ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

ああ、ついに〝1月往ぬる〟でよ!

2021年01月31日 | 俳句

 今日ではや1月が〝往(い)にます〟ね!この「往ぬ」という動詞、私のPCでは一発で出ません。皆さんのはどうですか?「往来」とかを出して作りますが、なぜ出ないんでしょうか。

 私が高校で古典を教えていたとき、変格活用はその動詞を覚えるのが一番だというので、生徒に全部覚えさせていました。カ変は「来(く)」、サ変は「す」、ラ変は「あり・をり・はべり・います(そ)がり」で、ナ変は「去(往・い)ぬ・死ぬ」の2語だけだからと…。思い出されましたか?懐かしいでしょう!

 なのになぜPCでは出ないの?『広辞苑』にはあります。現代でも〝過ぎ去る〟とか〝帰る〟などの意味に使われるのですが、もともとは古語で、〝①行ってしまう。去る。いなくなる。②時が過ぎ去る。経過する。③世を去る。死ぬ。〟という意味でしたので、現代の用い方と大差ないです。

 ところが、私が学校以外でこの言葉をどこで聞いたのかというと、どうも広島でのようなんです。主人に聞いてみたら、使っていたと。〝はよ、いね!〟というように、ジャマな相手や嫌いな奴だったりすると、それを追い払うように命令口調で言っていたんですって。〝早くどこかへ消え去れ〟というような意味で。

 では、宇部ではどうかしらと、宇部弁の会の本を調べてみました。すると、〝へなら、そろそろいぬるでよ〟という使用例が書いてありました。そういえば年配の先生が仰っていたのを確かに覚えています。これは〝それなら、そろそろ帰ろうかね〟という意味なんです。

 ついでに『新明解国語辞典』を見てみますと、〝往ぬ〟は「関西方言」として①帰る②行くですって。関西の方いかがですか?

 とにかくPCでは変換しないというのが気にくわないです!だって純正の日本語なのに…

 ちょっと話が逸れましたね。この頃俳句の話がおろそかになってしまって、ゴメンナサイ!

 俳句の話はいつでも書けますが、ふと思いついたことはその場で書かないとすぐに忘れてしまいそうなんです。まあ、どうでもいい話なんですけどね…でも、読んでほしくって…

 次は昨日のことです。先日の小野田市須恵公民館での「古典講座~万葉集とちょこっと源氏物語~」を申し込んでいましたので、午後から出かけました。それで、午前中がまあまあの天気でしたので、2,3日溜まっていた物を洗濯しました。さて、脱水が済んで干そうとすると…あれ~これは、大変!とんでもないことになっていたんです。以前は時々あったんですが、最近は余りなくて、つい油断していました。何事かって?…洗濯物に白い紙くずがあちらこちらに…。もうお分かりでしょう。

 ティッシュペーパーが洗濯物に紛れていて、それをしっかりと攪拌して脱水したんですから…イヤになりますよ。今までは主人のズボンに入っていたりしましたが、今回はズボンは洗っていませんから。また、ティッシュペーパーがビニール袋に入ったままだと飛び散るのも少ないので大事にはならないのですが、袋がなくて、今回は紙がちりぢりになっていたんですね。

 特に冬物は起毛のものや黒色のものが多いとくれば、もうお分かりでしょう。本当に泣きそう!それで助っ人に主人を呼びましたよ。すると、〝乾いてからパンパンと振って叩いたら取れるじゃろ〟と、簡単にいいます。〝じゃあ、取り入れるときにやってくれるの?〟と言うと、黙って…手伝ってくれたのですが、何とも風が冷たくて、だんだん手も悴んできましたので、目立つものだけを取って干しました。でも、見ると物干し場が紙吹雪を撒いたように白くなって… アッ、写真撮り忘れました。残念!

 その時思ったことなんです。〝これ、まるでガン細胞が全身に飛び散ってるようだなあ〟と…。この白い点々としたものがガン細胞だとすれば、振り払ったぐらいでは取れませんよね。最初の紙だったらそれだけを取り除けば、すぐにキレイになって汚れずにすみます。しかし、気がつかずにこうも散らばってしまってはお手上げ!更に生地によっては紙の付き方が違います。殆ど付かないツルツルの生地もあれば、全部にまびりつくフワフワの生地も…。人だって同じかも。だからガン細胞に好かれる人は取っても取っても着いてくるんでしょうか。

 そんなことを考えていましたら、次のような句に出会いました。

  みこまれて癌と暮しぬ草萌ゆる         石川桂郎

 やっぱり癌がこの人と見込むんですね。もし見込まれたらもう最後…絶対逃れられません。だったら洗う前によく見て取り除けばいいんですが。気がつかないばっかりにこんなことになって…。これが手遅れということなんでしょう。ならば皆さん、必ず検診を受けて、自分の体は手遅れになる前に善処しましょう。私も…

 さて、講座が終わって帰る頃には天気が悪くなり、おまけに携帯がおかしくなっていましたので、docomoショップにも寄り遅くなって帰ると洗濯物はそのまま。ウ~ン、クヤシイ!次の日、即ち今日は一日中快晴という予報でしたので、私もそのままにしておきましたよ。

