心の旅紀行

人の生き方を追及していると自然に世界に通用する法が見つかります。kiko

複雑な利害、愛国心などの感情が働くので国境問題の解決は容易ではない

2020年11月14日 | 世界
現在の国境をお互いに認め、国境を越える自由度を上げた方が、双方得と思うが、現実はそうはなりません。国土をとられたと思う方が執念深く取り返そうとするので戦争の原因になります。尖閣諸島は中国が取られたと思っています。竹島は日本が取られたと思っています。北方諸島は日本が取られたと思っています。まだ戦争はおこっていませんが、おこる恐れはあります。

損得勘定で言うならば間違いなく現在の国境を認めて、国境をこえる自由度を上げた方が双方得です。国を単なる行政区と考えれば、国境に関する執着心は弱くなりますが、国によって民族・文化が異なることがあって、愛国心、国益重視などの価値観が生じ、執着を捨てることができません。取られた土地にすんでいた人々は、まさに取られたという被害を受けるので一般の国民とは違った怒りの感情を持ちます。

-1+1=0になるように+1を考えることで、和解できれば、交流を深めることができて双方得します。エチオピアのアビー首相は、エチオピアは長年隣国エリトリアと国境争いをおこしていましたが、エチオピアには港がないので紅海に面するエリトリアの港を使わせてもらうことで国境問題は譲歩し、和解しました。このことが評価されて昨年ノーベル平和賞をもらいました。-1+1=0の交渉を行いました。日本も-1+1=0の取引ができないと永遠に国境問題に悩まされます。

(注)アビー首相(オロモ族出身)は、国内で、今、ティグレ族の武装勢力の反発を受け、説得の限界を感じ、軍で制圧すべく攻撃しています。ティグレ族の民間人に数百人規模の死者が出たらしいということで国連、アフリカ連合などが憂慮しています。ティグレ族は前の支配民族で現在も特権を保持しており、アビー首相の社会改善を拒んでいるようです。アビー首相は軍による制圧を焦った感じです。
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