鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スポーツの弊害その2

2016年08月24日 00時00分01秒 | 紹介

 オリンピックは運動競技ばかりではなく、技能を主として競う国内・国際技能オリンピックがある。産業分野の技能力を競う大会である。そのほかにも最近の傾向として工業高専や技術系の大学、専門学校同士が競うロボットコンテストがあり、チームで競う競技である。課題についても複雑で難解な動作をプログラミングして、一定時間内に完遂することや、対戦ゲームや、決まった場所にボールを投げ入れるいわゆる玉入れなど、趣向を凝らし、見ている方も夢中になる。変わったところでは人力飛行機コンテストがあるが、これは、琵琶湖を会場に、人力よってプロペラを回し、飛行時間と飛距離を競うものである。

 

 さらには、ソーラーカーによる燃費を競うものも登場している。それぞれは技術的要素とそれを駆使し人間が取り組む技術・技能系のコンテストである。優勝を意識して、若者が取り組む姿勢は、興味深い。当然一定のルールの下で、行われるという特徴がある。ルールの中には時間で制限する。素材や重量、メカニズムを制限する参加人員を制限する等それぞれによって異なり、反則は失格となる。

 

 さて、今回のリオでのオリンピックに関してセンセーショナルな問題を投げかけたのは、オリンピックのルールを無視したドーピング問題である。ロシアの国を挙げての威信は、この問題で失墜し、かろうじてドーピング検査をクリアした者だけが出場したという異例の事態となった。薬物による体力増強、中でも瞬発力や持続力などが薬物に依存していたと判明すれば、取得した成績や受賞は破棄され、以後、大会への出場ができなくなる。場合によっては大会組織から永久追放となり、選手生活を諦めざるを得なくなる。この問題は後味が悪い。

 

 もともと、競走馬に注射をして不正に掛け金を増やしたことが行われていたが、戦争等へ出兵する兵士に麻薬を与えて、意識を高めるなどの目的で使用されたこともあるようで、その歴史は古い。医学の進歩でドーピング剤でなくても、新種の興奮剤や、精神安定剤等の服用が行われやすい。体調が不漁であれば、滋養強制剤なども市販されているので無意識のうちに摂取しやすい環境にあるのも事実である。

 

 将に鼬(いたち)ごっこの世界でもあり、選手には血液採取や、検尿等を過去のデータと比較しているようで、風邪薬も飲めないといた制限が課せられている。薬剤の合成は比較的簡単に変性できるし、今後の推移を見守らなければならないが、国家が関与したとなると、モラルの問題が根底にあることは間違いない。