春も後半になると、畑では様々な野菜に花が咲き、ミツバチがあちこち飛び回っている。白菜やタカナなど菜の花の黄色い花、そしてひときわ黄色い春菊の花も満開を迎えている。それらの中に混じって白い膜に包まれていたネギ坊主も、膜を取り払い雄しべや雌しべが伸びてきた。そのネギ坊主、ミツバチの大のお気に入りだ。何匹ものミツバチが羽音をたてて飛び回り、一心不乱にネギ坊主に頭を突こんでいる。カメラを向けても何のその、全く見向きもしない。
ネギ坊主の頭をよく見ると、モヤシ状のようなものがニョキニョキと伸びている。黄色い花粉をつけているのが雄しべ、白くスクッと伸びたのが雌しべだそうだ。雄しべが先に出て、その後雌しべが出てくるようだ。そして、ミツバチ達がネギ坊主に頭を突っ込んでくれるので受粉するというわけだ。生命の連なりはなんとも奥が深い。