 それで今日の昼洗濯物を取り込みましたが…やっぱり振るっただけでは取れていませんでした。靴下は裏を返すと残っていたり、下着も縫い目の所に隠れていたり…と。これが昨日のように寒かったら気分も悪かったでしょうが、今日は朝からポカポカ陽気で…どうにか無事に済みましたのでホッと…

 ガンでも手術で取ったからもう大丈夫と安心しないで!何か体に変調が出てからでは手遅れになるかも…といつも気をつけましょう。兄は9年間もガンと闘いましたが、まるで〝モグラ叩き〟でした。モグラが頭を出すか出さないかの瞬間に叩きつぶさないと…ね。でも…力尽きて…

 またまた、変な話になりました。ゴメンナサイ!今度は絶対真面目に俳句の話をしますから…。

 写真は、先日の〝小野田へ初吟行〟での、「徳利窯」の写真です。実は私のスマホが充電切れで2枚しか撮っていませんでしたので、主人の写真を貰いました。小野田市の徳利窯のマンホールとかつての徳利窯の写真はお借りしました。スミマセン!

山口県小野田市のデザインマンホール徳利窯をモチーフ

小野田セメント徳利窯

 


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10 コメント

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こんにちは (ミルク)
2021-02-01 15:30:16
国語は、好きでしたが、古典は苦手でした^^;
俳句は、古語?文語?なので、余計難しいと感じます。

徳利窯の画像ですが、すごくインパクトありますね。

1月のほぼ半分を、帯状疱疹で過ごしてしまい、あ~あです。
本を読もうと思っても、頭がいたくなったり、目がおかしくなって、
無駄に過ごしてしまったような気がして・・・

もう、すっかりいいですが、水曜日受診です。これで終わりかな♪ 
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Unknown (ちわき)
2021-02-01 18:33:23
ミルクさん、大分以前のパワーが戻ってきたのかしら?よかった!
慣れてくると文語(古語)のリズムがたまりません。口語(現代語)もまどろこさが鼻に付いてくるんですよ。
簡潔で端的に言えるものを何でこんなにくどくどと…そう思うようになります。その切り取り方と省略の妙が分かるようになるとやみつきになります。
〝食わず嫌い〟の方が多いですね。
気にせず嵌まってみて下さい!
やっぱり画像というのは説得力がありますよね。その画像無しではこの徳利窯を詠んでも理解して貰えない…というところに俳句の…いや言葉の限界があるのかも。
それをくどくどと説明して分からせようとするのが文とか詩とかでしょうか。
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方言? (mio)
2021-02-01 18:41:02
「いぬる」が「帰る」の意味でしたね。

20歳迄山口に居て、もう半世紀も大阪にいますけど、こちらでは「いぬる」って言わないです。方言じゃないでしょうか。

私は今でも山口弁が抜けません。

先日も、「ああ、スピーカーが『しろしいね』」と言ったら「え?お母さん『白しい』って、どんな意味?」と尋ねられ、ハッとしました(笑
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Unknown (ちわき)
2021-02-01 18:58:59
mioさん、こんばんは!
お久しぶりですね。
山口へはもう何年来られたことがないですか?いや、何十年かしら?
でも、山口弁が抜けないんですよね。
私は宇部に来て50年ですが…変な日本語になっています。宇部弁有り、広島弁有り、大分弁有りですもの。
〝しろしい〟…ああ、〝忙しい〟という意味ですよね。宇部でも使います。でも大阪では通じないんですか。子どもさんは大阪で生まれたんでしょうから、当然でしょうが…。でも方言には土地の温もりが残っていますから、是非子どもさんにも教えてあげて下さいね。
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いね!の思い出 (KUMI)
2021-02-02 19:31:52
いつも吟行のお話、羨ましく楽しみにしています。
ちょっと遅くなりましたが・・いぬ、のことです。
もう、半世紀以上前ですが、中学3年のとき父の転勤で高松へ転校しました。関東人にとって、当時の讃岐弁は外国語でしたが・・
転校してすぐの放課後、教室でお喋りしていたら担任に「はよいね!」と怒られました。意味が解らずキョトンとしていましたが、友人たちが帰ったので「帰れ」という意味だろうと。
今は知りませんが、よく「学校からいんだら手伝えよ」とか「もういぬん?」というように使っていましたね。ただの方言と思っていて、古語と知ったのは高校生になってからの古文の授業でした。広島では使っているのですね。
ふと、懐かしくなって。

