鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

台風6号の進路は逆Z

2023-08-08 15:24:02 | おおすみの風景

今月初めに発生した台風6号は沖縄本島の南をかすめてそのまま中国大陸に進むのかと思いきや、何と先島諸島を過ぎてから急激にUターンし、今度は沖縄本島の北の海上を東に向かって進んだ。

そのまま東へ奄美大島近海を通り抜けたあと、太平洋上で北に進路を取り始めた。

これを書いている今現在、台風の中心は屋久島の南海上にまで北上し、予報では屋久島の西側をさらに北へ進み、九州南部薩摩半島の西側の東シナ海海上をやや西に進路を取りつつ北上して行くという。

気象情報による台風6号の軌跡をたどると、何と、逆Z型である。見た目であのロシアのウクライナ侵攻作戦における車両標識Zと同じとは、気色が悪い。

昼食の時点ではさほどではなかったが、1時頃になると急激に東風が強まり、それに乗った雨が横殴りに降るようになった。いよいよ暴風圏に入ったらしい。

庭の向こうの合歓の大木も、手前の吉野桜も、東からの強風で大きくしなっている。

台風の大きさは中心の気圧が970ヘクトパスカルで最大風速は35mとそう強い台風ではないが、進行速度が非常に遅く、そのため東寄りの強風によって太平洋からの暖かく湿った風が長い時間吹き付ける。

下手をするとその強風がピンポイントで同じ地域に雨をもたらす「線状降水帯」が発生しはしないかと、テレビの避難情報と同じくらいの頻度で画面の下の部分に表示されている。

今のところ線状降水帯が発生したという情報はないが、「避難指示」が出されたという自治体の数は膨れ上がっている。当地鹿屋では「高齢者避難指示」(レベル3)が出された。

お隣の宮崎県都城市では午後2時にその上のレベル4の避難指示が出されたが、大雨による雨量が明日までにさらに300から400ミリ増えるという気象情報に敏感に反応したのか、あるいはもう大淀川水系のどこかの河川が氾濫ラインを超えそうなのか定かではないが、全市避難とは驚かされる。

大隅半島では今夜から明日の未明にかけて台風の影響が最も強くなりそうだ。被害が最少であることを祈るしかない。