昨日はお昼ご飯が済んだ後、マロの様子が安定しているのを確認してから、3時半ごろから3月末に期限切れになる上野ウェルカム・パスポートを手に上野に行くことにした。バスで向かったので、上野松坂屋前から歩いて、東京文化会館の裏を通って西洋美術館へ。文化会館には都響のバスが止まってた。
今回は西洋美術館の常設展と東博の法隆寺宝物館を見ようと思っていた。土曜日は夜遅くまで開館しているので、午後ゆっくりお出かけしても大丈夫。入り口でパスポートを見せたら「今日は無料開放です、そちらは次回お使いください」。毎月第2第4土曜日は無料なんだって。知らんかった〜
本館の最初の展示室はロダンの彫刻が所狭しと並んでいる。あらゆる角度から見られるように配置してあるのは、彫刻作品の3Dという特徴からだねぇ。まずは入って左手すぐに展示された考える人を、いつもの角度から。
ついで、前回来た時にはル・コルビジェ建築ツアーの時間が迫っていた関係で、ピカソ様にご挨拶しただけに留まってしまった新館を目指す。本館に展示されたお品は次回来た時にゆっくり見ようと思う。だけど、「聖プラクセディス」はゆっくりと拝見した。主人はこれを見るのが初めてだったし。
フェリーチェ・フィチェレッリの作品の模写とされる。フェルメールが他の画家の模写をしたのはこれ以外にないらしい。宗教画も全作品中2点しかないので、この作品がフェルメール作と断定されていなくて、ラベルも「フェルメールに帰属」となってる。はさておき、新館へは本館の2階から。
パリのオランジェリー美術館には、総延長90メートル超の大装飾画が展示されている。それはモネが晩年ジヴェルニーのアトリエで、睡蓮の池を題材として取り組んだもの。この「睡蓮」と「睡蓮、柳の反映」は、その大装飾画の完成前にモネのアトリエを出た例外的な存在。1916年の作品。
2016年に発見された、「睡蓮、柳の反映」。1921年に松方がモネから購入したのち、かなり長い間松方の友人が館長を務めるロダン美術館に預けられていた(松方コレクションのことはhttps://blog.goo.ne.jp/kebaneco/e/5e754ff551245e634ba99e033829d7d2にエントリーあり)。その後戦火を逃れてフランス北部に疎開した。その頃に大きく破損したと考えられている。金色で塗られた部分は破損部分。
戦後、敵国人財産としてフランス政府が接収した松方コレクションのなかにあって、破損がすごすぎて「作品」として扱われず、日本返還作品リストにも、返還されない作品リストにも含まれず、作品が描かれた1916年から実に100年の時を経て、2016年ルーブル美術館の中で発見され、翌年松方家から西洋美術館へ寄贈された、という数奇な運命をだどった作品。
遠くから見た時、金屏風のようにも見えてなんだろう?と思ったけど、損傷部分を金で塗ったんだね。この作品の右側には液晶ディスプレーが置かれ、AIがモネの色使いを分析して作り上げた、柳の木が逆さまに写り込んだ睡蓮の池の水面が損傷前の想像図として説明とともに表示されていた。主人と二人で「紅白歌合戦のAI美空ひばりはどうかと思ったけど、こういうAIの使い方はいいねぇ〜」なんて話をした。
順路としては右の絵から。タヒチに行く前のゴーギャンかな?とラベルを見たら「ポール・セリュジエ 森の中の四人のブルターニュの少女 1892年」とある。そしてその隣、左の絵は「ポール・ゴーガン 海辺に立つブルターニュの少女たち 1889年」。ど〜よこれ(笑)。
こんな感じの展示が何箇所かあった。美術館の展示って面白いなぁ〜と、改めて感じた。と、ここまでで結構満足して、しかもかなり疲れてきたことに気づいた。本館1階にあるカフェすいれんで一休み。混んでるかなぁと思ったら空いていてすぐに通された。
新館側からみると中庭を挟んで本館が見え、その1階の明かりがついたところ、ここがカフェ。ポットで出される紅茶をゆっくりいただきながら、良かったねぇ〜、上野は奥深いねぇ〜と会話しつつ過ごした。で、ここで結構満足しちゃったので、東博の法隆寺宝物館は次回でいいんじゃない?ということにした。美術館を出たらもう暗くなっていた。いい週末でした。
今回は西洋美術館の常設展と東博の法隆寺宝物館を見ようと思っていた。土曜日は夜遅くまで開館しているので、午後ゆっくりお出かけしても大丈夫。入り口でパスポートを見せたら「今日は無料開放です、そちらは次回お使いください」。毎月第2第4土曜日は無料なんだって。知らんかった〜
本館の最初の展示室はロダンの彫刻が所狭しと並んでいる。あらゆる角度から見られるように配置してあるのは、彫刻作品の3Dという特徴からだねぇ。まずは入って左手すぐに展示された考える人を、いつもの角度から。
背中に回って
反対側から、鑑賞
ついで、前回来た時にはル・コルビジェ建築ツアーの時間が迫っていた関係で、ピカソ様にご挨拶しただけに留まってしまった新館を目指す。本館に展示されたお品は次回来た時にゆっくり見ようと思う。だけど、「聖プラクセディス」はゆっくりと拝見した。主人はこれを見るのが初めてだったし。
