夜来の雨去って、涼風の秋に衰えを感じる。

嵐去って　雷鳴なき稲妻。
夜来の雨去って、ベランダに立つ。
閃光が月無し夜空に瞬く。
雷鳴は遥か彼方だ轟きは無し。
南洋樹の扇葉も動きを休めた。
雷光の煌きに代わって
ショッピングセンターの明かりが濡れた歩道を照らす。
店は閉じられ駅に向かう働く人達が通用口から
出て来る。
昼間の暑さは去り
夜空は涼風の秋だ。
終日のトランス銅線巻き。
巻いても巻いても終わらない。
夕食時の酒は一気に疲労感が体内を回る。
ヒヤリとした夜風に74歳の体は衰えを感じる。
小さな細い机上に写真を見る。

24歳で北アルプスで滑落死
51歳で脳腫瘍で富山平野の墓標で眠る。
アルプスに眠る同期二人に挨拶して
部屋の明かりを消して
私は煌く窓外を眺め眠る。
10月3日はトランスハンダ付け作業だ。
老夫婦の日常だ。

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昭和45年3月　北アルプス蝶が岳

両端の同期は北アルプスに眠る

忽然と私は何想う。

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オリンピック　ボルダリングは

遊園地の遊びのようだ。

奴らは　気は確かか？

信じられない。

パニック障害治癒可能？

命綱なしのロッククライマーに密着

トミー ・ コールドウェル 15ピッチ目の登攀：The Dawn Wall