『 黄金色の風景の中で 』
初めて訪れた町で、僕は道に迷っていた。
来た道を戻ることもできず闇雲に歩き続け、いつしか川沿いの砂利道で、ふと我に返り立ち止まった。
夕日を反射して黄金色に輝く川面に、僕は暫く目を奪われていた。
人の気配を感じ、砂利道に視線を戻した。
緑色の野球帽を被った少年が、僕を見つめて立っていた。
『迷ったのは道じゃないだろ』
──え……?
その声、その顔、その野球帽──。
あれは、僕だ。
そう、僕は今日、仕事をさぼってこの町に来た。誰も僕を知らない場所へ逃げてきたのだ。
どうしたいかなんて、とっくに分かっていたのに。
「もう、自分に嘘はつかないよ」
僕が僕にする約束。
少年の僕はにっこりと微笑み、黄金色の光の中に消えていった。
了
*********************************
今回は番外編の小説です。
以前、某所に投稿してボツになったのを、大幅に手直ししたものです。(ボツばっかりだわ;_;)
今読み直してみると、なんとありふれた内容かとボツになったのも納得ですが、
個人的には結構気に入っている作品なので、ここに載せることにしました。
この「黄金色に輝く川面」は、実際に初めて歩いた場所で目にして感動した光景です。
NETに小説を上げるのは初めてなので、行間の取り方がちょっと自信ないですが。
今までに書いた小説は、長編1編と300字小説が数編。
小説は本当に難しい。いくら推敲しても、納得することがない。
小説家を夢見た時期もあれど、自分にはゼロからすべてを創作する小説は荷が重いようで、
それよりは自分の心をそのまま表現する詩のほうが、肌に合っているのかなと。
この「詩詠~うたうたい」カテゴリには、創作もの的な詩も書いていますが。
まあ早い話が、今は自分のことで精一杯なのかと……。(早く鬱治せと……)
初めて訪れた町で、僕は道に迷っていた。
来た道を戻ることもできず闇雲に歩き続け、いつしか川沿いの砂利道で、ふと我に返り立ち止まった。
夕日を反射して黄金色に輝く川面に、僕は暫く目を奪われていた。
人の気配を感じ、砂利道に視線を戻した。
緑色の野球帽を被った少年が、僕を見つめて立っていた。
『迷ったのは道じゃないだろ』
──え……?
その声、その顔、その野球帽──。
あれは、僕だ。
そう、僕は今日、仕事をさぼってこの町に来た。誰も僕を知らない場所へ逃げてきたのだ。
どうしたいかなんて、とっくに分かっていたのに。
「もう、自分に嘘はつかないよ」
僕が僕にする約束。
少年の僕はにっこりと微笑み、黄金色の光の中に消えていった。
了
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今回は番外編の小説です。
以前、某所に投稿してボツになったのを、大幅に手直ししたものです。(ボツばっかりだわ;_;)
今読み直してみると、なんとありふれた内容かとボツになったのも納得ですが、
個人的には結構気に入っている作品なので、ここに載せることにしました。
この「黄金色に輝く川面」は、実際に初めて歩いた場所で目にして感動した光景です。
NETに小説を上げるのは初めてなので、行間の取り方がちょっと自信ないですが。
今までに書いた小説は、長編1編と300字小説が数編。
小説は本当に難しい。いくら推敲しても、納得することがない。
小説家を夢見た時期もあれど、自分にはゼロからすべてを創作する小説は荷が重いようで、
それよりは自分の心をそのまま表現する詩のほうが、肌に合っているのかなと。
この「詩詠~うたうたい」カテゴリには、創作もの的な詩も書いていますが。
まあ早い話が、今は自分のことで精一杯なのかと……。(早く鬱治せと……)