鎌倉徒然草

鎌倉に住んで25年。四季折々の自然を楽しみながら、オリジナルの和雑貨の企画、製造、販売を展開しています。

鏑木清方

2022年04月21日 | 日記
工房から3分の所に鏑木清方の旧居跡が「鏑木清方美術館」として在るのです、贅沢なことです。93歳で亡くなるまで、18年間過ごした住まいを再現して、その画室には座布団や絵筆、絵の具と言った身の回りの細々したものが置かれ、不思議な高揚感を抱きます。

昨日着物のことをブログに書いていて、東京国立近代美術館で「鏑木清方展」が開催中なことを思い出し行ってきました。美しいきもの姿の女性を描いたら、この方の右に出る人はいないでしょう。

しかし、館内に入って5分も経たないうちに、「美人画の巨匠」と言うありきたりな印象は、見事に吹っ飛んだのです。

明治という時代背景の中に生きる市井の人々の暮らしが、それはそれは細やかに、そして暖かく随所に描かれていて、感動の一言です。

100点の作品の中には、「築地明石町」や「樋口一葉」などなじみ深い絵も勿論展示されていますが、私は「鰯」に強く心惹かれました。

下町の、長屋と言うのでしょうか、前掛けにたすき姿の女将さんが、鰯売りの少年からざるに入れた鰯を受け取っている。台所のこまごまとした生活雑貨、たとえば手桶、水がめ、すり鉢等が丁寧に描かれていて、天窓からは煮炊きかお風呂か、天窓に煙が見える。隣家は駄菓子屋で、店先に小さなお菓子が並び道端の野の花も愛らしい。

何げない生活の、一瞬を切り取ったこの絵が、とにかく心に残り、自分を根っからの庶民と位置づけていたと、随筆に書いている、その心に触れた思いでした。

東西線竹橋下車  5月8日まで
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着物らぶ

2022年04月20日 | 日記
そうなんです、着物に恋心が募っていて、このところ紬や縮緬の長着を部屋にかけて、眺めています。

ちょっとしたお出掛けに当たり前に着ていたきものがコロナ下で、すっかり出番がなくなりました。それと地震です。地震が続きましたから。

出先で地震に会い、交通機関が止まってしまった時、歩くためにはきものはやはり非行動的です。

そんなことを気にしていたらつまらないと思いながらも、臆病になっています。淋しいです。

昔は単衣は6月からでしたが、現在は5月に入ると単衣を着る人が多いです。単衣の着物の次が、大好きな薄物の夏に。涼風をはらんだ夏のきものの美しい事!

一昨年の夏は、1度も浴衣を着ない夏でした。去年は自宅で数日浴衣で過ごしました。今年はもう当たり前に下駄に浴衣、楽しみます。

夏空にパラソル・・・、薄物の着物、下駄をカランコロンと鳴らして歩く、着物は平和の象徴かもしれません。


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海へ

2022年04月19日 | 日記
午前中は曇り空でしたが、午後から青空が望め、仕事を休んで江ノ電に乗る。

極楽寺で降りて稲村ケ崎まで海岸線を歩く。夏日のような陽ざし。

数日、工房で座りっぱなしで、根を詰めて仕事をしていたので歩きたかった。

潮風に吹かれると途端に元気になる。ここではマスクを外して深呼吸。

帰りは歩いて鎌倉に戻る。途中、雑貨店を覗いたり、カフェでお茶をしたり
2時間の小旅でした。

気分転換には海に行くのが1番です。元気が出るのです。帰って「よし、仕事をしよう」となります。こんな有難い環境にいられることが嬉しいのです。 稲村ケ崎



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薔薇の咲く道

2022年04月17日 | 日記
3日前は、まだ蕾だったばらの木が、一斉に花が開いた。

2日間、雨が降りました。たっぷり水を含んで朝日を浴びて、きれいに咲きました。豊かな、みずみずしい花房が初夏を運んできます。

モッコウバラです、中国原産のツるバラです、小さな可愛いバラです。
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昼寝

2022年04月15日 | 日記
毎日1時間ほどしっかり昼寝をする習慣のある人は、認知症になるリスクが大と週刊誌の見出しにあった。

1時間はしませんが、電車の中で20分、30分寝ることはしょっちゅうです、これはいいようだ。

何が怖いと言って、認知症は恐怖です、私の場合。おそらく人格が変わりそうで、周りの人に迷惑をかける自信がある。

どうしたらおだやか~な「お年寄り」になれるのでしょう?周りの人に感謝の言葉をかけ、優しい笑みを浮かべ、自分のことは自分でまかなえて、多少足腰が弱くなって、歩みがのろくなっても、買い物に行けて、旅行に行けて・・・

肝心のことを忘れてました。「最後」まで仕事をするということが私の目標です。私の、手が、指が動くうちは仕事ができます。でも、本当のおばあちゃんになったら、売り場になんて立てませんね、いや、立つかもしれない。

現場が好きなんです。この2年半、催事もままならず、まれに出来ても売り場に立って接客は出来ませんでした。やっと、やっと始動してきました。

「鎌倉」というこの地で、場力(ばじから)を頂き、日々、物づくりの現場に張り付いて、今日も元気な私です。感謝!






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