
今週の生協は無事ナスが配達されたので(そのかわり人参が欠配であった)、昨日はグリルで黒焦げにしたナスをあちち、あちちといいながら皮を剥き、ニンニク・レモン汁・オリーブオイルと一緒にバーミックスで潰した(食感を残したい場合は、包丁でたたきにする、食感が変わると味も変わって感じるので、同じ料理を何度も出しても手抜き感がやや希釈される(?))。仕上げに岩塩をガリガリと。
中東のムタッバル(ナスのペースト)
中東と地中海沿岸の広いエリアで食べられているので、トルコではババガヌーシュ、ギリシャではメリジャノサラタ、と国によって違う名前で呼ばれている。中東ではタヒーニというゴマのペーストを、ギリシャではヨーグルトとかフェタチーズを使って風味をつけてる。うちで作る時も、タヒーニの代わりに練りごまを使って、本格的な風味に仕上げることも可能。でもワインとの相性に難が出る気がする。
ナスじゃなくてレンズ豆を使うとフムスという名前の料理となる。カイロに駐在したことのある主人によると、あのあたりではピタパンに挟んで食べたり、ディップとして前菜みたいに食べているらしい。
うちではウォータービスケットに乗せてワインのお供にしたり、茹でた素麺に混ぜて冷製パスタ風にしたり、あとからヨーグルトを加えてサラダのソースにしてみたり。
手抜きで焼きナスを作るときは、ピーラーで皮を剥いてからきっちりラップしてレンジで加熱、その後引き裂いて大葉とミョウガと一緒に食す、というナスの香りに対する狼藉を働くのだけど、このムッタバルに関しては、ナスの皮を剥くだけが料理と言える行為であり、焼きナスの香ばしさがなくなってしまってはなんの料理だかわかんなくなってしまうので、あえて黒焦げにする。
ちなみに最初の写真の黒焦げ度はやや不足(苦笑)。
いずれにしても、抜き大王向きの夏の一品ざます。分量はナス5本に対してニンニク1片、オリーブオイル大さじ2、レモン汁大さじ1、塩は適当、って感じ。ナスはこれから大きくなるので、オリーブオイルとレモン汁の比率を2:1に固定して調整する。
そうやって考えると、うちでラタトゥイユと呼んでるものは野菜のごった煮だし、アクアパッツァと呼んでいるものは手抜きの海鮮鍋みたいなものだもんなぁ〜。
あ、そうそう、あたしのムタッバルはとっても薄味です。レモンと塩で味つけているので、ナスの甘みを感じます。それと鼻の奥で感じる、ナスとオリーブオイルの香りが好きです。
あちこち外国に暮らされたからこそ、さりげなく出来る料理です。
手抜きというより工夫いっぱいな料理に思えます。
味の方は、ちょっと想像ができません。