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自然の中で見つけたステキなモノ

久住登山(大分県竹田市久住町)その4

2012年03月06日 | 山のお話

さて、我々T小登山隊一行は、いよいよ最終目的地である中岳へと近づいてきました

右側の斜面を登ると久住山、左に進むと中岳に向かいます。この辺り一帯は岩場で案内標示が立てられないからか、岩そのものに黄色いペンキで道案内の矢印が書かれていました。でもこれ、雪がもっと積もったら見えなくなってしまいそうですよね

星生山(ほっしょうざん)三股山(みまたやま)の間からもくもくと上がる水蒸気もだんだん近くに見えるようになり、この辺りまで来ると硫黄の香りが漂ってくるようになりました。雲仙と同じにおいがします。

もう少し進むと三股山(1745m)の全貌が見えてきました。その名の通り、3つのこぶが連なってできている山です。その右側の奥にうっすらと浮かんでいるのが…

東峰と最高峰の西峰の二つのピークを持つ由布岳(1583m)です 由布岳は見事な円錐状をしていることから豊後富士とも言われています。その右側に見えるのが鶴見岳(1375m)で、どちらもうっすらと雪化粧していてとってもきれい 登山のベテランTさんによると、ここまではっきりと由布岳の姿を見られることは滅多にないのだとか。お天気に恵まれて本当によかった

目の前にそびえ立つのは天狗ヶ城(1780m)。3枚目の集合写真はなかなかいい感じに撮れました~ 私のスパッツが半分くらいずり下がっていることを除けば…ですが

ここにきて初めて小さなつららを発見 草についた水滴が固まったもののようです。去年宝満山で見たつららとは比べ物にならないほど小さなつららですが、普段なかなか見ることも無いので、つららを見るだけでテンションが上がってしまいます

さあ、中岳登頂の前に天狗ヶ城(でんぐがじょう)を登頂しましょう 

途中下を見下ろすと、完全に凍ってしまっている御池(みいけ)の姿が見えてきました~ 天然のスケートリンク状態で、みんな氷の上を歩いたり滑ったりして遊んでいます。こんな風景を見たのは初めて

左手に九州本土最高峰の中岳を望みながら、岩場をどんどん登っていきます。これがなかなかしんどかった 雪が無い岩場ではアイゼンがほとんど役に立たず、逆にすごく登りにくいのです それでも頂上を目指して一歩一歩進んでいきます。

 ピークまで後少し あの岩の天辺からは一体どんな景色が拝めるのでしょうか

ちょっとふーふー言いつつも、天狗ヶ城(1780m)の頂上に到着~ 周りの景色はほとんど見えないけど、4枚目の集合写真はある程度バランスよく撮れたような気がします

こちらが天狗ヶ城の頂上からの絶景。三股山を含む九重連山はもちろん、奥の方には由布岳の姿もきれいに見えました。

ところで皆さんは久住九重の表記がごっちゃになったことはありませんか?どちらも「くじゅう」と読めるし、どちらもこの辺りの地域を指すようなのですが、その使い分けがよく分からなかったので、少し調べてみました。

その起源は延暦年間(800年頃)九重山白水寺久住山猪鹿寺の二つの寺院が開かれたことに由来し、近代に入ると山群の北麓に九重町(ここのえまち)、南麓に久住町(くじゅうまち)が誕生。それぞれの表記が特定の地域を指すようになり、全体を指す時にどちらを用いるか問題になったのだそうです。現在では、火山群や周辺地域全体を指す場合には「九重山(くじゅうさん)、九重連山(くじゅうれんざん)」、その主峰である単独の山を指す場合には「久住山(くじゅうさん)」を用いるのが一般的ですが、近年では『阿蘇くじゅう国立公園』など、混乱を避けるために平仮名の「くじゅう」と表記する場合も多いのだとか。

なるほど、そういうことか~ これで長年のモヤッと感が解消されました

違いが分かってスッキリしたところで、その5に続きます