キタカササギサイチョウ(Anthracoceros albirostris convexus) Oriental Pied Hornbill
雨上がりのタンジュン・アル・ビーチ公園は鳥の声で満ちていた。雨が上がって間もないからか、公園には私と鳥達しかいない。
騒がしいミドリカラスモドキの次に見つけたのは、何とキタカササギサイチョウのペア。
ダナンに行く前にこのビーチに寄った時、タクシーの運ちゃんが「ここだけの話なんだけどな、実はこの公園にはたまにサイチョウが来ることがあるんだ」と話してくれた。キタカササギサイチョウはボルネオに生息するサイチョウの中では唯一薄い森も採餌場に利用するタイプの鳥で、ランカウイでの経験も考慮すれば、ここタンジュン・アル・ビーチなら時間帯さえ気をつければ上手くいけば見られるかもしれないと踏んでいたのだが、まさに予想が的中した。
ミカドバト(Ducula aenea polia) Green Imperial-pigeon
高い枝にとまっていたミカドバトが、低いヤシの葉まで降りてきた。ガタイの大きなハトで近くで見るとさらに見応え十分だ。
ぐっしょり雨に濡れたカノコバトは、はじめ頸の鹿の子斑が隠れて見えず他のハトを疑ってしまったが、羽づくろいをしていくうちに段々カノコバトらしさを取り戻した。
シロハラクイナ(Amaurornis phoenicurus phoenicurus) White-Breasted Waterhen
今日も鳴きながら飛び交うコオオハナインコモドキたちを見上げていると、空をバックにした高い枝に何やら小鳥がとまっているのが見えた。よく観察すると、マダラナキサンショウクイだった。キタカササギサイチョウもしかり、朝には前回来た夕方には見られなかったメンバーが見つかり面白い。
シキチョウ(Copsychus saularis adamsi) Oriental Magpie-robin
ミドリカラスモドキに紛れて地面に降りて採餌するシキチョウやハッカチョウを見ていたら、もう9時になってしまった。たったの1時間だけだったけれど、充実した朝の鳥見が出来た朝のタンジュン・アル・ビーチ公園を、私は後にした。
【Kota Kinabaru, Borneo, Malaysia(ボルネオ,マレーシア)/4th Jan, 2013】