渡邊武著 わかりやすい漢方薬 第1章漢方薬はなぜ効くか
3,身体のバランスを考える
身体の上中下・内外とは 人間を一つの個体、小宇宙として考えることは、身体の部分は互いに結ばれていながら違いがあるということです。
だからいろいろ疾患が起こっても、漢方の薬は身体の部分によって違ってくるわけです。
痛みといっても、頭が痛むのと足が痛むのは違いますし、左が痛いか右が痛いかでも違ってきます。
また、身体の上(首)・中(胴)・下(足)・内と外では、違うわけです。
前に「経絡」
p26 渡辺武著『わかりやすい漢方薬』第一章 漢方薬はなぜ効くか 2 現代医学の盲点を救う 漢方という医療の原点
というパターンを述べましたが、人間の血液循環というのは心臓で左右交叉して左上半身から右下半身に流れています。
身体の左上半身と右下半身とに異変が起こったときと右上半身と左下半身に起こった場合、左肩がこるのと右肩がこる場合では病の原因と飲む薬も違ってきます。
それは、人間はなぜ普通は右利きなのか、ということに関係があります。
左利きが少ないのは左に心臓が位置して、ショックが直接に心臓に当たるからです。
右手でやればワンクッションおいてショックが伝わるのです。
坐ったり立ったりすると、どちらの足から疲れてくるかというと、左足からしびれてくるはずです。
右手を使うから左下半身が先に疲れてくるのです。
面白い話があります。
肩がこった時ペタペタとはる貼り薬がありますが、ある団地を控えた有名薬局が、突然その貼り薬の販売をやめたのです。
メーカーがあわてて調べてみると、店主が言うには「うちは効かない薬は売らぬ」の一点張りで、メーカーも退散せざるを得なかったのです。
しかし、右肩がこる左肩がこるといって、そこに貼り薬を貼っても、一時的で根本的に効くわけはないのです。
左肩がこる原因は心臓循環に異状があることであり、右肩がこるのは胃や腸の水分代謝に障害があることが原因なのです。
これは眼がかすむからといって目薬をさすのと同じことで、臭いものにはフタ式の素人療法なのです。
もし湿布のつもりなら腰に貼る方がまだ得策です。
もっと有効に貼るには、左肩がこれば右の腰、右肩がこれば左の腰に貼ると早く治ります。
この薬局主はその根本療法の漢方薬でこりを解消したのです。
外側と内側ということは、人間の皮膚と粘膜のことです。
夏は気温が上がり、ものが腐りやすくなります。
が、人間の体温は、夏でも冬でも三十六~七度です。
天高く馬肥ゆる秋といって、秋になるとどんどん食べても、食べ過ぎで胃はこわしたりしません。
これは人間の身体は外の気候に応じて、血液の循環が違うということなのです。
夏は暑いので体温を冷やさなければならず、皮膚の表面に血液が循環して汗を出します。
すると内臓の方は血液がマイナスになります。
夏に食欲不振というのは、胃や内臓に血液が行かないからで、暴飲暴食すれば消化不良を起すわけです。
ところが、秋になって皮膚表面に血液が流れると、気化熱で体温が奪われるので、寒くて仕方ありません。
そこで汗腺を閉じ、血液は内臓に回ってくるのです。
だからどんどん食べても消化できるようになるのです。
人間の身体は血液の循環によって、外界の自然の状況に応じて、セントラルヒーティングをしているわけです。
漢方薬はその上・中・下によって、故障の原因も、薬剤も違ってくるというきめ細かい方法をとっているのです。
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