森の時間 SINCE 2002

Le Temps Du Bois

銀河鉄道

2007年12月14日 | 随想・雑文

午後、仕事を抜け出して豊洲に向かった。この日は気分転換と閃きを求めて丸一日ゆP1090397_2ったりとす<shapetype id="_x0000_t75" coordsize="21600,21600" o:spt="75" o:preferrelative="t" path="m@4@5l@4@11@9@11@9@5xe" filled="f" stroked="f"></shapetype> <stroke joinstyle="miter"></stroke><formulas></formulas><f eqn="if lineDrawn pixelLineWidth 0"></f><f eqn="sum @0 1 0"></f><f eqn="sum 0 0 @1"></f><f eqn="prod @2 1 2"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelWidth"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @0 0 1"></f><f eqn="prod @6 1 2"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelWidth"></f><f eqn="sum @8 21600 0"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @10 21600 0"></f><path o:extrusionok="f" gradientshapeok="t" o:connecttype="rect"></path><lock v:ext="edit" aspectratio="t"></lock><shape id="_x0000_i1025" type="#_x0000_t75" alt="P1090397_2" o:button="t" style="WIDTH: 45pt; HEIGHT: 33.75pt"></shape><imagedata src="file:///C:DOCUME~1菊谷LOCALS~1Tempmsohtml11clip_image001.jpg" o:href="http://oquique3.blog.ocn.ne.jp/morinojikan/images/2007/12/23/p1090397_2.jpg"></imagedata>る予定だった。仕事の都合で午後の数時間だけになってしまったが、気分転換の彷徨を実行することにした。東京ビッグサイトの「エコプロダクト2007」。それほど行 きたいと思う展示ではなかったが、入場は無料だし、事前登録もしていたので、数年ぶりに何となく顔を出してみようと思った。日本有機資源協会主催の「バイオマス利用・活用」の講演参加を申し込<shape id="_x0000_i1026" type="#_x0000_t75" alt="P1090398_2" o:button="t" style="WIDTH: 45pt; HEIGHT: 33.75pt"></shape> <imagedata src="file:///C:DOCUME~1菊谷LOCALS~1Tempmsohtml11clip_image002.jpg" o:href="http://oquique3.blog.ocn.ne.jp/morinojikan/images/2007/12/23/p1090398_2.jpg"></imagedata>んでいたが、その開始時間には間に合わなかったので、各展示ブースをぶらつくだけにした。九段下から豊洲まで有楽町線で22分。豊洲始発の新橋行き「ゆり かもめ」で10分程P1090398_2度。お台場方面への新しいアクセス。以前の仕事で何度か新しい豊洲に来たことあるが、改めて辺りを見渡してみると豊洲一体は様変わりしていることに気がつく。乱立する無機的な構造物。対岸の東京側ウオーターフロントにもビルが林立し、記憶P1090401

時間が限られていたので、企業の展示はスキップして、NPO/NGO、大学教育機関コーナー等の中小展示を足早に回った。目に留まったのは私が住むK市の「市民環境会議」。やっとNPO認定を受け、少人数で小中学生に『環境出前授業』等で環境教育・食育などの活動されているそうだ。 琴線に触れるものがあって、活動の現場に顔を出してみたくなったので、会員になることにした。P1090405

展示場の閉館時間が近づくと会場から大量の人が吐き出され、人の群れが目指したゆりかもめの駅は人で溢れ始めた。人並みをかき分けてホームに抜け出ると、ちょうど豊洲行き列車が入ってきた。その列車は数名しか乗車していない。ドアが開くと、駅周辺の混雑からは想像し難い静寂な車内が私を誘った。夜の会食の場所には新橋経由で向かうつもりだったが、奇妙に空いていたその豊洲行き「ゆりかもめ」に躊躇うことなく飛び乗った。

西の空に茜色を残し、太陽は地平線の向こうに沈んでいた。 ウオーターフロントの巨大ビル群が暗闇に包まれ、窓の明かりが輝き始めたビル群は光の塊りとなっていた。異様に空いている「ゆりかもめ」が走りだした。幻想的な光の三次元の谷間をゆっくりと静かに走り出すと、外界から遮断された静寂な空間に身が包まれた。人工物の違和感と威圧感に縮こまっていた私の心の中に、小さな「灯」がポッと燈った。暫くすると、車両の前方が突然浮き上がり、危うく椅子から落ちそうになった。林立する明かりの谷底を這うように走っていたはずの「ゆりかもめ」が突然離陸し、急速で空中に舞い上がり始めた。頭上に輝いていたビルの窓明かりは、光の海となって下界にどんどんと遠ざかって行く。同じ車両に乗っている数名の乗客は、全く動じないで静かに座っている。顔のあたりは陰になっていてよく見えないが、蝋人形のように表情が全く動かない。時間が止まってしまったように固まっている。無人運転の「ゆりかもめ」は更に高度を上げ、「銀河鉄道」のようにチリのように小さくなった地上の明かりと宇宙の星の間を滑空し続けた。車内が急激に冷えて、息苦しくなってきた。どこまで上昇するのだろう。不安が増したが、やがて、万有引力から開放され始めると、眠り、起き、そして働く、陳腐化した日々の連続から開放され、新しい旅立ちが始まるような気がして、ワクワクしてきた。人類は小さな地球の僅か10Kmの大気圏の底の数キロだけに暮らし、孤独な心を引き合う。頭上の宇宙の闇は、天文学的な暗さと深さで果てしなく続く。

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