馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

余命旦夕迫る妻を自宅で看取る夫の想い。

2021-12-11 08:11:50 | 日記
12月10日(金)
トランス作業に忙しく桜上水事務所に行けない日々が続いた。
事務処理をしなければならない。
駅改札口で回数券を挿入するがエラー
期限切れ。


途中、整髪したりで午後2時事務所着。
扉を開けると暗い。
事務室は蛍光灯はOFF
奥の作業室は明かり
デザイナー女性と80歳の女性がいる。
デザイナー女性に「今日はどうしたの」?
「実は営業部長の奥さんが日曜日に自宅で亡くなりました。」
「膵臓癌です」。
「8月痛みがあり病院診察で判明
即入院しました」。
「10月 命はまもなくと思い」
「自宅での療養に切り替えました」
「その間 誰にも知らぜずだったのです」。
年齢は50代後半。
営業部長は去年 心筋梗塞で倒れた。
その前は実母が死去。
40代前半と30代前半の独身息子が同居。
明日土曜日 通夜です。
参列は謝絶されました。
宗教上の問題があるそうです。
4カ月 部長は黙って仕事を黙々とこなしていた。
余命旦夕迫る妻をどのような想いで耐えていたのだろうか
小さな事務所に働く人々は
表面の皮を一枚剥いでみれば
その下にはきわめて深刻な家庭の事情が蠢いている。
桜上水事務所で仕事する80歳の女性は
茨城の寒村からこの地に嫁いだ。
夫は長男で土建業を営んでいた。
夫が病死すると、夫の妹二人が現れ
遺産相続で争いが生じた。
妻は戸建てを追われた。
息子は遠くに住む。
アパートで一人暮らし
10月には病で20日間入院。
74歳の女性もいるが
今日は娘のケアで娘の住まいへ。
娘は結婚して子供がいたが
鬱病を発症。
詳細は知らないが、離婚
子供は父親の元に
鬱病で働けず生活保護を受けている。
デザイナー女性も美しく気立ては日本女性のそのもの。
一昨年 父を亡くし母との二人暮らし。
都会の片隅でそれぞれの苦悩を抱え懸命に生きている。
夕暮れ甲州街道のケヤキの葉は散り終えた。
早めに帰ろう。
17時半 下車して、飲み屋小路のカウンターの
一番端っこで焼酎ハイボールと焼きトンを飲まずにはいられなかった。

尿酸値 コレステロール値も上がるだろう。


荒城の月/森 麻季