ロシアの民間軍事会社の創設者プリゴジンが暗殺された。
8月23日の午後、サンクトペテルブルクに向かっていたプリゴジン所有の小型ジェット機が、飛行中に爆発してキリキリ舞い状態で垂直に落ちて行く映像がとられていた。
当初、世界各国の報道では領空を守るロシア側の小型ミサイルによって撃ち落された、というような推測もあったが、あの映像を見る限り、ジェット機は空中分解せずにほぼ垂直に落ちている。
プリゴジンの所有ジェットはこの飛行の前に約1か月の整備を受けており、整備士の中にプーチンに通じた者がいてエンジンに爆薬を仕掛けたのではないかと思われる。
とすると、このジェット機事故は6月にロシアの首都モスクワにワグネルを率いて進軍したプリゴジンに対するプーチン政権側のお返し(処刑)ということになる。
色々な考え方があっていいのだが、一つの有力な説として、プリゴジンは実は墜落したジェット機には乗っておらず、ほとぼりが冷めた頃に「プリゴジンは無事だった」と鳴り物入りで世間に登場するのではないかという奇説もあった。
しかし今度という今度は、その考えはフェイクだろう。ロシア当局が伝えたところによると、墜落した現場から採取したDNA鑑定でプリゴジンのものが見つかっており、プリゴジンの死は確実だろう。
このジェット機の墜落事故では搭乗していた10人全員が死んでいるが、プリゴジンのほかにいた重要人物がウトキンという事実上のワグネルの軍事的指導者だ。
プリゴジンとウトキンの二大指導者を同時に失ったワグネルが今後どう出るかに注目が集まっている。
それは当然のことだろう。
配下の軍人たちは民間の戦士だが、彼らがこれからどのように生きて行くか、ロシアに付くのか、ロシア反体制グループに付くのか、はたまたウクライナ義勇軍に寝返るのか、それによってはロシアのウクライナ侵略の構図が大きく変わる可能性がある。
プーチンは、早速、彼らの処遇を国軍に囲いこむという「大統領令」にサインしたというが、それがどの程度効力を持つのか大いに疑問がある。
自分としてはロシアの反体制グループについてプーチン政権打倒に動いて欲しいと思っているのだが。
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