そうそう、洗濯したティッシュ、最後はもう、ガムテープでぺたぺた取るしかないでしょう。お疲れ様でした。
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Unknown (ちわき)
2021-02-02 21:05:14
KUMIさん、こんばんは!
コメントありがとうございます。
転居されて今の生活の良いところと悪いところ…また、東京のコロナ禍の影響など、いつも大変だなあと思いながら拝見していますよ。
同じような境遇の人たちの共同生活ならまた違うのでしょうが、認知症の進んだ方などが混じった共同生活になると…私には?ちょっと想像がつきません。
しかし、こういう施設のクラスターが多いのでみな神経がピリピリしているのでしょう。でも健全な人からすると、この外出規制での閉塞感は堪らないでしょうね。
KUMIさんには俳句があるから…大丈夫とは思いますが…頑張って下さいね。
〝いぬ〟という言葉はやっぱり四国や中国地方で使われているようですね。古語がこういう形で残っているなんて…
以前書きましたが、大分の方言の〝よだきい〟という語も、古語の〝よだけし〟からだと知ったときはビックリしましたものね。知らずにヘンな汚い言葉だとか思ってしまって…いろいろ知ると面白いです。
ああ、洗濯のティッシュはガムテープで取る方法がありましたね。そういえば猫の毛はクルクルのガムテープで取っていました。早く気がつけば良かった!
いろいろありがとうございます。
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一月往(い) ぬる (縄文人)
2021-02-04 07:48:48


≫≫「往ぬ」という動詞、私のPCでは一発で出ません。

ハイ~我がPCも一発でました、
  ◎良き言葉を教えて貰いました。
「1月往ぬる ・ 2月は逃げる ・3月は去る」を併せて再確認しました。
・・・して、その先調べましたら、季語ではないようですと・・・・・。
今日は早々と春一番の天気予報…。

  ・早々と一月往 ぬる『春一番』

こんな句を詠んでみましたが添削お願いします。
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Unknown (ちわき)
2021-02-04 12:43:51
縄文人さん、コメントありがとうございます。
お久しぶりですね。
縄文人さんのパソコンではすぐに出るんですか?
私のはATOKでもIMEでもどちらもダメですが…
さて、次の句の添削をとのこと…
 早々と一月往 ぬる『春一番』
この『春一番』は?
『』を付けられると本の題かと思いますし、「」だと歌の題かとも…
そういう意味なら季語にはなりません。だとすればこの句の季語は「一月」になり、晩冬の句ということに。
キャンディーズの歌の題名と考えて、添削すれば…

 一月も往ぬや「春一番」聞こえ

とすれば、〝一月が去ろうとすると早々と、あの「春一番」の歌がどこからか聞こえてきた。ああ、春はもうすぐそこに来ているんだなあ〟という意味になりますね。
これでいかがですか?
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キューポラ 枕 (風の盆)
2021-02-11 10:29:32
小三治だったか
枕が長くて「まくら」を記したとか

「往ぬ」が本題だろうが、枕のようにも見える
小生には、蒸気機関製樽機の方が本題に感じてしまう

キューポラを思い出す。構造は違うだろうが突起物では同じだな。しかも現在も残っている
現在では機能していないようであるが、教育委員会の立て札が立っているのは昔の産物であろうな
現在も保存していると

藤原新也がいる
福岡の旅館の息子だが、学校を出てインドへ行った
写真とは一瞬であるため、そのさまを表す
小野田セメント、宇部興産、瀬戸内は明治期のこの国の重工業の要であった
保存を続けて欲しいな

キューポラのある街は、相生湾は女性の子宮のようであると話した、寡作な、今村昌平の浦山桐郎の出世作だった。吉永小百合も世に出した
川口市の鋳物工場を描いた作品だった
川口では鋳物が盛んでキューポラが方々にあったとか
今は無いんじゃないかな

パソコンとは毛唐が作ったもの
作家などは自分用の漢字を入れたソフトを使っているとか聞いたが、イヌと打っても出てこないな

ソフトとは他者が作ったものだから
自分用に語彙登録するんだな
返信する
Unknown (ちわき)
2021-02-12 02:41:58
風の盆さん。コメントありがとうございます。
ここの本題はやっぱり〝往ぬ〟という言葉なんですが、…枕のようですか?
前回の小野田吟行の時に、最後の写真が私にはなくて、後から写真を送って貰いましたので、今回に載せたんですよ。
この写真を…特に徳利窯のことを皆さんに知ってほしくって。
「キューポラのある町」…懐かしいですね。吉永小百合と浜田光夫のコンビ、昔あこがれました。
詳しくは覚えていないのですが、キューポラという言葉が珍しくって…
あれは鋳物工場がたくさんある川口市のキューポラなんですね。私は実物を見たことはありませんが。
小野田セメントも名前を知っているだけで、昔の工場など全く知りませんでした。私がこちらに来たときにはもう新しく変わっていましたから。
ただこの徳利窯のことは見に来たことがありますもで昔の姿をよく覚えています。
萩にも反射炉というのがあって昔見に行ったんですが、あの頃は手入れされずに荒れていました。
ところが何年か前に世界遺産になって、久し振りに行きましたらもうしっかりあちらこちらが補強されていて…ううん、なんか違うよね~と、主人と眺めたんですよ。
古いものを保存するというのは難しいものです。どんどん朽ち果てていくんですもの。
お城でもいくら昔通りにといってもコンクリートでは風情もなにもありません。
そういう意味では姫路城には感動しました。保存工事の始まる前に行きましたから、よかった!
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