舞鶴の西地区の
「4年に1度来る 伝統行事って何?」 と聞くと、
「オリンピック」と答える人は少ないでしょう。
それは、舞鶴の伝統行事
「吉原太刀振り」 です
◆京都府登録 無形文化財◆ にもなっています
11月3日は
その4年に1度の伝統行事「吉原太刀振り」
を開催する日です。
しかし、こんな伝統行事でも、
昨年はコロナで中止になったため、
2022年は、5年ぶりの開催となります。
とても、感動する行事なので、
ぜひ見に頂けると嬉しいです。
以下は、2005年の記録です。
まず、「吉原太刀振り」を知るには、
舞鶴田辺城の歴史を語らねばなりません。
細川幽斎の舞鶴田辺城は、
関が原の合戦の前哨戦として、石田光成方から多勢で攻め込まれ、
少ない軍で籠城しなければなりませんでした。
その時、漁村吉原の漁師たちが田辺城を守るため援護し、
功績を残したことが由来のようです
(実は、舞鶴がかまぼこづくりが発展した理由も
このことが一因とも言われています)
もとは、東吉原地区のみの行事でしたが、
子供の少なくなった現在では、
昔太刀振りを経験したメンバーが作る
「吉原太刀振り保存会」によって運営されています
このめったに見ることのできない
貴重な伝統行事を 吉原の民を守る神社
水無月神社まで、見に行ってきました。
(以下は2005年の記録です)
吉原にある水無月神社
漁師まちとあって、海の神を奉る神社です。
神社まで来ると、1列になって成して
「えい、やー」と太刀振りを軽く披露します
さあ、太刀振りの準備です。
夏から準備、練習を重ねてきた成果を見せるとき。
一気に緊張感が高まります。
最年少の子は、保育園児や小学校1年生くらいの子
「しっかりがんばれよ。」
親御さんも 緊張ですよね
吉原太刀振り保存会からのご挨拶で始まります。
「吉原太刀振り」の起源、歴史などについて
について話してくれます。
トップバッターは、最年少のつゆはらい。
かわいい演技かな?と思っていましたら、いえいえ
とってもキリっとした、勇ましい演技でした。
次は、最も年長者の 長なぎ刀。
空中を舞うスピードと迫力は圧倒されます。
目つきも真剣そのものです。
全演技の最中(1時間近く)、和太鼓に合わせて
笛吹きの子供たちはずっと拭き続けます。
これを1日6回ほどするのですから、大変ですよね。
少しゆっくりの刀と刀
スピード感のある刀と刀
棒と刀
ポーズも決まってます
とりは、迫力ある棒と刀
1時間の演目を終えたあと、御みこしとともに
子供たちは休む間もなく、次の会場へと練り歩きます。
昔は子供たちの親も正装(きれいな着物など)を着て
一緒に練り歩いたそうです。
太刀振りは早朝から夜まで11月2日は吉原の6箇所で、
11月3日は朝5時集合。
朝代神社から始まり、
田辺城公園など西舞鶴各所で披露します。
最終は夜の8時ごろ。
11月6日には東舞鶴「だるま祭り」まで出張。
大変そうですね。
◆吉原太刀振りの長い歴史を垣間見て・・
昭和元年の 吉原太刀振りの写真
今から 80年以上前の子供たちです。
その今と変わらぬ姿とりりしさに感動。
途中戦争で中断したことがあったそうですが
こんなにも長い間、伝統を受け継ぎ、
次世代へ続けていくためには、
どんなにか多くの方の努力がいったことでしょうか。
どんな伝統行事でも同じことですが
この歴史を守るために積み重ねてきた
人々の温かい努力に再び感動しました。
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