今日のうた

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099:観(梅田啓子)

2014-07-29 06:14:55 | ⑦題詠blog2014
めの中が黒目だらけの加藤嘉 映画観しよりわが内に棲む

                      *棲=す


 
 ※神山征二郎監督、「ふるさと」を観る。揖斐川上流にダムが建設されることになり、
   山の上の住民は移転を迫られる。
   加藤嘉(よし)演じる老人と少年が、最後の夏をアマゴ釣りに興じる。

   加藤嘉の、痴呆のまじる老人の存在感がすごい!
   立っているだけで、寝ているだけで画になる。

   一本だけ欠け残った歯、枯れ枝のような手足、曲った腰、笑うと笑みが
   顔いっぱいをおおう。
   90歳を超えての出演かと思ったら、70歳だった。
   (加藤さんは75歳でお亡くなりになりました)
   あれ以来、私の中におじいさんが棲みついている。

   この作品で加藤さんは、モスクワ国際映画祭、最優秀主演男優賞を受賞されました。

追記
2020年3月12日の朝日新聞「ひと」に、神山征二郎さんが取り上げられていた。
ずっとかみやまさんと読んでいたが、「こうやま」さんとルビが振ってあった。
30本目の映画「時の行路」が、明日(3月14日)から公開される。
(2020年3月14日 記)


加藤嘉さんの写真集、「ぼくのおじいちゃんのかお」(福音館書店)をアップします。
写真と天野祐吉さんの文とのコラボが絶妙で、見るたびに「くすっ」「ふわっ」と
した気持ちになります。
(写真をクリックすると大きくなります)










(画像はお借りしました)

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