4月14日(日)午前11時、海浜幕張を散歩していた。
救急車が停まり公園の鉄扉を開けてストレッチャーを運び入れる。
護岸に少女が立っていた。
救急隊員が近づき声を掛ける。
「救急車を呼んだ」?
少女は青白い顔をしてテトラポットへ指さす。
護岸に上がり下のテトラポットを見ると
ジーンズ姿の父親らしき人が横たわり蒼白な表情だ。
隊員が「動けますか」?
表情は動けないとのしぐさ。
隊員は直ぐに携帯電話で連絡した。
6分後、消防車が4台次々とサイレン鳴らし
飛び込んできた。レスキュー車もある。
逞しい若い隊員がロープを肩に巻き付け
護岸を下りた。
少女も怪我をしているようで、隊員が護岸で座るように指示。
クレーンが伸びてストレッチャーを引き上げる。
隊員がストレッチャーを囲みながら護岸に引き上げた。
11時半 父親と少女を乗せた救急車が
サイレンを鳴らし公園を出た。
私も15年前 早朝 同じ場所でテトラポットから転落。
頭も海中に沈むが必死にザラザラのテトラにしがみ付き
脱出した。
朝9時頃だったので人は誰もいなかった。
右足の強い打撲と右手が切れて出血した。
骨折したらそのまま海中に沈み救助はなかっただろう。
なぜそのようになったかと言うと
越後の山に沢登りに行くので、岩を歩くトレーニングをしていた。
同行者が初心者なのでしかっりトレーニングしなければならなかった。
その後、傷が治らないまま沢登りしたが、体力の衰えと柔軟性がなくなった
手足は転落するのではないかと恐怖で震えた。
それからは、ロッククライミングなどは一切せず
緩やかなハイキングをしている。
若い頃の心身の活力は既に失われ
その幻影だけが残っていたのだ。
老いては自信過剰は禁物。