拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

子供達から教わること

2013-11-10 | その他


今日はコーチをしているU8チームのフットサル大会があり、久しぶりに2ゲームほど主審もやらせて頂きました。


子供は正直な分だけ、人間の本質的な部分が前面に出ており、よく子供達と一緒にいると、はっと気付かされる事が多いのですが、今日もそんな場面がありました。


お世話になっているクラブは、地元ではある程度歴史のあるチーム(トップチームの20代後半のコーチが一期生だったりします)ということもあり、時々大会で優勝したりするのですが、この秋は決勝まで進むものの、今日も含めて、ここ3大会連続で準優勝と、いまひとつ勝ちきれない状態が続いています。

自分達のペースでゲームができる時は良いのですが、最近強いチームとあたると途端にバタつく場面が増え、いつもとは別人のようなミスを連発したりします。


U8世代なので戦術という程ではありませんが、チームの中では一定の約束事があり、そういった事ができていないと、こちらもつい熱くなってしまいます。

ただ今日の決勝戦では特に、場面場面で判断の遅さが目につきました。


こちらが普段声をかけすぎることが、子供達の「考える力」や「判断力」が育つ機会を奪ってしまってはいないか?という自問自答があり、「育てることの難しさ」を実感しています。


もちろん答えは1つではないと思います。

例えば圧倒的な技術力があれば、「個の力」で相手をねじ伏せることもできるでしょう。
しかしそんなに突然、天才的なプレイができる訳ではありません。


別の方法としては、もっと約束事を増やして、よりチームとして成熟させ、「チーム力」で対抗することもできると思います。

ただ本来育成が主目的であるはずのU8世代のチームが、そのような勝利至上主義で良いのかという思いもあります。(勝利と育成の両立は少年サッカーの永遠のテーマだと常々思いますが)


環境が人を作るという言葉の通り、高いレベルの中で切磋琢磨することで、成長のスピードをあげるという方法もあります。

強豪チームとの合同合宿などがひとつの手法ですが、こちらも相手のある話なので、今日明日にどうこうできる話でもなかったりもします。



迷ったときは原点に立ちかえるということを、常々自分に言い聞かせていますが、自分の根っこは音楽人ということもあって、その根っこに立ちかえると、「あこがれの存在のマネから入る」という方法もあるのかなと思ったりします。

音楽で言うところのコピーバンドのように、例えばメッシやCロナウドみたいなすごいプレイやゴールを決めたいとか、シャビやイニエスタのようなすごいパスを出したいという、憧れのスーパースターの映像を繰り返しみせて、そのマネをさせることで、イマジネーションを育てていくというのもありだと思っています。

ただ練習中にそのような機会はあまり無いので、親御さんたちに動画やDVD等の映像を紹介して、子供達にみせてもらう事からなのかもしれませんが、U8世代はまだまだプロのゲームを1試合通してみ続けるのも難しい年代なので、ちょっと工夫が必要だと思います。


今教えている小学2年生の13名の子供達は、サッカーブームの昨今ではそれ程多い方ではありませんが、1人1人みんな違う個性を持っていて、自分の息子達のように思っています。

自分自身この春から本格的にコーチを始めたばかりで、サッカーコーチの部分ではこの道約20年のベテランコーチに教えて頂きながらという状態で、子供達に対しても、教えることよりも教わることばかりのような気もしています。

それでも高い目標を持ち、そこに一歩ずつ近づいていくことの喜びを、自分のチームの子供達にも感じてもらえたらとそんな気持ちになっています。


来月も大きな大会がありますが、子供達と一緒に、色々とチャレンジしてみようと思います。