今朝は朝から上天気で、混雑しているだろうとは思いながら霧島が丘公園で開催されている「かのや農業まつり」に出かけてみた。
案の条、霧島が公園への登り道はたくさんの車でノロノロ運転だった。1キロちょっとのみちを30分以上かけてようやく山頂の駐車場に辿り着いたのは11時を回っていた。
すでにお笑い芸人の「芋洗い坂係長」の出番が始まっており、踊りを交えた軽妙なライブはパワフルだった。
30分後に始まったのが、鹿屋出身の物まね歌手「英明」の舞台だ。
英明の持ち歌は本物の歌手徳永英明の歌で、特に徳永の最初期の「壊れかけのラヂオ」が十八番で、10年ほど前の日テレの物まね大賞をもらっている。
最初に唄って聞かせたが、なるほど当の徳永英明本人が認めただけあって堂に入っている。
この10年余りの道のりは平坦ではなかったようで、いきなり大賞を獲得したことで芸能界ではむしろ干されそうにもなったらしい。
あのコロッケに「徳永英明だけではない物まねを身につけないと全国では受け入れられない」とアドバイスをもらい、改めてボイストレーニングを始め、いろいろな歌手の歌マネに挑戦し始めたそうだ。
高音部では米良美一の「もののけ姫」の主題歌を唄ったが、観衆は驚きの声を挙げていた。また低音部では秋川雅史の「千の風になって」だったが、似ているとまではいかないが、それなりの声量感は大したものだった。
さだまさしの物まねも良かった。さだの物まねをする人物はほぼいないから磨きを掛けたらいいと思う。
歌と歌の間の繋ぎのトークも、4、5年前にかのやばら園の春祭りに登場した時に比べれば格段に進化していた。
最後に「実は」と前置きして「物まねではないオリジナル曲を作ったのですよ」と唄ったのが、『時計裏のメッセージ』という曲だった。
英明の父親はデビュー後、数年のちに亡くなったというのだが、彼が実家に帰ったら、母から工場の掛け時計の電池を入れ替えて欲しいと言われ、ハシゴに乗って時計を外したら、裏側に父の字で「ヨッチン キバレヨ」とマジックで書いてあったのだそうだ。
これを忘れずに心の中に暖めておいたのを、今年になって詞と曲を作り上げたのが『時計裏のメッセージ』である。
『時計裏のメッセージ』CDのジャケット。父が書いた字とその掛け時計が印刷されている。
ライブ後に英明自ら販売していたのを購入した。価格は1000円。製作所は「EM RADIO」。
一番下の極小の注意書きが笑わせてくれる。
①このCDを何度も聴きかつ徹底的に脳裏に記憶する事。
②個人的な範囲を超える使用目的で複製することを許可する。
③ネットワーク等を通じてこのCDに収録された音をどんどん送信して世の中に広める事。
何とも人を喰っている。
お父さんも天国で笑っているだろう。「キバレ(頑張れ)ヨッチン(本名が市来良史)」と。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます