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交流回路のインピーダンス

2021-12-26 10:41:11 | 電験2種への遠い道のり
電気の計算といえば交流回路のインピーダンスを使いこなすことが出来るってことでしょう。
インピーダンスとは何かと言えば「複素数であらわされる電圧と電流の比」ということです。直流回路で習った抵抗と何が違うかといえば複素数ということです。じゃあ直流回路でコイルとコンデンサは何してるの?ってことになればコイルは素通し、コンデンサは通せんぼってことです。逆にスイッチを入れた直後はコイルは通せんぼ、コンデンサは素通しなのです。

簡単のためにRLC直列回路を考えてみましょう。
前にコイルとコンデンサのリアクタンスについて述べました。インピーダンスは抵抗とリアクタンスを足し合わせたものになります。あとは電圧、電流とインピーダンスとやらが複素数であることを踏まえる以外は直流回路と同じように直列・並列の回路計算をすればいいのです。

ここでコンデンサのリアクタンスがマイナスであることに注目するとある角周波数ωでリアクタンスがゼロになります。これを共振といいます。この時の周波数を共振周波数と言います。

複素数である電圧・電流・インピーダンスを表すときにはその記号の上に・を付けます。これをフェザー表示と言い複素平面上では大きさだけでなく方向と向きを持つので複素ベクトルと呼ばれます。回路の各箇所の電圧と電流の足し引きを複素平面上で視覚的に分かるようにしたのがベクトル図というわけです。これを見ればどうやら交流回路の計算の大半は三角形の辺の長さを求める問題とやってることが一緒だってことに気づけますか?
このことに気づけば交流回路の計算はぐっと楽になります。電験3種の計算問題の大半を1分以内に解くにはこうした省略法への気づきと電卓の使いこなしということになります。

直流回路では電圧と電流を掛け合わせたものがそのまま消費電力ということになりますが、交流回路では電圧のフェザーと電流に共役なフェザーの積が皮相電力S【V・A】と呼ばれるもので、これは当然複素数になり、

S=P+jQと表すとき実部のP【W】が有効電力、虚部のQ【Var】が遅れ無効電力と呼ばれるものです。Qがマイナスの時は進み無効電力となるわけです。

これらを踏まえて次回は過去問の演習をしてみましょう。交流計算のキーワードは「三角形の辺」と「電卓の使いこなし」です。この2つをよくよく習熟して計算問題を1分以内に解けることを目指しましょう。

同じ試験を受けるなら時間ギリギリまで悪戦苦闘するより、どうせだったらさっさと解いて合格の確信をもって鼻糞でもほじりながら途中退出の合図を待った方がいいですもんねw




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