胸脇苦満とは
胸脇苦満=きょうきょうくまん。
証名。
胸脇部が悶満してすっきりしない状態をさす。
胸脇支満(<霊枢経脈>)、胸脇満(<素問刺熱論>)は胸脇苦満と同義。
胸から悸肋下にかけて充満した状態があって、この部を按圧すると、抵抗と圧痛を訴える状態をいい、柴胡剤を用いる大切な目標である。
これは肝胆経の気が失調し、胆火が胸膈に鬱結しておこる。
<傷寒論太陽病>「傷寒五六日、中風、往来寒熱、胸脇苦満、黙黙として飲食を欲せず・・・小柴胡湯之を主る。」漢方用語大辞典
傷寒論(しょうかんろん) 方術説話(ほうじゅつせつわ)より
辨太陽病(べんたいようびょう)脈證(みゃくしょう)并治中第六
第六十九條 66 九六
傷寒五六日中風、往來寒熱、胸脇苦滿、默默不欲飮食、心煩喜嘔、或胸中煩而不嘔、或渇、或腹中痛、或脇下痞鞕、或心下悸、小便不利、或不渇、身有微熱、或欬者、與小柴胡湯主之。
解 傷寒(しょうかん)、五六日、中風(ちゅうふう)、往來寒熱(おうらいかんねつ)、胸脇苦滿(きょうきょうくまん)、默默(もくもく)飮食を欲せず、心煩喜嘔(しんはんきおう)し、或ひは、胸中煩(はん)して嘔せず、或ひは渇し、或ひは腹中痛み、或ひは脇下痞鞕(きょうかひこう)し、或ひは心下悸(しんかき)小便不利、或ひは渇せず身に微熱あり、或ひは欬(がい)する者は、小柴胡湯を、與へて之れを主どる
傷寒=外感発熱病の総称、または太陽病(外感病の初期の段階)、寒邪にやぶられること
中風=脳血管障害のことで卒中ともいう、または急性熱病の軽いもの
往来寒熱=発熱と悪寒が交互に現れる症状で、寒熱往来ともいう
黙黙=もくもく。気分が重くだまりこくっている状態。
心煩=胸中が煩悶して胸苦しさを自覚すること
喜嘔=しばしば嘔吐する
脇下=きょうか。脇肋下をいい、脇腹(わきばら)のこと。
脇下痞硬=きょうかひこう。脇下部が悶満して、硬い症候をさす。
心下悸=腹証の1つで、腹部動悸の1つ、心下で腹部大動脈の拍動が亢進しているもの
新東洋医学辞書・漢方用語大辞典
大塚敬節著傷寒論解説
太陽病中篇
第五十四章
傷寒五六日、往來寒熱、胸脇苦滿、默默不欲飮食、心煩喜嘔、或胸中煩而不嘔、或渇、或腹中痛、或脇下痞鞕、或心下悸、小便不利、或不渇、身有微熱、或欬者、小柴胡湯主之。
宋本、成本ともに「五六日」の下に「中風」の二字がある。
さて、傷寒にかかって、五六日たつと、今までの悪寒発熱が往來寒熱に変じ、胸脇の部がつまったように苦しく、物うくて飲食を欲せず、胸苦しくなって、たびたび吐くようになる。これは小柴胡湯の主治である。ところが時としては、胸中が苦しくても吐かないことがあり、また口渇のあることがあり、また腹が痛むことがあり、また脇下が痞(つか)えて堅くなり、また心下部で動悸がして、小便の出が少ないことがあり、また口渇がなくて、熱がうちにこもっていることもあり、また咳の出ることもある。このような場合も、小柴胡湯の主治である。「咳」の字以下は、あることもあり、ないこともある症状である。
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