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オイラーの公式

2021-04-11 13:21:27 | 電験2種への遠い道のり
博士の愛した数式って映画を見たことがありますか?
短期の記憶が80分しか持たない数学博士の主人公を寺尾聰氏が名演されてましたね。
寺尾聰といえば私の中ではルビーの指輪なんですけど、ベストテンでずっと連続して1位に入ったころと言えば私はまだ小学生。修学旅行のバスの中でのカラオケと言えばみんなマイクを奪い合ってルビーの指輪を謳ってたものです。博士の愛した数式とはオイラーの公式ですね。一方で博士は阪神ファンでありながらあの阪神が所沢で西武を下して唯一日本一になったころの記憶が飛んでいます。もし記憶と忘却を選択できるなら私だったら迷わずオイラーの公式の記憶を忘却に選びます(笑)。それだけハレー彗星が地球に近づいたあの年は特別で周囲も完全にお祭り騒ぎで私にとって忘れられない思い出です。

さてさて、博士の愛した数式では位相πにおける等式を示していますが、eあるいはεであらわされる数値はネイピア数と呼ばれ自然対数の底でもあり、この数の指数関数は微分や積分定数を除いた積分を行っても関数が元のままであるという解析学上の究極の数値となっています。
y=0つまりxが何であるにもかかわらずyが一定というxの関数とは言えない形以外で微積分によって変わらない関数はほかにありません。変化と累積の傾向が元の形と同じになる唯一の関数です。電験3種では微積分の知識を求められませんが知っているなら使ったほうが楽になります。何かの変化の法則を求めることが微分で累積の法則を求めることが積分です。まぁ電験2種を取る足がかりに電験3種を取っておくってのなら今のうちに学び始めたほうがいいでしょう。そうでないなら微積分の勉強に余計な時間を割く必要はありません。ちなみに微積分を分からずに電験2種を取得するのは大変苦しくなってきます。電験2種で微積分を分からないままにしておくことは切り札を半分以上投げ捨てて鉄火場に挑むようなものです。

この指数関数で指数部分が虚数であるときに複素平面上での位相を表しています。複素平面上での極座標表示と言われるもので大きさと実軸との位相(単位はラジアン)で表現できます。これは交流回路計算では非常に重要になってきます。

複素数を計算するとき足し算・引き算は実部と虚部それぞれを単純に足し引きすればよいだけです。
掛け算は写真に示す通り。数学や電気の素養のない方でこれから電験を取ろうという方はこれを見て「ほうほうナルホド」と言ってるだけでは実力に結び付きません。必ず自分でペンを取ってその通りになることを計算したり、いくつかの複素数で試しに計算して実部と虚部を求めてみてください。割り算の場合は写真に示す方法で分母を実数にして分子の実部と虚部を求めてください。
電験は参考書をなるほどと言いながら読めば取れるような甘い資格試験ではないです。何度も言いますが今わからないことは恥ずかしい事ではありません。いつまでも分からないままにしておくことや分かっているふりをすることが恥ずかしいことです。分からないことはこれから分かればいいのです。ほとんどの人は電験を取ろうと思いついたときにわからないことがあるから試験勉強をするのです。私もそうでした。もし分かりきっていれば試験勉強に時間を費やすなんてあほらしくてやってられないでしょう。
複素数の掛け算・割り算はオイラーの公式によって大きさと位相に直せば楽に計算できます。これは電験2種を取ろうとしたときにこの使いこなしは避けることが出来ません。

複素数の虚部の符号が入れ代わったものを複素共役といいます。
複素共役は実軸に対して対称になります。

さて、次回は交流計算や機械科目で避けることが出来ない角速度・各周波数を理解するために等速円運動を述べることにしましょう。
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