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力とは?

2021-03-04 22:52:14 | 電験2種への遠い道のり
物理学というのは対象となっているものにかかっている力がどうなっているかを解明することが基本です。運動のみならず熱・電気・化学反応・原子核の変化などなど現象は力を介して起きています。

ある質量m【kg】の物体を加速度a【m/s^2】で加速させるのに必要な力をF【N】とすると、

F【N】=m【kg】a【m/s^2】

で表されます。【N】はニュートンと呼びます。由来は当然ながら万有引力を発見し力学の法則をまとめたアイザック・ニュートンです。
加速度がベクトル量ですので、力も大きさ・方向・向きを持つベクトル量です。
ある物体にかかる力は基準点をどのようにとろうが一意に決まっています。
リアルに存在する物体には常に何らかの力がいくつもかかっていて、実際に働く力はその物体に働くすべての力のベクトル和です。
力が釣り合っているというのはかかっているすべての力のベクトル和がゼロになって動き出さない状態の事です。

じゃあ、壁やデブな奴を目いっぱい力を込めて押しているのに動かないのはどーしたことよ?wって疑問が湧いてきます。
これは自分の手が壁やデブを力F【N】で押しているときは壁やデブから-F【N】の反作用と呼ばれる力で押されていて、そのつり合いよりかかる力の総和はゼロとなって動かないわけです。この反作用によって自分の身体が加速されると壁やデブにはじき返されるという現象が起きます。

では、高いところから低いところへ引き込まれる力は重力です。重力加速度はg【m/s^2】と記号であらわされます。
重力加速度は電験ではせいぜい9.8【m/s^2】ぐらいと覚えておくので充分です。厳密にはもっと小数点以下の桁が延々と続くだけではなく、場所によって変わってきます。例えば力の標準器としてニュートン分銅がありますが、東京のど真ん中で1.00000【N】の標準器を作っても、稚内や石垣島では桁数を減らさざるを得ませんし、ましてやオスロやスリジャヤワルダナプラコッテなどではさらに桁数が減ります。緯度が低く赤道に近いところでは遠心力の影響で重力加速度が小さくなりますし、自転速度の小さな高緯度地域では重力加速度は大きくなります。

質量m【kg】の物体にはmg【N】の力がかかっているわけです。

硬い地面の上に立っているときはmgの力を地面に及ぼし、地面からmgの反作用を受けるのでそのまま浮くことも沈むこともなくたっていられるのです。では清水の舞台から飛び降りるとどうなるか?反作用はほとんどかからないのでどんどん落下速度が上がって最終的には地面にたたきつけられます。一方で同じ京都でも清滝トンネルと並ぶ屈指の心霊スポット深泥池に嵌ると、池の底にmgの重力、それより少ない反作用が及び、結果として下へ沈む力が少なく働き、ずぶずぶと底なし沼に引きずり込まれるわけです。

力の性質を本当はもっと詳細に解説しつくすのが理想ですが、今回は電験に必要な程度の力の定義をまとめてみました。

次回は力と物体の運動の関係を述べてみましょう。





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