フェリーチェ・フィチェレッリの作品の模写とされる。フェルメールが他の画家の模写をしたのはこれ以外にないらしい。宗教画も全作品中2点しかないので、この作品がフェルメール作と断定されていなくて、ラベルも「フェルメールに帰属」となってる。はさておき、新館へは本館の2階から。
新館に入ると、最初の展示室がバルコニーのように1階を見下ろすデザインになっていて、ピカソ様を上から眺めて他の作品を鑑賞する、って感じになる。
少し進むと、クロード・モネの「睡蓮」のある展示室に到着
パリのオランジェリー美術館には、総延長90メートル超の大装飾画が展示されている。それはモネが晩年ジヴェルニーのアトリエで、睡蓮の池を題材として取り組んだもの。この「睡蓮」と「睡蓮、柳の反映」は、その大装飾画の完成前にモネのアトリエを出た例外的な存在。1916年の作品。
2016年に発見された、「睡蓮、柳の反映」。1921年に松方がモネから購入したのち、かなり長い間松方の友人が館長を務めるロダン美術館に預けられていた(松方コレクションのことはhttps://blog.goo.ne.jp/kebaneco/e/5e754ff551245e634ba99e033829d7d2にエントリーあり)。その後戦火を逃れてフランス北部に疎開した。その頃に大きく破損したと考えられている。金色で塗られた部分は破損部分。
戦後、敵国人財産としてフランス政府が接収した松方コレクションのなかにあって、破損がすごすぎて「作品」として扱われず、日本返還作品リストにも、返還されない作品リストにも含まれず、作品が描かれた1916年から実に100年の時を経て、2016年ルーブル美術館の中で発見され、翌年松方家から西洋美術館へ寄贈された、という数奇な運命をだどった作品。
遠くから見た時、金屏風のようにも見えてなんだろう?と思ったけど、損傷部分を金で塗ったんだね。この作品の右側には液晶ディスプレーが置かれ、AIがモネの色使いを分析して作り上げた、柳の木が逆さまに写り込んだ睡蓮の池の水面が損傷前の想像図として説明とともに表示されていた。主人と二人で「紅白歌合戦のAI美空ひばりはどうかと思ったけど、こういうAIの使い方はいいねぇ〜」なんて話をした。
意地悪な展示(苦笑)
順路としては右の絵から。タヒチに行く前のゴーギャンかな?とラベルを見たら「ポール・セリュジエ 森の中の四人のブルターニュの少女 1892年」とある。そしてその隣、左の絵は「ポール・ゴーガン 海辺に立つブルターニュの少女たち 1889年」。ど〜よこれ(笑)。
こんな感じの展示が何箇所かあった。美術館の展示って面白いなぁ〜と、改めて感じた。と、ここまでで結構満足して、しかもかなり疲れてきたことに気づいた。本館1階にあるカフェすいれんで一休み。混んでるかなぁと思ったら空いていてすぐに通された。
新館側からみると中庭を挟んで本館が見え、その1階の明かりがついたところ、ここがカフェ。ポットで出される紅茶をゆっくりいただきながら、良かったねぇ〜、上野は奥深いねぇ〜と会話しつつ過ごした。で、ここで結構満足しちゃったので、東博の法隆寺宝物館は次回でいいんじゃない?ということにした。美術館を出たらもう暗くなっていた。いい週末でした。
破損したモネ、金を塗る発想って何なんでしょう。
でもAIで復元なんて面白いですね。
東博の報告も待っています。
AIにモネの色使いや構図を学ばせたみたい。
その部分は撮影禁止でした。
東博は、今まで入れることすら知らなかった
表慶館にも入れるってわかったので、
今からあたしも楽しみにしています〜
思わないでしょうが 美術館がたくさんあるところは
とても羨ましいです。いいですねぇ。
金の修復にも驚きましたが ゴーギャンの絵にも驚きです。
kebaさんが言われるように どうみても右の作品と
思いますが タヒチに行ってから作風ががらりと
変わったということですかね。行って良かったです。
両親が退職して東京を引き払い田舎に引っ込んだ時
大学のエクステンションや博物館の講座で
古文書の勉強を熱心に始めたのは
美術館・博物館ロスだったのかも、と思いました。
金の修復にゴーギャンの絵、でしょ〜!
特別展ばかり見てると展示の順番の妙ってわかりにくいけど
西洋美術館の展示の順番はここそこにひっかけ問題(苦笑)。
面白かったですよ
今日、初めてkebaさんのお写真で後ろ姿も見れてなんだか嬉しかったです。ありがとうございました。
美術に触れる事が年を取るごとに好きになってきました。
機会を見つけてあちこちに出かけてみたいです。
お返事の順番が前後しちゃいました。
ごめんね
考える人に魅せられし小学生〜、凄すぎる。
後ろ姿、あたしもなぜだか今回初めてみました。
美術もなんですが、あたしは建築が好きなので
東京に残るレトロな建物を紹介する本を購入し
3月末に上野パスポートが切れたら、その本の建物を見に行こうかなぁ
なんて撮らぬ狸の皮を数えてほくそ笑んでます(笑)