海の精クラブより
季節を楽しむ
七十二候通信
「七十二候」は「二十四節気」の各節季を約5日ごと3つの候(初候、次候、末候)に分けたものです。
ともに中国から伝わったものですが、中国の表現をそのままの「二十四節気」と違い、「七十二候」は日本の気候や動植物にあわせて修正されてきました。
より身近な季節の移ろいを知ることができます。
七十二候
次候10/13~ 菊花開 きくのはなひらく (菊の花が開き始めるころ)
菊は秋の花の象徴ですが、今は電照栽培などで通年見られます。本来は「短日性植物」で秋に咲きます。薬用、観賞用として中国から伝来しました。このころの晴れた日のことを「菊晴れ」と言います。
菊の花の入った当店にある漢方薬
飲む目薬
p309
菊花(きくか)
出典は「神農本草経」。別名は滁菊、抗菊、甘菊。キク科植物キクChrysanthemum morifolium Ramat.の頭状花序である。安徽・浙江・河南に主産する。性味は甘・苦、涼。肺・肝経に入る。効能は疏風、清熱、平肝、明目、解毒。臨床応用は外感風熱、頭痛、眩暈、目赤、高血圧症、疔瘡、腫毒を治す。6~9gを煎服する。本品は精油を含有し、その主成分はボルネオルであり、またショウノウchrysanthenone などを含む。その外、菊の配糖体、cosmosiin,luterolin-7-glucoside,acaciin,コリン、stachydrine などをも含む。菊花製剤はウサギの摘出心蔵に対し、冠状動脈の流量を増加し、心筋の血液循環を改善し得るので、狭心症患者に対して一定の治療効果がある。エキス剤はマウスの毛細血管の抵抗性を強める。尚菊花は中枢神経を鎮静する作用と解熱作用が認められる。煎剤または浸剤は体外において黄色ブドウ球菌、B形溶血性レンサ球菌、赤痢菌、変形菌、チフス菌及び大腸菌などに対して抑制作用がある。人民衛生出版社 雄渾社 漢方医学大辞典 薬物篇
七十二候通信 七十二候 次候10/13~ 菊花開 きくのはなひらく 菊花 出典は「神農本草経」。別名は滁菊、抗菊、甘菊。性味は甘・苦、涼。肺・肝経に入る。 効能は疏風、清熱、平肝、明目、解毒。
効能
体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、尿量減少又は多尿で、ときに手足のほてりや口渇があるものの次の諸症:
かすみ目、つかれ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ、視力低下