Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

木曜のアニメ総括

2009-03-28 01:20:26 | アニメーション
ところでルパンVSコナンは思ったよりずっとおもしろかったですね。最後がちょっとカリオストロぽかったですけど。二人が敵対するのではなくて協力するという展開は予想通りで、お約束も押さえるところはきちんと押さえていました。ただちょっとルパン一味の活躍が目立たなかったかな、という印象はありますが(盗みのシーンがないよ)。エピローグで彼らの魅力を引き出して余韻を残すあたりはけっこう上手いですけど、カリオストロに頼りすぎって感じも。それにしてもどうやってルパンたちはコナンの正体に気付いたのでしょうか。脚本はもう一山あるとなおよかったですが、しかしけっこう楽しめました。最近のルパンのテレビスペシャルよりはよっぽどね。

さて、今週で終わった木曜のアニメの感想

「Genji」
とにかく美しく見せようという心意気の感じられた作品。画面の隅を暗くしたり、ときには全部を暗くしてただ台詞だけが聞こえるようにするなど、闇を効果的に使った演出もその「美しさ」に貢献していました。流れるような花や雪の描写もきれいでしたね。だから、そういう抒情的な演出を一貫させればよかったのですが、最終回におかしな格闘シーンを入れたせいで、美の統一性が少し崩れてしまったような気がして残念です。で、ストーリー自体はあんまりおもしろくなかったですね。まあストーリーに期待するアニメではないと思いますが。

「明日の与一」
普通の漫画を普通のアニメにした、という感じの作品。おもしろいシーンも幾つかありましたが、結局は子供だましかな。それは最終回で如実に現れてますよね。記憶が戻った理由が説得力のあるものではなかったことや、取ってつけたような兄妹愛など。ただ興味深いのはあのトリガヤ。なんで背が縮んでいくんだ!?漫画ではそこらへんが解明されるのでしょうか。別につまらないわけではないですが、優れた作品というわけではないです。

「CLANNAD」
これを超えるアニメ、いや同水準に達するアニメは、向こう5年間は出現しないだろう(少なくてもぼくは観ないだろう)と思います。とにかく群を抜いていました。ストーリーと作画の両面で。それに演出も。

とうとうCLANNADの放送は完全に終了してしまいましたが、ほっとした気持ちと、大事な人が旅立ってしまったような寂しい気持ちとがぼくの中に混在しています。総集編が必要だったかどうか分かりませんが、朋也があの記憶を持ち続けていることが明らかにされたのは、ひょっとすると大きかったかもしれません。この総集編は、単に時系列・放送順で振り返るというよりは、物語を再構成してこれまでの出来事を振り返っており、そこはさすがだなと思います。ただ、1年分の内容を25分でまとめるのですから、無理があるのは確かですが。

CLANNADは街の物語、友情の物語、恋の物語、家族の物語、そして人生についての物語でした。後半はどんどんシリアスになってゆき重苦しいムードが立ち込めるのですが、最後の最後に救われて、希望の物語になりました。アニメをバカにしている人や、関心のない人にはCLANNADを勧めたいですね。こういうものを観てしまうと、アニメを白眼視できなくなります。とにかくすばらしい内容でした。いつかまた、春原のバカっぷりを見れたらいいな。