦屋へ寄る。
破壊されつつある日本の四季、そんな環境を呪うかのように、周囲に邪悪な眼差しを注ぐゴンズイ。ミツバウツギ科ゴンズイ属の落葉広葉/小高木である。
まるで怒りに顔を赤らめているような果実が裂け、漆黒の種子をのぞかせている。植物にだって意思があるのだろう。いつか、道行く人の頭上にぽとりと種子を振り落とし、ヒト属に戒めの気持ちを表明することだろう。
この時期、外を散策すると秋を感じさせる植物に出会えるのですね。
今回もいろいろの花を堪能させていただきました。
私は新型コロナ感染以降、外に出て花を愛でるのが億劫になりました。
テニスは相変わらずやっていますが、公園の散策は全く行かなくなりました。
その代わり、わが家の猫の額ほどの庭に咲く、数少ない花を見て楽しんでいます。
特に、変化朝顔は今でも毎日5~10輪の花を付けてくれています。
すでに、種も沢山つけており、来年のために、そろそろ採取しなければと考えています。
それと、とうとう私も変化朝顔図鑑を購入しました。
変化朝顔の名前の付け方を見て、あまりの複雑さに頭がクラクラとしてきました。(笑)
色や模様等々たくさんの項目を観察して名前を付けるとは、何という複雑怪奇な世界かと。
私には10年経っても、到底この領域には到達できないと、唖然としてしまいました。
来年に向けて、変化朝顔図鑑をしっかり読み、勉強したいと思います。
出来の悪い弟子ですが、これからもご指導よろしくお願いします。
いよいよ沼にハマりそうですね。
Ninbu さん、こんにちは。
自庭に花があると、仰る通り、億劫になり、散歩の数が減る傾向があります。
勇を鼓して出掛けては見るものの、昔ほど距離が伸びません。
そして、周囲も、かつてほど野の花が咲いていないのではと、少なくなったのではと思ってしまいます。
歩かないといけないとは思っているのですが・・・。
11日の日記、切咲きとか、色とか、気になるもの出てますね。
少し私見を書き連ねさせていただきました。