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「自立生活」こそ最高の健康法 672 夫のひげ根むしり 曽野綾子の透明な歳月の光 腎主技巧

2015-12-09 11:38:14 | 日記

昌栄薬品です

腎主技巧・じんはぎこうをつかさどる

平成27年(2015年)12月9日 産経新聞 オピニオンの記事です

曽野綾子の透明な歳月の光

672 夫のひげ根むしり

「自立生活」こそ最高の健康法

 私は毎朝、食事が終わると、昼と夜のおかずを決める。

冷凍の食材をとかす必要がある場合が多いからなのだが、昼にはわが家では小型の「従業員食堂」みたいに秘書もいっしょに食事をするし、夜は夫と2人の少人数で、あまり手をかけたくないからである。

 しかし私は昔から、どうしても家で作ったご飯を食べなければおいしくない、という先入観を持っていた。

たまにコンビニの食べ物の便利さに感動もしているが、やはり基本はわが家で作ったおかずである。

ぶり大根など煮ると、たまたま仕事で来られた方にも、お菓子代わりに出している。

ほんとうは、お菓子などを買いに行くのが面倒になってきたからである。

 最近私はご飯の後で、すぐに野菜の始末をすることにした。

お昼にもやしと豚肉の炒めものを作ろうと決めたら、朝飯の後でもやしのひげ根を夫にも手伝わせて取るのである。

 夫は90歳近くなるまで、もやしのひげ根など取ったことはなかったろう。

ひげ根については、友人たちの間でも賛否両論があり、私は面倒くさいからそのまま炒める、という口だったが、週末だけわが家に手伝いに来てくれる92歳の婦人は、ひげ根を取るのと取らないのでは、味に雲泥の差がつくという。(注・私宮原の家内はモヤシのひげ根を取るなど聞いたこともなかったらしく、そんなことをする人はいないといっていた

 夫を巻き込んだのは、私の悪巧みである。

私は常々、「人は体の動く限り、毎日、お爺(じい)さんは山へ柴刈りに、お婆(ばあ)さんは川に洗濯に行かねばなりません」と脅していた。

運動能力を維持するためと、前歴が何であろうと-大学教授であろうと、社長であろうと、大臣であろうと-生きるための仕事は一人の人としてする、という慎ましさを失うと、魅力的な人間性まで喪失する、と思っているからだ。

 それと世間には、最近、認知症になりたくなければ、指先を動かせ、字を書け、というようなことが信じられ始めてきたからでもある。

料理もその点、総合的判断と重層的配慮が必要な作業だという点で、最高の認知症予防法だということになってきた。

 もやしのひげ根でも、インゲンまめの筋でも、2人で取るとなぜか半分以下の時間でできる。

3人で取れば、4分の1くらいの時間で作業は終わってしまう。

家族で同じ作業をほんの数分間する、その間にくだらない会話をする、ということの効果は実に大きい。

老人からは孤立感を取り除き、自分も生活に一人前に参加しているという自足感を与える。

そして自称「手抜き料理の名人」である私にしてみると、野菜の始末さえできていれば、料理そのものはほんとうに簡単なものである。

 昔、引退したらゆっくり遊んで暮らすのがいい、と言われた時代があったけれど、私の実感ではとんでもない話だ。

「お客さま扱い」が基本の老人ホームの生活、病院の入院、すべて高齢者を急速に認知症にさせる要素だと私は思っている。

要は自分で自立した生活をできるだけ続けることが、人間の暮らしの基本であり、健康法なのだ。

※ ※ ※ ※ ※

黄帝内経素問(こうていだいけいそもん) 霊蘭秘典論(れいらんひてんろん)第八 第一節 に

腎主伎巧=じんはぎこうをつかさどる・という句があります。

新・東洋医学辞書13では

腎が精巧・霊敏な精神活動・身体活動を行なわせることをいう。

漢方用語大辞典では

腎主技巧=じんはぎこうをつかさどる。

<素問霊蘭秘典論>に「腎は、作強(さきょうのかん=漢方用語大辞典。さくきょう=新・東洋医学辞書13)の官、技巧出づ」とある。

作強の作とは、動作あるいは工作、強とは作に応じることができるということである。

作強とは重労働に耐え、動作が軽く力があることを意味している。

技巧とは精巧で俊敏であることをいっている。

腎のこのような作用は、腎の精を蔵する・骨を主る・髄を生じる作用と大いに関係する。

腎気が旺盛で、精が満ち髄が充足しているものは、精神健全で、精巧俊敏であるばかりでなく、筋骨も強健で動作に力がある。

これに反して腎が虧損し精が虚して髄が少ないものは、腰痠(ようさん・腰部にけだるいような痛いような不快な感じがある症状・新・東洋医学辞書13)し骨が弱く、神経は疲れ易く、頭昏、物忘れし易く、動作に力がなく緩慢である。

 

腎臓のはたらきがしっかりしていれば、指先を動かし字を書くこともうまくできるということです。

腎は作強の官、技巧出ず 

腎について

霊蘭秘典論篇 第八 第一節 腎は作強の官 三焦は決とくの官 膀胱は州都の官 訳

 

<素問調経論(そもん・ちょうけいろん)>に

腎蔵志(じんはしをぞうす)

腎蔵志=じんはしをぞうす。

志は古くは、誌に通じ、記憶力をさす。

脳と髄は共に腎精が変化したものであるので腎虚の患者は健忘症が多い。

一説に志は専心して移らないの意味がある。漢方用語大辞典

とあります。

 

腎に働く代表的な処方が『東洋薬行八味地黄丸』です

本来八味地黄丸は丸薬でなければなりません・丸薬である

東洋薬行の八味地黄丸の価格変更のお知らせ

酒服するのです。

 

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