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知っ得「建築士試験直前チェック・建築法規」その⑥ 2023

2023-06-25 08:55:48 | ビジネス・教育学習
◇建築士受験講座も、7月の建築士試験日を控えて、もう一息というところです。
◇今回で単体規定を締めますが、演習で正解率が低かった弱点部分について、確認を続けていきます。

◇政令121条の2方向避難の問題は、演習の繰り返しでかなり習熟できたと思いますが、気になる点を!
 ・同二号の対象となる店舗の面積は、1,500㎡を超えるものであることの認識は、演習で確認できます。
 ・ただ、六号に該当する建築物としての規制の把握が甘い部分があり、誤回答が散見されました。
 ・六号の規制は、建築物の用途に関係なく規制対象となり、1,500㎡以下の店舗に規制がかかります。
 ・また二級での出題はない(一級では実例がある)が、三号のかっこ書き内の記述への注意が必要です。
 ・5階建て以下で、避難バルコニー、令123条に該当する直通階段がある建築物の緩和条項です。
 ・ここでも、第2項の準耐火構造・不燃材料による規制面積緩和が適用になることへの注意が必要です。
 ・最後に大切なのが、H30年改正で挿入された、3階建て200㎡未満の緩和条項(令121条4項)等です。
 ・条件付きで2方向避難をしなくてもよい3階建建築物が可能となり、その条件に出題の可能性がある。
 ・かつ、H30に初見参の10分遮炎の防火設備について、スプリンクラー設置を条件に認められています。

◇令120条の歩行距離に関する演習結果を見るに、学生には難問の一つのようです。
 ・表で規制数値を確認するまではいいのですが、第2項で緩和、第3項、第4項で緩和制御をしている。
 ・第2項:準耐火構造・不燃材料仕上げの場合、10mの緩和。
 ・第3項:15階以上の階には、この緩和条項を適用しない。
 ・第4項:メゾネット形式の共同住宅の場合、内部階段を含め40m以下と規定している。
 ・このような2段階で規制値を制御している部分に弱点があるようです。
 ・対策は、類似問題を解いて、内容把握をしっかりして法令集を確認することなのですが・・・。

◇避難施設では、非常用照明装置、排煙設備の出題がありますが、ただし書き規定に弱点があります。
 ・階段部分等への排煙設備の設置控除規定(令126条の2ただし書き)
 ・学校等への非常用照明装置の設置控除規定(令126条の4ただし書き)
 ・学校等とは、令126条の2第1項二号かっこ書きに用途の記述があります。
 ・出題例の代表格は、「ボーリング場」ですね!

◇単体規定の最後は内装制限ですが、政令128条の4第1項の表の読み込みに学生の弱点が存在する。
 ・構造は、耐火、準耐火、それ以外(単純に木造としてもよい)の3種類。
 ・特殊建築物としての用途は、別表第1を参照し、(3)項が対象ではないことが特徴。
 ・学校等が内装制限の緩和対象であることは、第2項、3項の一般建築物でも同様の扱いをしている。
 ・学校等(令126条の2第1項二号かっこ書き)の用途とは何なのか、注意が必要です。

2023年6月25日 by shrs(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士
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