芽室町議会議員 正村紀美子のブログ 「つぶやきをかたちに」

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芽室町議会議員まさむらきみこのブログです。

デジタル防災無線は必要なのだろうか

2016年11月15日 | 議会/委員会
*災害告知用個別端末機について書きました。
デジタル防災行政無線とはべつものなので、以下のことばを「災害告知用個別端末」に
修正しました。(2016.11.17)

18日は臨時議会。
補正予算には、災害告知用個別端末の基本設計・実施設計委託料430万円が含まれている。
台風10号で住民への情報伝達が課題になっており、その対応策として機器を全戸配布するとのこと。
総合計画にも位置づけられているとは言うものの、そう簡単に導入に賛成できないなと思っている。

災害告知用個別端末設置には、億単位の整備資金が必要で、
その上、個別受信機はとても高価だ。
住民に自己負担を求めるのかどうかは今後のことになるが、
貸与するにしても設置した後の維持管理費は一体どれだけになるのだろう…
具体的な金額だけでなく、導入後の情報があまりにも少なすぎる。

町は「現状復旧」を急いでいるが、災害が起きる前と起きた後ではまちづくりの考え方だって
違うはず。そうしたこともまだ十分に議論されていない中で
災害告知用個別端末の全戸配布は唐突だと感じた。

受信機から情報が伝達されても自力で逃げることができない人や
なんらかの事情を抱え、家から離れられない人はいる。
そうした人たちは、どうするのだろう?

「今回の災害でご近所にいる高齢者のことがなにかと気になるし、
今まで話しをしなかった人とも話すようになった」
「よく防災の本に書いてある【ご近所とのかかわり】ってこういうことだよね」と
しみじみと話してくれた友人がいた。

とにかく災害復旧を進めたい、という町の考えは理解できる。
それは、被災した住民の方々からの声に一生懸命応えようとしている現れだと解釈したい。
しかし、災害告知用個別端末の全戸配布は、防災対策のほんの一部でしかないのだ。
多額の費用を掛けて設置し、その後の維持管理費も膨大、
すでに導入した自治体をネットで検索してみるとデメリットのほうが多いように感じる。


さて、この補正予算の対応をどうしたものか、と考えていたら
「災害告知用個別端末の予算が取り下げられたので、明日議案の差し替えがある」と連絡が入った。

そうか、そうか。
役場内部でなにがあったのか、詳しいことはわからないが、なんらかの議論があり、
当初提案されていた内容をやめよう、という結論に達したのだろう。

災害時の対応について検証をすることは必要だ。
今年中には町も検証をまとめて議会に報告したいと聞いている。
そのときは、町(職員)の責任を追求する議論ではなく、
今後のまちづくりをどう進めていくのか、に視点を持って議論したいと思っている。

来週は議員研修会がある。事前にシートに書いて提出するんだった。
こうして今夜も夜が更けていく…